
目次
- コロコロ便(コロコロうんち、腸燥便秘)や切れ痔の原因は腸の乾燥?
- 腸が乾燥しやすい体質とは?
- コロコロ便の原因・症状、解消法は?
- 腸を潤し、コロコロ便や痔の症状を改善する漢方薬
- 必見!腸を潤す食べもの5選
- 注意が必要な病気について
- 女性における大腸がんの初期症状とは?
- 大腸がんに伴う便の症状や原因は?
- おならが臭いのは、がんが原因ですか?
- おならがよく出る人の特徴は?病気が原因?
お通じに関するお悩みは、なかなか人に相談しづらい話ですよね。
本当は、毎日気持ちよく排便したいところですが、スッキリ出ていない人も少なくないのではないでしょうか。女性や高齢者に多いと言われている“コロコロ便(コロコロうんち)”は漢方で「腸燥便秘」とも呼ばれ、放っておくと切れ痔などに発展することも。早めにケアしておきたいものです。今回はコロコロ便になりやすい腸燥便秘の原因と改善方法についてご紹介します。
コロコロ便(コロコロうんち、腸燥便秘)や切れ痔の原因は腸の乾燥?
「便がなかなか出ない」「便が硬くコロコロしている」「無理にいきむと出血する」など便通に悩みを抱えていませんか?便秘には体質によって色々な種類がありますが、女性に多いのが腸内乾燥型の便秘「腸燥便秘」です。
コロコロ便はその「腸燥便秘」と呼ばれるもので、腸が乾燥して起こる便秘のことです。腸の中が乾燥すると便が乾燥し、硬くコロコロした便になります。また、便が硬いため、いきまないと排便しにくくなり、スッキリしない残便感やおなかの張り、腹痛なども起こりやすくなります。無理矢理いきむと排便時に肛門が切れて出血することがあり、肛門の痛みや切れ痔などにもなりやすく注意が必要です。
一般に便は適度な水分と軟らかさのある便、いわゆる“バナナ状便”が良いとされています。便の水分が多すぎるとベタベタした軟便や水様便になりますし、逆に少なすぎると乾燥して硬くなります。水分がさらに少なくなると結合せずコロコロしたうさぎの便のような“コロコロ便”になります。便は軟らかすぎても硬すぎてもいけません。適度な水分を含み、適度な軟らかさを保つことが健康な排便の秘訣でもあります。
腸が乾燥しやすい体質とは?
漢方では、腸燥便秘は女性や高齢者、虚弱体質の人に特に多いと言われています。その理由は体質にあります。あなたの体質をチェックしてみてください。
≪あなたは腸燥体質!?漢方流“腸燥便秘度”チェック≫
☑ 便が乾燥している
☑ うさぎのようなコロコロ便
☑ 排便しにくい
☑ お腹が張る・腹痛がある
☑ 残便感がある
☑ 皮膚が乾燥しやすい
☑ 目が乾燥しやすい・ドライアイ
☑ 口が乾燥しやすい・ドライマウス
☑ 痩せている
漢方では「陰虚」体質と「血虚」体質では、腸が乾燥しやすく、腸燥便秘になりやすい傾向があると考えられています。それぞれの体質を説明します。
「陰虚」体質とはカラダの水分が不足している体質でカラダ全体が乾燥しやすく、腸に必要な水分が供給されにくいため、腸が乾燥し、腸燥便秘になりやすいと言われています。また「血虚」体質とはカラダに必要な栄養が不足している体質で、腸の潤いに必要な成分を作り出すための栄養が不足するため、腸が乾燥し、腸燥便秘になりやすくなると言われています。
漢方では、この2つの体質は高齢者や女性、また痩せ型の人に特に多いと言われています。また、この2つの体質では、腸だけでなく、全身の他の部分も乾燥しやすく、お肌の乾燥や目の乾燥、鼻の乾燥、口の乾燥なども同時に起こりやすくなると漢方では考えられています。
クラシエの漢方診断であなたの体質タイプをチェックしてみましょう。
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コロコロ便の原因・症状、解消法は?
