麻黄湯はどんなときに検討される?注意点と飲み合わせの考え方を解説

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「麻黄湯(まおうとう)」という漢方薬をご存知ですか?名前は聞いたことがあるけれど、どんなときに飲むか分からない…という人も多いはず。実は麻黄湯はかぜにとても重宝する漢方薬のひとつです。

ときには、あの有名な葛根湯よりも強い味方になってくれることもあるでしょう。麻黄湯の効能や飲み方のポイント、そして葛根湯の使い分けについてご紹介します。

麻黄湯の効能・適用範囲

麻黄湯は、寒気がして発熱があり、カラダの節々が痛むなどの、かぜのひきはじめの症状に用いられる漢方薬です。

かぜのひきはじめには、寒気や発熱、ふしぶしの痛みなどの症状があらわれることがあります。麻黄湯はこうした症状がみられる場合に、からだを温めて発汗を促し、症状の改善をはかります。

葛根湯よりも体表を温める力が強いのが麻黄湯です。そのため葛根湯よりも症状が強い場合に使われます。熱が出て、「寒気が強くガタガタ震える」「咳が止まらない」「節々が痛む」などの症状におすすめです。

かぜ初期に適しているケースの目安

かぜのひきはじめに、“熱があるのに、なぜか寒気がする”ことがよくありますよね。こんなとき、ついつい熱があるからといって解熱剤を使いがちですが、実は漢方では逆に「カラダを温める漢方薬」を使って治すことがほとんどです。

漢方では、寒気があるのは“カラダが温めたいと欲しているサイン”だと考えています。そのため昔から、かぜなどのひきはじめで寒気のあるときは、熱があったとしてもカラダの表面を温める漢方薬を使い、しっかりカラダを温めることで体温を上げ、発汗を促す方法をとってきました。そうすることで、自分自身の自然治癒力を手助けし、カラダの中に入ったウイルスや細菌が増えるのを抑え、かぜを治してきたのです。

麻黄湯はまさに、この“寒気がして発熱があり”、カラダの節々が痛むなどの、かぜのひきはじめの症状によく効きます。寒さによって体表(毛穴)が閉じ、体内のエネルギーや栄養の流れが悪くなって、汗が出ず、寒気やふしぶしの痛みなどの症状が出ているカラダを、しっかり温めて、発汗を促すことで熱を発散させ改善させる作用があるためです。

麻黄湯のようにカラダの表面を温める漢方薬を、漢方では「辛温解表剤」と呼んでいます。麻黄湯だけでなく葛根湯や桂枝湯も辛温解表剤の仲間で、麻黄湯と同様にかぜのひきはじめによく使います。

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麻黄湯とは

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葛根湯との違いと使い分け

麻黄湯と葛根湯の大きな違いは「温める力の強さ」です。葛根湯は、以下7つの生薬が配合されている漢方薬です。

  • ● 桂皮
  • ● 麻黄
  • ● 甘草
  • ● 生姜
  • ● 葛根
  • ● 芍薬
  • ● 大棗

葛根湯は、かぜのひきはじめ(汗をかいていない状態)や鼻かぜ、頭痛、肩こりなどに用いられる漢方薬です。麻黄湯と同様にかぜの初期に使用されますが、適応となる症状や体質の目安が異なります。

また、体力のある子どもには麻黄湯、体力が弱ってきている高齢の方には桂枝湯など、使い分けるとよいでしょう。普段のかぜのように寒気が強くないときは、一般的に使い勝手の良い葛根湯をよく使います。

しかし、熱が出ているのに寒気が強くガタガタ震える、咳が止まらず、さらに手足の関節など節々が痛むなどの症状には、温める力の強い麻黄湯がおすすめです。寒気はするけど、さほど強くなく、“肩こり”を伴うかぜなどには葛根湯がよいでしょう。

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「かぜ症状に効く漢方」の選び方

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効き始めの体感と用い方のコツ

麻黄湯を服用した際の体感には個人差があり、変化の感じ方やタイミングは人によって異なります。即効性や決まった時間での変化を保証できるものではないため、体調の様子を見ながら無理のない範囲で用いることが大切です。

麻黄を含む処方では、カラダが温まり汗をかくと感じる場合もありますが、発汗が強いと感じる場合は水分補給を意識し、脱水に注意しましょう。

体質や体調によって合う・合わないがあるため、違和感がある場合は使用を中止し、薬剤師や医師へ相談しましょう。

一般用医薬品(市販薬)と処方薬の違い

市販薬と処方薬は、基本的な処方の考え方は共通していますが、入手方法や剤形、使用時の判断などに違いがあります。

セルフケアとして市販薬を選ぶ場合は、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。ここでは、市販薬と処方薬の違いや剤形の特徴、受診の目安について解説します。

処方薬と市販薬の比較

麻黄湯は、処方薬と市販薬のいずれにも用いられており、いずれも麻黄・桂皮・杏仁・甘草の4つの生薬から構成されています。

処方薬は医師の診察のもとで処方され、用法・用量が定められています。一方、市販薬は薬局やドラッグストアなどで購入でき、製品ごとに承認された用法・用量が定められています。

なお、エキスの製造方法や含有量、添加物などは製品ごとに異なるため、使用する際は各製品の添付文書を確認することが大切です。

体調によっては市販薬が用いられることもありますが、症状が強い場合や体調に不安がある場合は、医療機関や薬剤師へ相談しましょう。

顆粒と錠剤の特徴

麻黄湯には、顆粒剤や錠剤などの剤形があり、いずれも承認された効能・効果および用法・用量に基づいて使用されます。

顆粒剤は細かな粒状の剤形、錠剤は錠形に固められた剤形です。どちらも通常は水または白湯で服用します。剤形によって服用方法が異なる場合もあるため、製品ごとの用法を確認することが大切です。

継続して服用する場合は、無理なく飲み続けられる剤形を選ぶことも一つのポイントです。

セルフケアで様子を見るケース/受診すべきケース

麻黄湯は、さむけを伴う発熱や頭痛、せき、カラダのふしぶしの痛みなどがみられるかぜの初期症状に用いられる漢方薬です。医療機関で処方されるほか、市販薬として購入できる製品もあります。

一方で、高い発熱が続く場合、強い倦怠感がある場合、呼吸が苦しい場合、また基礎疾患のある方や高齢者は、医療機関へ相談してください。さらに、服用後も症状の改善がみられない場合や、症状が悪化する場合も、医師または薬剤師に相談してください。

麻黄湯を飲むときの5つの注意点

麻黄湯を飲むときはどういうときなのか、また、より効果的に飲む方法などをご紹介します。

1.悪寒があり、発汗していない発熱初期に飲む

麻黄湯は、発熱があり、悪寒(寒気)を伴い、まだ汗をかいていない発熱初期の状態に用いられる漢方薬です。ここでいう「悪寒」とは、体温が低下していることを意味するものではなく、発熱があるにもかかわらず寒気を強く感じる状態を指します。

すでに汗をかいている場合や、強いほてり・のぼせが主体となっている場合には、麻黄湯は適していません。

使用の目安として、寒気が強い、発熱が始まったばかりで発汗がみられない、鼻水が透明でさらさらしているといった特徴が挙げられます。

2.発汗中や体力低下時は避ける

“汗をかいていない”こともとても重要です。麻黄湯はカラダを温め、発汗させることが目的の漢方薬のため、麻黄湯を飲んで発汗したら、回復のサインです。麻黄湯は飲み止め、ゆっくり安静にして完全回復を待ちましょう。

すでに発汗している場合は、麻黄湯は不向きです。麻黄湯によってさらに発汗を促してしまい、発汗が過度になり体力を消耗し、かえって悪化させる可能性があります。

3.漫然と長期連用しない

麻黄湯も葛根湯も、“かぜのひきはじめ”の漢方薬です。ひきはじめから数日たっている場合は、麻黄湯や葛根湯の合う症状ではないことがほとんどです。

数日たつと、最初は寒気がしていたはずなのに、だんだんカラダがほてる、熱感を感じる、数日前はカラダを温めたら気持ちよかったのに、今はカラダを冷ますと気持ち良いなどと感じたことはありませんか?

かぜの症状は時間とともに大きく変化します。そのため、その時々に合った対応をしないといけません。これもかぜの難しいところです。数日が経過すると、カラダに熱がこもりやすくなり、寒気は無くなりカラダのほてりや熱感が現れ、サラサラ透明の鼻水からドロドロ黄色い粘性の鼻水になるなど寒性の症状から熱性の症状へと大きく変化します。

このような時期には竹茹温胆湯、五虎湯などカラダを冷ます漢方薬の方がよく効きます。先にお話したように、寒気はまだあるか、鼻水の状態は水様性で透明のままか、などその都度確認しながら服用するようにしましょう。

4.厚着や温かい飲み物でカラダを温める

麻黄湯の一番の目的は“カラダを温め発汗させること”です。そのため、漢方薬を飲んだからと言って、薄着でいたり、冷たい飲食物でカラダを冷やしたりしては元も子もありません。

厚着をする、温かい飲み物を飲むなどしてアシストすることで発汗が早まり、治りも早くなります。また、かぜのツボを温めるのも効果的です。

漢方では肩甲骨の間あたりにある風門のツボを温めるとかぜの治りが早くなると昔から言われています。風門のツボにカイロを貼るとより温まりおすすめです。

5.白湯で少量ずつ飲む

麻黄湯はカラダを温める漢方薬ですから、水ではなく白湯で飲む方がおすすめです。火傷しない程度の温かさのお湯で飲みましょう。

いかがでしたか?かぜは誰でもかかる病気。だからこそ、打つ手も色々と知っておく方が役に立ちます。今まで葛根湯では治りにくかった…という人は、是非、麻黄湯も試してみてくださいね。

麻黄(マオウ)の併用注意:薬・サプリ・生活上の留意

葛根湯や麻黄湯に配合される麻黄という生薬は、発汗作用が強く、カラダの熱を外に出してかぜを治すという考え方に基づいて使われます。しかし、麻黄には、他の薬と相性の悪いものがあります。麻黄湯や葛根湯に含まれる麻黄と相性の悪い薬には、以下のようなものがあります。

メチルエフェドリン塩酸塩など、エフェドリン類を含む「風邪薬、咳止め、鼻炎用内服薬」です。エフェドリン類を含む薬と一緒に服薬すると、効果が強く出すぎてしまったり、好ましくない症状が出やすくなる可能性がありますので、ご注意ください。

交感神経を刺激して発汗を促すような医薬品や食品との併用にも注意が必要です。他の医薬品を服用中の方は医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。

麻黄湯は、麻黄を主成分とした漢方薬です。一般的にかぜの初期段階に使いますが、場合によっては他の生薬と組み合わせた別の漢方薬が使われることもあります。中医学では「辛温解表剤」(しんおんげひょうざい)と呼ばれる分類に属します。これは、体表(皮膚や筋肉)に滞った邪気(など)を排出するために使われる生薬です。

麻黄湯は辛温解表剤の代表的なもので、鼻水や喉の痛みなどかぜの初期症状に対して効果的です。麻黄湯は、かぜのひきはじめの症状に効果的な漢方製剤ですが、麻黄には他の薬との併用注意があります。副作用やアレルギーのサインに注意して、安全に服用しましょう。

交感神経刺激性・MAO阻害薬・キサンチン系等との併用注意

麻黄を含む漢方薬を使用する場合、交感神経に作用する薬や特定の成分を含む医薬品との併用には注意が必要とされています。たとえば、交感神経刺激性のある薬、MAO阻害薬、キサンチン系成分を含む医薬品などは、作用が重なる可能性が指摘されることがあります。

すでに風邪薬や咳止めなどを服用している場合は、成分の重複がないか確認することが大切です。不安がある場合は、医師、薬剤師又は登録販売者へ相談すると安心でしょう。

甘草(グリチルリチン)重複にも注意

麻黄湯には甘草(グリチルリチンを含む生薬)が配合されています。甘草は他の漢方薬や市販薬にも含まれていることがあるため、複数の医薬品を同時に使用する場合は成分の重複に注意が必要です。

別の漢方薬や市販薬をすでに使用している場合は、成分表を確認することが大切です。心配な場合は、医師、薬剤師や登録販売者へ相談しながら使用を検討すると安心でしょう。

麻黄湯と9つのよくある飲み合わせ

麻黄湯を服用する際、「ほかの漢方や薬と一緒に飲んでも大丈夫なのか」と不安に感じる人もいるでしょう。とくにかぜの初期は、複数の症状に対応しようと市販薬や漢方を併用するケースもあります。

