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在宅勤務で太るのはなぜ?
原因や解消法について解説

2023年12月21日

在宅太りとは?

近年はテレワークを推奨する企業も増えていたり、以前よりオンライン化が進み、自宅にいる時間が増えたのではないしょうか。そんな生活スタイルの変化により生まれた「在宅太り」という言葉。自宅にいる時間が増えたことで、体重が増加してしまった人も多いかもしれませんが、そんな在宅太りの原因は主に3つと言われています。

・食べ過ぎ
家にいる時間が長くなると、ついつい食べ過ぎてしまいがち。食事の時間以外にも、口さみしくなっておやつを食べたり、気分転換に甘いドリンクを飲んでしまうこともあります。

・運動不足
出勤不要、会議もオンラインになり、便利な反面、運動する機会が減りました。毎日駅まで歩いて出勤していたのがなくなるだけで、足の筋肉が落ちるので、体の代謝は低下します。

・睡眠不足
通勤の時間がなくなり、不要な会議が減って仕事の効率がよくなった分、おうち時間の楽しみが増えて、睡眠不足になる人が増加しています。

夜遅くまで、テレビや動画・SNSを見て、睡眠時間が削られるのはもちろん、スマホやPCのブルーライトで睡眠が浅くなります。十分な睡眠が取れていないと、日中のムダ食いが増えるので在宅太りに。

ずっと家にいると、運動不足になるし、なんとなく口さみしくてつまみ食い…。
気づけば体重がいつの間にか増加している、そんな在宅太りを解消する方法を、食習慣と生活習慣にわけてご紹介します。
自宅にいながらでもやれることはたくさんあります。一番取り入れやすいものから試してみてください。

食習慣

・朝食を摂る
自宅にいる時間が長いと、仕事とプライベートのメリハリがつけにくく、だらだら仕事をしてしまいがち。結果、夜更かしになって、朝ギリギリに起きて仕事するはめに。食事の時間もバラバラになって体内時計が狂い、エネルギーを消費しにくい体になってしまいます。

仕事に集中するためにも、朝は一定の時間に起き、朝食を摂って体内時計を一定に保つように心がけましょう。朝食を摂ることで、体の体温が上がり、エネルギーを消費しやすくなるのはもちろん、仕事にも集中することができます。また、空腹感を調整できるので、昼にドカ食いをするのも予防できるでしょう。

朝食はタンパク質と糖質がバランスよく含まれている〝卵かけご飯〟などがおすすめ。朝、どうしても食欲がわかない人は、ヨーグルトとフルーツや味噌汁など軽めの朝食にして、夕食の時間を早めにするなど食事の時間を調節してみましょう。

・食物繊維を積極的に摂る
在宅太り解消のために積極的に摂りたい栄養素のひとつが食物繊維。野菜や海藻、キノコ類に多く含まれる栄養素で、炭水化物やタンパク質に偏りがちな現代の食事では常に不足しがち。
自宅にいる機会が多い今、いつもの食事に小鉢やスープを一品プラスするなどして、まず食事のはじめに食物繊維を含むメニューから摂るように心がけましょう

食物繊維には〝不溶性〟と〝水溶性〟の食物繊維があります。

不溶性食物繊維はゴボウやレンコンなど繊維質のものに多く含まれる栄養素で、腹持ちがよいのが特徴です。また、便のカサを増やして腸の働きを刺激します。さらに、腸の善玉菌のエサとなり、お腹の調子を整えます。体の不要なものをスムーズに排出する手助けをするので、便秘によるぽっこりお腹の解消や不安定なお腹の調子を整える働きを期待することができます。

水溶性食物繊維は、海藻類やオクラ、モロヘイヤなどのネバネバ系食材などに多く含まれます。水溶性食物繊維は、糖の吸収を穏やかにするので、食後の血糖値の急な上昇を抑えて、体に脂肪が溜まりにくくします。

・おやつに食べるなら
家で仕事をしていると食べ物がすぐそばにあるので、口さみしくなった時ついついお菓子に手をのばしてしまいがち。そんな時には、かみごたえのあるナッツやスルメイカなどを選びましょう。

ナッツは食物繊維が豊富ですが、カシューナッツなどは糖質が高いので、アーモンドやマカデミアナッツ、クルミなど糖質が少ないものを選ぶとよいでしょう。スルメイカは、タンパク質を摂ることができます。砂糖たっぷりのお菓子やジュースだと血糖値が乱高下したり、急上昇が在宅太りにつながることがあるので、食べるものを選ぶことが大事です。

生活習慣

・朝は決まった時間に起きる
朝は毎日決まった時間に起きるように心がけましょう。前述のように、体内時計が狂うと、エネルギーを消費しにくい体になってしまいます。同じものを食べ、同じ時間仕事をしても、いつもバラバラの時間に眠っていると、太りやすくなるのです。

通勤する必要がなくなった分、朝ゆっくり朝食を作って食べるなど、時間を体のために有意義に活用しましょう。

・午前中に日光を浴びる
家にいると気持ちの切り替えがしにくく、ウツウツ、イライラしがちです。毎日、午前中に太陽の光を浴びるように意識すると、幸福ホルモンの「セロトニン」が分泌されて、落ち込んだ気持ちを回復させてくれます。

朝の光は体内時計のリセットにも役立つほか、ムダな食欲を抑制する働きにも関わっています。ただ浴びるだけで、さまざまな効果があるのでぜひ取り入れましょう。

・食後30分経ったら少し運動を
食事の後、血糖値が急激に上がるとインスリンというホルモンが分泌されて、血液の中にある糖を細胞内に取り込みます。取り込みきれなかったものは肝臓や脂肪細胞に溜まるので、血糖値を急上昇させないのが体重管理のカギです。

食後すぐは、体が消化を行なっているので、食事から30分ほど経ったら、踏み台昇降など軽い運動を10分程度行いましょう

・意識的に涙を流す
ストレス発散のために甘いお菓子を食べるなども在宅太りの原因。在宅が続き過ぎるとストレスが溜まる環境ですが、ストレスはあえて涙を流すことでも発散できます。

涙を流すことでもセロトニンが分泌され、心がスッキリします。感情を押し殺すことはせず、思いっきり泣ける映画や動画を見て涙を流しましょう。すると、食でストレスを発散する必要がなくなります。

・体重計に乗る回数を増やす
増えた体重をこまめに調整するのがうまくいくコツです。大きく体重が変化する前に対処するために、体重計はとても役立ちます。体重計に毎日乗るクセをつけて、数値で今の自分の体重を把握しておきましょう。「最近、1kg増えている」といったことを知るだけで、自然と食べる量を調節したり、お菓子を食べるのをやめたりすることができます。

・睡眠
寝ている間、私たちの体は細胞を修復したり、脳の記憶を処理したりと、とても大きなエネルギーを使います、7時間は睡眠時間を取るようにしましょう。

人により、満足する睡眠時間は違いますが、寝不足は、食欲を増進させます。しっかり眠ることで適正な食事の量で満足することができるようになるのです。睡眠が浅く、いつも朝に疲れが残っている人は、睡眠環境を見直しましょう。
ジャージではなく、体を締め付けないパジャマで眠る、寝具を手触りのよいものにする、カーテンをしっかり閉めて部室を暗くするなどでも、睡眠の質は上がります。

在宅太りの原因と、今日からすぐできる解消法について、詳しくご紹介してきました。在宅太りは、生活習慣病やうつ病など心の病にもなりやすくなります。
治療が必要になる前に、まずは自分でできることからはじめましょう。できるだけストレスを溜めないように心がけ、気晴らしに外にお出かけする意識を持つことや、お家にいる間も、食以外で楽しむ方法を見つけることが大切です。どんな生活スタイルになっても健康を維持できる、自分なりの習慣を身につけましょう

お家にいてついつい食べ過ぎてしまい、肥満が気になる方には、脂質代謝を上げて、余分な脂肪を分解・燃焼して減らす漢方薬がおすすめです。「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」と「大柴胡湯(だいさいことう)」の2処方は便秘を改善して、脂質代謝を上げて余分な脂肪を分解・燃焼する効果があります。それぞれ使われる体質が違うので、まずは自分の体質に合わせて処方を選ぶことが大切です。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」のタイプ:食べ過ぎや間食が多く、代謝が追い付かなくなることでお腹まわりに脂肪がつきやすくなるタイプ。このタイプは胃腸の働きが乱れて便秘にもなりがちです。
大柴胡湯(だいさいことう)」のタイプ:年を重ねることやストレスなどでホルモンバランスが乱れ、脂質代謝が低下し、上半身を中心に、筋肉の少ない二の腕・脇腹に溜まりやすいタイプ。また、このタイプは食生活が乱れやすく、便秘にもなりがちです。

「防風通聖散」と「大柴胡湯」の2処方は、ドラッグストア等でクラシエ薬品のコッコアポとして販売されていることがあります。漢方薬で自分にあう脂肪の減らし方を探したいときは、ぜひチェックしてみてください。

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からだにいいこと
記事監修
からだにいいこと編集部
創刊18周年を迎えた女性向けの健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。