
自分では分かりにくい口臭。もしかして、臭っているかな?と気にされている方は多いですよね。漢方では、ハミガキで口の中をきれいにしても解決しない口臭の原因は、カラダに溜まった熱が原因と考えています。臭いの特徴、口臭以外にみられる特徴から口臭を引き起こす「カラダの熱」のタイプ別に、口臭対策におすすめの食事や食材、生活ポイントなどをアドバイスします。
口臭の原因「カラダの熱」タイプを知ろう!
漢方で捉える口臭の原因となる「カラダの熱」タイプは大きく3タイプあります。
●胃腸タイプ
●イライラ・不眠タイプ
●乾燥・ほてりタイプ
それぞれの特徴をみて、あなたに当てはまる熱タイプをみてみましょう。すべての症状が出るという訳ではありません。該当するものが多いかチェックしてみてくださいね。
■口臭の原因「胃腸タイプ」の特徴
口臭の特徴
発酵したような臭いの口臭
口臭以外に見られる症状
・口の中がネバついて気持ちが悪い ・歯茎が腫れやすい、出血しやすい ・唇が荒れやすい ・食欲旺盛で、つい食べすぎてしまう ・お腹にガスが溜まる、便秘もしくは軟便 ・ゲップ、胃痛、胸焼けが気になる ・冷たい飲み物が好き ・顔色に赤みが強い
舌の特徴
舌全体が赤い、中心に黄色っぽい苔(べっとり取れにくい苔)

口臭の特徴
ストレス、不眠が重なると口臭がひどくなる
口臭以外に見られる症状
・舌に口内炎ができやすい ・口が乾いてたくさん水分を摂りたい・悩み事が多く胸がざわついてなかなか眠れない ・イライラしやすい ・生理前にメンタルが不安定になる、胸が張って痛い等、PMS症状が強い ・生理不順、不正出血がある ・不眠 ・便秘 ・偏頭痛 ・肩こり ・顔色が青白いまたは暗い ・目の周りのクマが目立つ
舌の特徴
舌の縁、舌先に赤みが強い

口臭の特徴
唾液不足による口の乾燥が気になる
口臭以外に見られる症状
・ドライマウス、ドライアイ、口の渇き、乾燥肌 ・頬骨の辺りにチークを入れたような赤み ・足腰に力が入りにくい ・生理不順、不妊、性機能低下 ・おりもの量が少ない ・便秘、排尿障害・繰り返しやすい口内炎 ・更年期症状によるのぼせ、ほてり・寝汗、多汗 ・難聴、耳鳴り
舌の特徴
全体が赤い、苔が少なく表面が乾燥している、舌表面に亀裂がある

