
どこも悪くないはずなのに「ムカムカして気持ち悪い」「吐き気がする」「歯を磨いただけなのにえずいてしまう」といったことはありませんか?吐き気は、消化器官におけるなんらかの異常を原因として起こる場合が多いものです。しかし胃腸炎や風邪などではない「吐き気」に悩む人が10人に1人はいると言われています。明らかな異常がない場合の「吐き気」について、2つのケースのカンタンな対処法と効果的なツボをご紹介します。気になっている方はぜひ試してみてください。
吐き気が気になるあなたはどの項目にあてはまる?
□慢性的に腹部の痛みや胃もたれがある
□飲酒又は喫煙習慣がある
□睡眠不足が気になる
□歯を磨く時に「おえっ」となる
□口呼吸の習慣がある
□タートルネックなどの首に圧迫がある服が苦手
吐き気の種類は大きく2つ
症状の原因となる明らかな異常がないのにストレスや習慣などによって不快な症状がでる「機能性ディスプペシア」と生理的な反射が強く起こる「嘔吐反射」があります。それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。あなたはどちらに当てはまりますか?
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ストレスや習慣による「機能性ディスプペシア」
☑ 慢性的に腹部の痛みや胃もたれがある
☑ 飲酒又は喫煙習慣がある
☑ 睡眠不足が気になる
上記に当てはまった方は、「機能性ディスプペシア」と考えられます。ディスペプシアとは、胃の痛みやもたれなどの不快な腹部の症状を指す医学用語です。症状の原因となる異常が見つからないのにもかかわらず、慢性的に胃もたれ、吐き気などの不快症状が出る状態を機能性ディスプペシアといいます。ストレス、睡眠不足、飲酒や喫煙の習慣、消化器官の機能低下、遺伝など様々な要因が考えられます。
生理的な反射が強く起こる「嘔吐反射」
☑ 歯を磨く時に「おえっ」となる
☑ 口呼吸の習慣がある
☑ タートルネックなどの首に圧迫がある服が苦手
上記に当てはまった方は、「嘔吐反射」と考えられます。人が喉の奥に異物を感じると吐き気をもよおす現象は、基本的には生理的な反射です。その中でも強い反応を示す場合は、呼吸の問題や過去の歯科治療などによる恐怖心などの心理的要因があると考えられています。しかし、口に物が入れられた時や首や喉の圧迫感などで吐き気を感じる人でも、食事は喉を通るはずです。つまり「異物」として感じるものやトラウマなどで一度嫌な思いを感じた状況が起きると、口腔内が敏感に反応して無意識に拒絶反応が起こるのです。
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ストレスや習慣による吐き気「機能性ディスプペシア」改善の生活習慣3つ
それぞれの吐き気改善の生活習慣とおすすめのツボをご紹介します。
① 刺激物を控え胃腸を守りましょう
・アルコールはほとんど全ての消化器官に影響を与えます。ストレスが原因で生じる消化器官の疾患にも悪影響を与えるためお酒は控えるようにしましょう。
・コーヒー、紅茶、エナジードリンクなどのカフェインを多く含むものを避けることも大事です。カフェインは胃を刺激する作用があるため吐き気の原因になる場合があります。
・タバコは胃の血流を悪化させます。そのため胃の機能を低下させるのでタバコは控えるようにしましょう。
② 胃散の過剰分泌を防ぐため食事に気をつけましょう
・食事の仕方を見直すことで胃腸を守ることができます。よく噛んでゆっくり食べると消化吸収を促します。食べ過ぎを予防することにもつながります。
・胃散の過剰分泌を防ぐために、消化のよいものを選んで食べましょう。
・においが強い料理は吐き気を催す可能性があります。胃散の過剰分泌を高めるにおいの強い食材(ニラ、ニンニク等)や香辛料などは避けましょう。
③ 規則正しい生活習慣で自律神経の乱れを整えましょう
・自律神経の乱れは消化器官に影響を与えます。規則正しい生活習慣で自律神経のバランスを整えることが大事です。
・睡眠の質を上げるために、朝食時にタンパク質を摂りましょう。朝食で卵、大豆、肉、魚に含まれるトリプトファンという必須アミノ酸(タンパク質)を摂ると日中にセロトニン(心の安定に関与する神経伝達物資)がつくられ、夜には眠気を誘う作用があるメラトニンというホルモンに変化します。
・深呼吸で呼吸筋を働かせながら酸素をしっかりとカラダに巡らせ、軽いストレッチなど血行が促進されると自律神経が整いやすくなります。
ストレスや習慣による吐き気「機能性ディスプペシア」のおすすめのツボ
吐き気を鎮める特攻ツボはコレ!

ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたっているところ(膝の少し下)

手を握ったときに、人差し指と中指の先端の中間にあるツボ(手のひら)

みぞおちとへそを結んだ線の中間点にあるツボ(腹部)
生理的な反射が強く起こる吐き気「嘔吐反射」改善の生活習慣3つ
① 鼻呼吸の習慣をつけましょう
・普段から口呼吸の習慣があると、口内に何かが入った時に急に鼻呼吸を強いられることで嘔吐反射を引き起こしやすくなります。普段から鼻で呼吸をする習慣をつけましょう。
② 口の中が乾燥しないように気をつけましょう
・口腔内が乾燥すると反射が起きやすくなるため、喉や口腔内の潤いを保つように水分補給やうがいなどを心がけましょう。
・舌を動かしたり、唾液腺を刺激するなどして唾液の分泌を促し、口腔内の乾燥を防ぐことも大切です。
▼唾液分泌を促す舌のエクササイズ
③ 反射が起きそうな場面に備えて裏技を覚えておきましょう
・反射が起きそうになった時に腹筋にグッと力を入れると脳の延髄が刺激されて軽い呼吸抑制が起きるため反射が抑えられることがあります。
・歯磨きなどで嘔吐反射が起きやすい方は、歯ブラシを冷蔵庫などで冷やしておくと反射が起きにくくなります。歯ブラシを舌に触れさせないようにすることもポイントです。
生理的な反射が強く起こる吐き気「嘔吐反射」におすすめのツボ
嘔吐反射を抑えるツボはコレ!

左右の鎖骨を結んだ中央にあるくぼみにあるツボ(鎖骨の真ん中)

左右の鎖骨の下から肩の関節へ向けて指をすべらして行くと指が止まる少しへこんだところ(鎖骨下縁)

手のひらを上に向けた状態で、手と手首の境目にあるシワから指3本分ひじ側へ進んだところ(手首)
吐き気におすすめの胃腸薬
食事や生活習慣に胃腸薬を取り入れることもよいでしょう。吐き気には止逆清和錠(しぎゃくせいわじょう)や半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)といった胃腸薬がおすすめです。
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