ここでは、代表的な漢方薬や解熱鎮痛剤等との飲み合わせについて、併用の可否や注意点をわかりやすく解説します。

葛根湯:成分重複(麻黄)により併用不可です

葛根湯と麻黄湯は、いずれもかぜの初期症状に用いられる漢方薬ですが、適応となる症状や体質の目安には違いがあります。そのため、それぞれの特徴や効能・効果を確認したうえで選ぶことが大切です。

両方とも生薬の「麻黄(まおう)」を含んでいるため、麻黄成分が重複します。そのため、葛根湯と麻黄湯の併用は行いません。

麻黄を含む医薬品では、動悸や不眠、発汗過多などの副作用があらわれることがあるため、成分の重複は避ける必要があります。使用にあたっては、症状の特徴に応じて、いずれか一方を選択します。

基本的に併用は避けるべきなので、どちらを服用するかわからない場合は、医師、薬剤師又は登録販売者に相談しましょう。

五苓散:医師の判断による使い分けはあるが自己判断の併用は避ける

五苓散は、むくみや頭痛、吐き気、下痢などの症状がみられる場合に用いられる漢方薬で、体内の水分バランスに着目した処方です。麻黄湯とは使用される症状や状態が異なり、配合されている生薬にも違いがあります。

そのため、体質や症状によって適する処方は異なります。市販の漢方薬においては、複数の処方を自己判断で併用することは避け、使用にあたっては医師、薬剤師又は登録販売者に相談することが大切です。

銀翹散:麻黄湯とは効き方が異なるためどちらか一方を選ぶ

銀翹散と麻黄湯は、一般的には同時に用いられません。銀翹散は、喉の痛みや発熱などの症状がみられる場合に用いられる生薬製剤です。

一方、麻黄湯は悪寒や寒気などの症状が強く出ている段階に用いられることがある処方であり、用いられる場面が異なります。そのため、同時に使用するのではなく、症状の特徴に応じて使い分けられます。

市販薬を使用する場合は、体質や症状に合わない可能性もあるため、医師、薬剤師又は登録販売者に相談することが重要です。

桔梗石膏:のどが痛い場合は医師の判断で併用や切り替えを検討する

桔梗石膏は、のどの痛みや腫れ、熱感などの症状がみられる場合に用いられる生薬製剤です。主に、咽頭の炎症に伴う不快感や痛みの緩和を目的として使用されます。

一方、麻黄湯は、さむけを伴う発熱やふしぶしの痛みなど、かぜの初期にみられる全身症状に用いられる処方であり、適応となる症状や状態が異なります。そのため、それぞれの症状に応じて適した処方を選択することが重要です。

市販の漢方薬においては、複数の処方を自己判断で併用することは推奨されておりません。使用にあたっては医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。

麦門冬湯:乾いた咳が続く場合は切り替えを検討する

麦門冬湯と麻黄湯は、一般的には同時に用いられない組み合わせです。麦門冬湯は、空咳や痰の少ない乾いた咳がみられる場合に用いられる漢方で、カラダの潤いに着目した処方です。

一方、麻黄湯は発熱や悪寒などの症状が強く出ている段階に用いられる処方であり、用いられる場面が異なります。そのため、同時に使用するのではなく、症状の変化に応じて使い分けてください。

咳が主な症状として続く場合には、麦門冬湯への変更が検討されるケースもあります。使用にあたっては、医師、薬剤師又は登録販売者に相談することが重要です。

補中益気湯:体力回復を目的に段階的に使う

補中益気湯は、疲労感や食欲不振、体力低下などの状態に用いられる漢方薬です。一方、麻黄湯は、発熱や悪寒、ふしぶしの痛みなど、かぜの初期にみられる症状に用いられます。

これらは適応となる症状や用いられるタイミングが異なる処方であり、市販の漢方薬においては、複数の処方を自己判断で併用することは推奨されていません。使用にあたっては、医師、薬剤師又は登録販売者に相談することが大切です。

