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[薬剤師執筆]汗っかきは多汗症!? 漢方でみる「あなたの汗タイプ」の原因とおすすめ食べ物

人前で突然汗が吹き出してドキドキ…、汗をたくさんかくけど、カラダの冷えも気になる…、病気と言うほどではないけれど、悩んでいる人にとっては「汗っかき」という一言では片付けられないほど辛いものです。そんな汗の悩み、漢方の知恵で解決してみませんか?漢方的考えで汗のタイプを4つに分類!汗タイプ別の原因とおすすめ食べ物などの生活アドバイスをご紹介します。

多汗症とは?

気温がそれほど高くなく、カラダを激しく動かしたわけでもないのに、異常なほど汗をかいてしまうことを多汗症と言います。手足、脇下など限定した場所の汗の場合と、全身の汗の場合があります。

漢方でみる多汗の原因!あなたはどのタイプ?

漢方の世界では、「五臓六腑」のどこかに不調があると汗の異常が起こると考えられています。そこで、漢方的考えで汗のタイプを4つに分け、それぞれのタイプに見られる不調の特徴や、それに対するアドバイスをご紹介します。
汗の悩みをしっかり解決したい!そんな人はぜひ漢方の知恵を取り入れてみてください。

1. エネルギー不足の「ぐったり汗」タイプ
・ちょっとカラダを動かしただけで疲れて汗が出やすい。
・カラダが弱く体調を崩しやすい、疲れやすい。

2. 更年期の女性に多くみられる「ほてり汗」タイプ
・突然カラダが熱くなって発汗する。
・不眠、イライラが強い。
・生理のサイクルが乱れてきた。
・更年期を意識し始めて、若い時は気にならなかった心身の不調が気になり始めた。

3. 余分な水分と熱が溜まった「ベタベタ体臭汗」タイプ
・きつい汗の臭いがしたり、黄色い汗染みが服につく。
・体臭や便の臭いが気になる。
・口の中がネバネバして気持ちが悪い。

4. ココロとカラダが消耗している「ドキドキ汗」タイプ
・緊張するとドキドキして、汗をたくさんかいてしまう。
・疲れやすく食欲があまりない。
・考えごとをして眠れないことがよくある。

汗タイプ別、原因とおすすめ食べ物など生活アドバイス

あなたの汗タイプは何でしたか?タイプ別にみる原因とおすすめの食べ物や生活アドバイスをご紹介します。ぜひ、生活に取りいれてみてくださいね。

1. エネルギー不足の「ぐったり汗」タイプの原因とアドバイス
<漢方的にみる原因はコレ!>
漢方では、食べ物から取り入れた栄養は、内臓の力でエネルギー源に変えられてカラダの隅々にまで運ばれると考えられています。ですから、内臓の元気がなくなるとカラダはエネルギー不足の状態に……。
エネルギー不足はカラダの内側と同時に表面にも見られるようになります。体表部を覆うエネルギーによるバリア機能がうまく働かないために、皮膚が緩むことで汗が漏れ出やすい状態になります。

<おすすめ食べ物と生活アドバイス>
このタイプの人は、山芋、にんじん、じゃがいも、さつまいも、栗、レンコン、クコの実など自然な甘みのある食材の他、カラダの冷えが気になる場合はシナモン、胡椒、クローブ、ニラ、ニンニク、ねぎ、生姜など適度にスパイスを取り入れるのがオススメです。

また、カラダを冷やす習慣をつけないよう、夏でもお風呂に入ってしっかり温まるようにしましょう。

2. 更年期の女性に多くみられる「ほてり汗」タイプの原因とアドバイス
<漢方的にみる原因はコレ!>
このタイプは閉経前後、エストロゲンの分泌が減少し、ホルモンバランスが乱れてくることが原因と言われています。
このタイプの人の中には、カラダの「熱感」と「冷え」両方が気になる人も多いようです。

<おすすめ食べ物と生活アドバイス>
辛いもの、アルコール度数の高いお酒、喫煙、脂っこい料理などはカラダの潤いを減らすとされているので、避けましょう。ぶどう、いちご、レモン、梅、梨、ビワなど酸味のある食材や水分を豊富に含む食材、豆乳など大豆製品や葛湯、牡蠣を普段の食生活に取り入れることがオススメです。また、肉や魚を食べる時は軟骨や筋、皮などを一緒に食べるようにしましょう。

「上半身は熱くて汗をたくさんかくのに足腰は冷える」という人は、半身浴や足湯で下半身を温めるようにしましょう。

3. 余分な水分と熱が溜まった「ベタベタ体臭汗」タイプの原因とアドバイス
<漢方的にみる原因はコレ!>
このタイプの人は梅雨から夏にかけての暑くジメジメした気候に不快を感じやすく、カラダの不調が強くなることが多いようです。水分をいくら摂っても口や喉の渇きが癒えないのは、カラダの内側に余分な熱がたまっているから。漢方では、暴飲暴食や夜更かしやストレス、喫煙などの生活習慣、生姜やニンニク、ネギなど薬味類、スパイシーな料理、脂っこい料理や肉類はカラダの熱を増やして「ベタベタ体臭汗」を重くすると考えられています。

<おすすめ食べ物と生活アドバイス>
食生活では腹八分目を心がけ、薄味で胃腸に負担のかからないものを中心にしましょう。

薬膳の考えでは、豆類や雑穀類はカラダにたまった余分な水分と熱を出してくれる食材とされていますので、普段のご飯も豆ごはんや雑穀米にしたり、間食を摂るときは洋菓子よりアズキを使った和菓子を選んだりすることで手軽にベタベタ汗のケアをすることができます。

キュウリやニガウリ、冬瓜などウリ科の野菜もオススメです。また、「普段のお茶で汗対策をしたい」という人には、緑茶やミント、トウモロコシ(ひげ)茶、はと麦茶をオススメします。

4. ココロとカラダが消耗している「ドキドキ汗」タイプの原因とアドバイス
<漢方的にみる原因はコレ!>
このタイプの人は悩み事が多かったり、日常的に頭脳労働をしている人に多く、ちょっとしたストレスにも敏感になりがち。くよくよ考え続けたり、ドキドキして眠れなくなってしまうことで、カラダにも疲労がたまってしまいます。漢方ではココロとカラダには深いつながりがあると考えられているので、どちらかのバランスが崩れるともう片方に影響が現れるとされます。

<おすすめ食べ物と生活アドバイス>
心身が疲れ、甘いものが食べたくなったら、ドライフルーツや黒糖、ハチミツなど自然素材の甘みを取り入れることがオススメです。ただし糖分を摂りすぎてしまうと、その時は気分が良くなったように感じても、少し時間が経つと反動で気持ちが落ち込んでしまうこともあるので、ほどほどにすることが肝心です。

また、胃腸に元気がないと感じる時、乳製品や肉類などの動物性食品、ナッツなど油分の多く含まれた食材の食べ過ぎは、倦怠感につながることもあるので注意しましょう。

また、カラダを鍛えることでココロの安定を目指すこともできます。中でも、気功、太極拳、ヨガ、ストレッチ、ウォーキングなど、ゆったりとした深い呼吸で行うことのできる運動がオススメです。

汗をコントロールする力を鍛えよう

私たちのカラダは、「汗」を通して季節に応じた体温調節をし、健康を維持しています。

夏、冷房の効きすぎた室内で長時間過ごすことで「夏でも汗をかかない」状態が続き、冬、暖房の効きすