おせちの意味や由来、知っていますか?おせち料理に込められた願いと理由

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おせちの意味や由来、知っていますか? おせち料理に込められた願いと理由を知ろう

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日本のお正月といえば、家族で囲む豪華なおせち料理ですよね。きっとこの日を心待ちにされている方も多いのではないでしょうか。
おせち料理をただの豪華な料理だと勘違いしていませんか?おせち料理は「今年も家族みんなが一年間、健康で幸せに暮らせますように」という強い願いが込められた縁起の良い料理。
元旦からの三が日、家族みんなでおせち料理をかこむことで、お互いの健康長寿・無病息災を祈るというのがおせち料理の昔からの習わしです。そのため、おせち料理の中身はとても素晴らしく、健康のために選び抜かれた食材ぞろいのまさに年に一度のスペシャル薬膳御膳!
今回は、おせち料理に込められた健康への願い、そして健康への働きをご紹介します。

黒豆…無病息災

「まめ」という言葉には、「元気、丈夫、健康」、また「まじめ」という意味があります。まめに働き、まめに暮らせるように…つまり、真面目で勤勉に働き、元気で健康で暮らせますように…という願いが込められています。
黒豆は薬膳の世界では「長寿の食べ物」として親しまれて来ました。
薬膳では黒色の食材はカラダの土台である「腎」を強くする働きがあるといわれており、黒豆はその代表格です。
「腎」とはカラダを支える5本の大黒柱「肝」「心」「脾」「肺」「腎」のひとつで、とても大切な柱です。「腎」が強くなることで成長や発育が円滑に進んだり老化のスピードがゆるやかになったり、また免疫力や自然治癒力も強くなり元気で健康なカラダを保つことができると考えられています。そのため黒豆は昔から健康増進だけでなくエイジングケアとしても重宝されてきました。
また胃腸を元気にする働きを助けるともいわれ、もともと弱い方や飲み過ぎ食べ過ぎで弱った方にもおすすめです。
一年間頑張った胃腸をねぎらう意味も込められているのかもしれませんね。

ちょっと余談ですが、実は、黒豆のゆで汁には水の巡りを良くしてむくみの改善を助ける働きがあるといわれています。ぜひ捨てずに黒豆茶として飲みましょう。

栗きんとん…豊かな一年を(金運・勝負運)

栗きんとんはその黄金色の見た目から「金団」つまり黄金の財宝になぞられ、金運に恵まれる豊かな一年を…という願いが込められています。また栗は「勝ち栗」といわれ、縁起が良いものとされています。

栗を剝いたあの形…何かに似ていると思いませんか?
そう。栗を剥いた形は人間の脳の形にそっくりなのです!薬膳の世界では形が似ていることから「頭を良くする食べもの」として昔から親しまれてきました。勉強など頭をフル活用して疲れたときにとってもおすすめです。もしかしたら賢くなってお金を稼げるように…という願いも込められているのかもしれませんね。
余談ですが、クルミも同様に脳の形に似ていることから「頭を良くする食べもの」といわれています。受験生の3時のおやつには栗&クルミのセットが良いですね。他にも、筋肉を強くする働きを助けたり、黒豆同様にカラダの土台である「腎」を強くする働きや胃腸を元気にする働きを助けると言われており、健康長寿を願うおせち料理には欠かせない食材です。

昆布巻き…喜ぶ(お祝い・不老長寿・子孫繁栄)

昆布は、養老昆布(ようろうこんぶ)という名の語呂合わせから「喜ぶ」お祝いの縁起物です。また同時に、「子生(こぶ)」というあて字から、子孫繁栄の願いも込められています。昆布も黒豆同様に黒い長寿の食べものとして薬膳の世界では昔から親しまれてきました。おせち料理にも、昆布巻きだけでなく子持ち昆布や煮しめ、結び昆布などたくさん登場し大活躍です。

昆布にはそれ以外にも、水の巡りを整える働きや堅いものを軟らかくする働きを助けるといわれており、頑固なむくみのようにカラダに溜まり凝り固まった余分な老廃物をやわらかくほぐして体の外へ押し流しやすくするといわれることから女性に愛されてきました。
最近では昆布のヌルヌル&ネバネバ成分(水溶性の食物繊維)が腸の中の老廃物をからめ取って出しやすくしてくれるなど度々話題に上がっています。もしかしたら、カラダに溜まった汚れをキレイにリセットして新年を迎えよう!という願いも込められているのかもしれません。

海老…不老長寿

海老は長いひげや曲がったその形から、長いひげをはやし、腰が曲がるまで長生きできますように…という願いが込められている、まさに長寿の縁起物のひとつです。
海老といえばエビチリやエビの中華炒めなど中華料理にもよく使われる食材です。海老も他の食材同様にカラダの土台である「腎」を強くする働きがあるといわれており、滋養強壮食材の代表格です。
薬膳の世界では疲れたときには海老料理を食べる風習があり、カラダを温める働きを助けるといわれていることから、寒い冬にカラダが冷えて疲れたときには海老とニラを炒めたり、海老とクルミを和えたりと海老を使った薬膳レシピもたくさんあります。
海老には他にも、カラダに元気を補う働きや胃を整える働きを助けるといわれておりがあり、カラダが弱い高齢者や女性、お子さんにもピッタリの食材です。
過酷な冬を元気いっぱいに乗り切って欲しいという願いも込められているのかもしれませんね。

ぶり…立身出世

ぶりは成長によって名前が変わる出世魚であることから、立身出世の願いが込められいます。また「寒ブリ」とも呼ばれ、お正月をはさむ12月~1月に旬を迎える、まさに冬の魚。
この時期は脂も一番のって栄養価も抜群です!ぶり大根やブリの照り焼き、ブリ鍋など冬の食卓には欠かせない食材です。当然、薬膳の世界でも冬にブリは欠かせません。
ブリは「元気」「栄養」「潤い」のカラダに重要な三つを補う働きを助けるといわれ、私たちをバランスの良い健康なカラダへと導いてくれます。
さらに胃腸を元気にする働きを助けるといわれており、健康長寿を願うおせち料理にもやはり欠かせない大切な食材です。

お正月はお屠蘇で乾杯!
疲れた胃腸を整えよう

新年の乾杯に欠かせないお屠蘇(とそ)にも願いが込められています。「邪気を屠り、心身を蘇らせる」というのがお屠蘇の言い伝え。こんなところにも家族の健康長寿、無病息災を願う気持ちが込められているのです。

実はお屠蘇は「薬草酒」だということはご存知ですか?
正式には屠蘇延命散といい、「延命」の名のごとく長寿を願う縁起の良いものです。胃腸を元気にする生薬や、カラダを温める生薬などが配合され、年末年始に疲れた胃腸をねぎらい寒い冬に備えた準備をするという意図が込められています。お屠蘇はお酒につけて薬酒にするのが慣例です。
お正月には健康を願ってお屠蘇で乾杯!ただし、くれぐれも飲み過ぎには注意しましょう。

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