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口臭対策で、もう口を隠さない!
あなたは何タイプは何でしたか?それぞれのカラダの熱タイプ別の食事や生活ポイント口臭対策
■口臭対策「胃腸タイプ」へのアドバイス
偏食や過食、夜遅い時間の食事など不規則な食生活で、胃腸に負担のかかる生活をしていませんか?胃腸の負担が増えることで、口から取り入れた食べ物の消化吸収・排泄の働きが追いつかない状態に。私たちのカラダもたくさんの仕事をこなそうとして懸命に働くとポカポカ温かくなって汗をかくように、漢方でも胃腸のオーバーワーク状態が続くことで「胃熱(いねつ)」が生じると考えられています。胃腸タイプの口臭は、消化されない食べ物が胃腸に停滞することで発酵したような匂いがします。「胃熱」をひどくする習慣にはお酒やタバコ、ストレス、食事では油分や塩分、トウガラシや生姜など香辛料の摂りすぎがあります。長芋、ハトムギ、豆腐、ゴボウ、冬瓜、生の大根など、カラダの熱を冷ますとされる薬膳食材を取り入れることもオススメです。
食事の栄養バランスに気をつけることと同時に、遅い時間の夕食にも注意が必要です。夜遅くに帰宅して、夕食から寝るまでの時間を空けることができないという人は、揚げ物等油分の多いものや味付け濃いもの、消化に悪いものは避け、食事量も少量にとどめましょう。食材もなるべく細かく刻むこと、食べるときはよく噛むことで胃腸に負担がかかりにくくなります。胃腸の仕事量が多くなることで、睡眠の質が悪くなったり、翌朝の胃の不快感にもつながります。朝食は1日のスタートに必要なエネルギー補給の意味合いがあります。翌日の朝食を気持ちよく食べられることを第一に考えて、。夕食は消化に良いものを少量とることを心がけましょう。
また、胃熱を解消するには便通を良くすることも大切です。朝は慌ただしくなりがちですが、なるべく時間に余裕を持って行動し、規則正しい排便習慣をつけましょう。
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■口臭対策「イライラ・不眠タイプ」へのアドバイス
イライラ、情緒不安定、不眠などの症状を、漢方では「肝熱(かんねつ)」によるものと考えています。このタイプの人は、ストレスを強く感じたり不眠が続くことで口臭が強くなったり、上記の症状がひどくなる傾向にあります。まずは、「なぜストレスを強く感じてしまうのか」「なぜ眠れないのか」ということを振り返ってみることも大切です。ストレスに対する感受性は人それぞれ。同じ出来事を経験しても、深く悩んでしまう人もいれば全く気にしない人もいます。大人になってから思考回路を変えるのは、なかなか難しいものですね。
漢方では、ココロとカラダはつながっていると考えています。つまり、ココロを元気にしたければ、まずはカラダ(五臓六腑)を元気にするという発想です。悩みが多くカラダが重く感じる、何をするにも億劫という人は内臓の機能が低下してカラダの巡りが悪いことが考えられます。運動では、競い合うものよりも呼吸を整えてリラックスできる、ストレッチや体操、ヨガなどが良いでしょう。普段から運動習慣をつけて、柔軟で巡りの良いカラダを目指しましょう。鬱々した気分を解消するために、セロリやミント、柑橘系の果物など香りの良い食材を取り入れることもオススメです。
ストレスや不安を感じたら深呼吸を。普段から感情的にならないように、一呼吸置いて落ち着いて行動するように心がけましょう。眠れないからと言ってお酒を飲むと逆に眠りが浅くなってしまいます。眠る前は温かいノンカフェインのお茶や白湯、牛乳を適量飲むようにしましょう。
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■口臭対策「乾燥・ほてりタイプ」へのアドバイス
「カラダの潤い不足」によって熱が生じるのがこのタイプの特徴です。漢方では年齢や消耗によるカラダの潤い不足を「腎陰虚(じんいんきょ)」と呼んでいます。このタイプの特徴は、ドライマウスやドライアイ、肌や口の渇きなど「乾燥による症状」と、のぼせやほてり、多汗など「熱による症状」です。生まれつきの虚弱体質、年齢による衰え、過労やストレス、慢性病など様々な原因でカラダが消耗することで、発育や生殖機能の不調が目立つ傾向にあります。
カラダの潤い不足による不調が気になる人は、「潤いを増やすこと」「潤いを守ること」を意識しましょう。潤いを増やす薬膳食材としては、長芋やゴマ、黒豆、くるみ、キクラゲ、しいたけ、栗などが伝統的に使われてきました。また、口が乾いて唾液が不足しやすいのもこのタイプの特徴。昔から中国では「唾液」もカラダの潤いを増やし、若々しさを維持する貴重な薬と考えられてきました。唾液を十分に分泌させるためにも、食事時はよく噛むことを意識しましょう。軟らかく口当たりの良いものだけではなく、普段の食事に昆布や煮干し、スルメ、ナッツ類、雑穀米など、よく噛んで食べる必要があるものを意識的に取り入れてみましょう。
潤いを守るためには、過度の疲労やストレスを避けること。疲労を感じたら、十分な休息をとるようにしましょう。漢方では「未病の治療」が基本とされています。本格的な不調につながらないように、早めの段階でケアすることが大切です。カラダの潤いを守って口臭の気にならないカラダを目指しましょう。
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漢方では、一言で「口臭」と言っても様々なカラダの不調と関係があると考えています。あなたはどのタイプでしたか?気軽に取り入れられる漢方の口臭対策で、爽やかな息を目指しましょう。
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