コロコロ便は、多くの人々が抱える悩みです。コロコロ便の状態とは、便が硬くコロコロとした小さな塊となり、排便が困難になることを指しています。また、コロコロ便になると、切れ痔のリスクも高まります。
主な原因には、水分不足や不規則な生活習慣、ストレスがあります。これらは便の状態だけでなく腸内の健康にも影響を与えます。対策としては、生活習慣の見直し、十分な水分摂取、規則正しい食生活、適度な運動、漢方の知恵を取り入れることなどが、便秘やコロコロ便の予防と改善に役立ちます。
規則的な食生活と適切な水分摂取は、腸の健康を維持し、症状の悪化を防ぐために不可欠です。また、ストレス管理も腸の健康は重要で、適切なリラクゼーションと睡眠も推奨されます。
腸を潤し、コロコロ便や切れ痔の症状を改善する漢方薬
便秘の改善といえば、下剤など便を出しやすくする薬がよく使われますが、実は腸燥便秘はそれだけでは改善しません。コロコロ便の場合は、根本原因である腸の乾燥をしっかり改善することが必要です。そのため便を出しやすくするだけでなく、同時に腸を潤し、腸内環境を整えることが大切になります。
そこでおすすめの漢方薬が「麻子仁丸(ましにんがん)」です。
麻子仁丸は麻子仁、杏仁、大黄、枳実、厚朴、芍薬の6種類の生薬が配合された漢方薬です。
麻子仁丸は腸を刺激して便を出しやすくするだけでなく、同時に腸を潤すことで、便を軟らかくし便秘を改善します。さらに、便秘に伴う頭重・のぼせ・湿疹・皮膚炎・ふきでもの(にきび)など、便秘に伴う痔の症状を緩和するなど、便秘そのものだけでなく便秘からくる諸症状にも幅広く対応できる漢方薬です。
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必見!腸を潤す食べもの5選
普段から腸が乾燥しないよう、腸の潤いを意識した生活を心掛けてみましょう。
例えば、水分補給は腸の潤い維持に欠かせません。こまめな水分補給を意識して、腸に潤いをプラスしていきましょう。
また油の極端な摂取制限も問題になります。漢方では適度な油はカラダの潤いをサポートすると考えられています。ダイエットなどで極端に油を制限してしまうと腸が乾燥し、コロコロ便や便秘になりやすいと言われています。適度に油を摂取して、腸の潤いをアシストしていきましょう。
おすすめしたいのが“ナッツ類やゴマなどの種実類”です。ナッツ類には適度な油が含まれ、カラダの潤いをサポートすると漢方では考えられています。栄養価も高く、毎日の栄養補給にもおすすめです。おやつの代わりにナッツを食べるのも良いですね。
それでは、腸を潤す食材を見ていきましょう。
・アーモンド
アーモンドは実はとても万能なナッツです。アーモンドはカラダに潤いをプラスし便通をアシストするだけでなく、カラダの栄養「血」を補う働きを助け、胃腸の働きを整え、精神安定のサポートなどさまざまな役割をすると漢方では考えられています。
・黒ゴマ
薬膳食材の代表格でもある黒ゴマですが、漢方の世界では昔から五臓の衰えや足腰の衰えなど、カラダの弱りをサポートするとして、とても重宝されてきました。同時に、カラダの潤いを助け、便通をアシストし、カラダの栄養「血」を補う手助けをすると漢方では考えられていて、腸燥便秘にとてもおすすめの食材です。
・白ゴマ
黒ゴマ同様に腸燥便秘におすすめの食材です。漢方では、白ゴマはカラダを潤す手助けをし、便通をアシストすると言われています。
・松の実
一般的にあまり馴染みのない食材ですが、松の実は薬膳でよく使用されている食材です。カラダを潤わせ、便通をアシストするだけでなく、皮膚の潤いや咳を鎮めるサポート、カラダの栄養「血」を補う手助けをするなど、とても用途の広い薬膳食材として昔から注目されています。
・落花生
とても身近な落花生ですが、実はとても優秀な食材です。漢方では落花生はカラダの潤いを助け便通をアシストするだけでなく、胃腸の働きを促したり、咳を鎮める手助けをしたり、水分循環を良くする助けをするなど、幅広く活躍すると考えられています。
まずは、これらの食材を意識的に生活に摂り入れてみることをおすすめします。
注意が必要な病気について
コロコロ便が続く原因には、大腸がんや過敏性腸症候群(IBS)などの病状の可能性も考えられます。普段とは異なる腹痛や腹部の不快感、便通などの症状は、大腸がんや炎症性腸疾患などの疾患によるものかもしれません。症状が続く場合には、専門医による診断を受けてみることをおすすめします。これらの疾患は、早期発見が特に重要です。
女性における大腸がんの初期症状とは?