解熱鎮痛剤:高熱や強い痛みがある場合は専門家に相談する

麻黄湯と解熱鎮痛剤の併用については、症状や体調、服用中の薬によって判断が異なるため、事前に医師や薬剤師に相談することが重要です。

解熱鎮痛剤には、発熱や頭痛、関節痛などに用いられるものがあり、ロキソプロフェンナトリウムやアセトアミノフェンなどが知られています。

麻黄湯を含め、薬の組み合わせによっては注意が必要な場合もあるため、高熱や強い痛みがある場合は自己判断で併用せず、医師、薬剤師又は登録販売者に相談した上で使用しましょう。

抗炎症性成分配合の口腔咽喉薬:成分の重複に注意する

口腔咽喉薬を併用する場合は、製品ごとの成分や用法・用量を確認することが大切です。

口腔咽喉薬にはさまざまな種類があるため、併用にあたっては添付文書を確認し、不安がある場合は医師、薬剤師又は登録販売者に相談しましょう。

抗生物質:細菌感染が疑われる場合に医師の判断で使用する

抗生物質と麻黄湯の併用は医師の判断のもとで行われます。抗生物質は細菌感染に対して使われる薬で、ウイルス性のかぜに対する効果は期待できません。

麻黄湯は症状を和らげる漢方であり、作用の仕組みが異なり、細菌感染が疑われる場合には、抗生物質と併せて、医師の判断のもとで処方されることもあるでしょう。

麻黄湯が向いている人・向いていない人

麻黄湯はかぜのひきはじめに使われる代表的な漢方ですが、すべての人に適しているわけではありません。

体質や体力、持病の有無によっては、かえって負担になることもあります。ここでは、麻黄湯が向いている人と向いていない人の特徴を解説します。

麻黄湯が向いている人

麻黄湯は、さむけを伴う発熱や頭痛、せき、カラダのふしぶしの痛みなどがみられる、かぜの初期の症状に適した漢方薬です。とくに、さむけがあり、汗をかいていない状態に向いています。

発熱や悪寒に加えて、ふしぶしの痛みや頭痛、せき、鼻づまりなどがみられる場合に用いられます。一方で、体力が低下している方、胃腸が弱い方、高齢者、発汗がみられる場合などは適さないことがあります。また、高血圧、心臓病、甲状腺機能異常などの持病がある方や、妊娠中の方は、使用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談が必要です。

さらに、使用により発疹・発赤・かゆみ・吐き気・食欲不振のほか、発汗過多・全身脱力感などの症状があらわれることがあります。まれに重篤な副作用(偽アルドステロン症、ミオパチーなど)が報告されているため、異常を感じた場合は使用を中止し、医療機関を受診してください。

麻黄湯が向いていない人

麻黄湯はすべての人に適した処方ではなく、体調や体質によっては使用に適さない場合があります。体力が衰えている人、カラダの弱い人は服用を避けてください。また、胃腸が弱い人や、汗をかきやすい人は、麻黄湯が向いていない場合があります。

さらに、高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害などの持病がある人や、妊娠中の人は、使用前に医師や薬剤師に相談することが必要です。使用により、発疹・発赤・かゆみ・吐き気・食欲不振などの症状のほか、発汗過多・全身脱力感などがあらわれることがあります。

また、まれに重篤な副作用(偽アルドステロン症、ミオパチーなど)が報告されています。異常を感じた場合は使用を中止し、医療機関を受診してください。

麻黄湯や漢方薬に関するよくある質問

麻黄湯や漢方薬については、「どのような体調のときに用いられるのか」「どのくらいの期間使用するのか」「体質による違いはあるのか」など、疑問を感じる人もいるでしょう。

ここでは、使用する際の目安や体質による違い、注意点など、よくある疑問にわかりやすく回答します。

麻黄湯はインフルエンザのときに用いられることがある?

インフルエンザが疑われる場合や、高い発熱や全身の強い症状がみられる場合は、自己判断で対応せず、速やかに医療機関を受診することが重要です。

特に、発熱が続く場合や症状が重い場合には、医師の診断を受け、適切な治療を受けましょう。

麻黄湯はどのくらいで効果が出る?