コロコロ便が続く原因の可能性に関連して、大腸がんについて説明します。
女性における大腸がんの初期症状は、便秘や排便習慣の変化、血便、腹痛などがあります。便の形が細くなるといった変化が見られることもあります。
他にも、大腸がんの可能性を示すものには、下痢や嘔吐が挙げられます。これらは大腸の機能障害によって引き起こされることがあり、特に腹部の不快感を伴う場合が多いようです。また、疲労感や体力の低下を感じることも多く、これらは全身の血液循環の異常が原因となっている場合があります。
大腸がんに伴う便の症状や原因は?
大腸がんは、特有の便の症状を引き起こすことがあります。代表的な症状には、便秘や下痢、血便、硬い便、残便感などがあります。これらは、大腸がんが便の通過を妨げ、通常の便の流れを変化させることによって生じます。また、便の形状の変化にあわせて腹痛も見られることがあり、特に直腸がんの場合には排便習慣の変化が多く現れます。この変化は、がんによる腸の内部の圧迫や炎症が原因で発生します。
大腸がんが進行すると、血の混じった便が現れることがあります。血便は、がん組織が腸壁に損傷を与えた結果として発生します。がんの場所によっては、腹部全体の不快感や嘔吐が引き起こされることもあります。これは、腸の腫瘍が消化管を圧迫し、食物の通過を妨げるためです。
これらの症状が現れた場合には、速やかに医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。また、定期的な大腸検査の受診は大腸がんの早期発見と治療に欠かせません。日常生活では、適切な食生活や水分摂取、適度な運動などを意識しましょう。腸の健康を保つための習慣として役立ちます。
おならが臭いのは、がんが原因ですか?
おならが臭いのが、がんの兆候かどうかは一概に言うことはできません。通常、おならの臭いは食事の内容や消化過程で生じるガスが原因です。たとえば、食物繊維が豊富な食事や豆類を多く摂取すると、腸内の悪玉菌がこれらを分解する過程で硫黄を含むガスを発生させ、結果、おならが臭くなることがあるからです。
一方、臭いおならが継続している場合には、消化不良や腸内フローラのバランスの乱れを示している可能性があります。腸内フローラのバランスは、「善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割」が理想的といわれています。継続する臭いおならに便秘や下痢が伴う場合には、医師の診断を受けて、腸の健康状態を確認してみましょう。もし、大腸がんが進行している場合、腸の通過障害や腫瘍による分泌物が腸内環境を変化させ、おならの臭いに影響を及ぼしていることも考えられます。また、これらの腸内環境の変化は、腸内の気の流れにも影響を与える可能性があります。
大腸がんリスクを減らすには、バランスの取れた食事、適切な水分摂取、規則的な運動が大切です。食事面では、加工食品や肉類の摂りすぎを避け、野菜や全粒粉の米など食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂ることが、腸の健康を支えることにつながります。
臭いおなら自体は、直接的にがんの兆候とは限りません。ですが、消化器系の症状や変化には注意深く対処をし、異常を感じたら早めに専門医に相談してみることが健康維持のために不可欠です。
おならがよく出る人の特徴は?病気が原因?
おならが頻繁に出ることにはさまざまな原因が考えられます。たとえば、おならの臭い同様で、頻繁に出るおならには食事の内容が大きく関係し、特に炭水化物や食物繊維が豊富な食べ物を多く摂取することが影響している場合があります。これらは腸内で発酵しやすく、ガスを多く生成するためです。
また、過敏性腸症候群(IBS)などの病気が原因でおならが多くなることもあります。
便秘も、おならの量に影響を与えます。便秘状態では、腸内に食物が長くとどまるため、ガスが増える可能性があります。
さらに、胃や大腸の病気、特に大腸がんなどの重大な疾患も、おならの増加やその他の消化器症状の原因となることがあります。
日常生活に目を向けると、急いで食べることが空気を過剰に飲み込み、おならとして現れることもあります。
おならが多いことに気づいた場合、まずは食生活の見直しをし、必要に応じ、医療機関を訪問することが大切です。食生活の見直しや医療機関の早期受診で、あなたの胃腸を健やかに保っていきましょう。
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