体調や体質の違いによって感じ方に個人差はありますが、服用後にカラダの温かさを感じたり、発汗などの変化がみられたりすることがあります。寒気を感じている場合、このような変化を目安にする人もいます。

ただし、体感のあらわれ方や時間には個人差があり、すべての人に同じような変化がみられるとは限りません。状態によっては、使用しても十分な変化を感じにくい可能性もあります。

また、体調不良が続く場合や強い症状がある場合は、自己判断で使用を続けず医師、薬剤師又は登録販売者へ相談しましょう。

漢方が合わないとどうなる?

かぜのひきはじめの症状には、漢方薬が効果的な場合があります。しかし、漢方薬は医薬品ですので体質や病態によって合う合わないがあります。医薬品は体質や病態に合わないと、副作用が現れることがあります。

麻黄湯の副作用は、発疹・発赤、かゆみ、吐き気、食欲不振、胃部不快感、発汗過多、全身脱力感などです。このような症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止し、添付文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。

なお、まれに次の重篤な症状、「偽アルドステロン症/ミオパチー」が起こることがあります。代表的な症状は、手足のだるさ、しびれ、つっぱり感やこわばりに加えて、脱力感、筋肉痛があらわれ徐々に強くなる、などです。その場合は直ちに医師の診療を受けてください。

漢方薬は、かぜのひきはじめの症状に効果的な場合もありますが、自分に合ったものを選ぶことが大切です。副作用のサインに注意して、安全に服用しましょう。

かぜに漢方薬は即効性があるの?漢方薬の効果や体質による違いは?

漢方薬は、カラダのバランスを整えることを目的としているため、服用してから効果が現れるまでに時間がかかることもあります。ただし、漢方薬にも種類があり、急性の症状に対して、比較的早く効果が出る漢方薬もあります。

例えば、かぜなどの感染症に対して、医療現場では葛根湯などの発汗作用のある漢方薬がよく用いられます。これらの漢方薬は、カラダの熱を外に出して解熱するという考え方に基づいています。

服用してから数時間以内に汗をかくことで、体温が下がり、症状が改善することがあります。また、葛根湯はかぜのひきはじめや頭痛、筋肉痛などの全身倦怠感がある場合にも用いられます。

葛根湯は、葛根という生薬を主成分としています。葛根は、筋肉や関節のこわばりをほぐし、血行を良くする作用があります。服用してから数時間以内に全身倦怠感が和らぐことがあります。

かぜのときに服用する漢方薬は、どのくらいで効果があらわれるの?

かぜに用いられる漢方薬は、種類や症状の状態によって異なりますが、服用後数時間程度で変化を感じるでしょう。とくに、かぜのひき始めに用いられる葛根湯や麻黄湯などは、比較的早い段階で発汗などの変化がみられることがあります。

ただし、効果があらわれるまでの時間には個人差があり、体質や症状の程度によっても異なります。また、すべての人が同じような経過をたどるわけではありません。

漢方薬は、症状やカラダの状態に合わせて選択することが大切です。服用にあたっては、医師、薬剤師又は登録販売者に相談しながら適切に使用しましょう。

麻黄湯は寒気があり汗が出ていないかぜの初期に用いられる

麻黄湯は、寒気を伴う発熱や頭痛、せき、カラダのふしぶしの痛みなどがみられる体調のときに用いられることがある漢方薬です。ただし、体調や体質によっては使用に注意が必要とされる場合もあります。

発汗している状態や体力が低下しているときなどは、使用について医師や薬剤師へ相談してください。また、市販薬と医療機関で処方される場合では、内容や使用方法が異なることがあり、ほかの薬との飲み合わせにも注意が必要です。

体調が続く場合や強い症状がある場合は、自己判断で使用を続けず医療機関へ相談することも検討しましょう。

多田有紀 兵庫県在住。医療機関、薬局、IT企業での勤務経験を経て、2015年にライターとして独立。カラダの不調を感じたことをきっかけに、漢方・薬膳に興味を持つ。現在は、ライターとして活動をしながら、漢方薬膳の知識を活かしたコンサルタント業務や、ワークショップ・初心者向け講座などを実施。特に女性のカラダに関する悩みに寄り添った活動を行っている。

実績:クラシエ薬品株式会社主催「KAMPO OF THE YEAR 2024」にゲストとしてトークショーに登壇 執筆書籍:「カラダのために知っておきたい漢方と薬膳の基礎知識」(淡交社)

X:https://x.com/sora_writer オフィスかなで:https://officekanade.com/

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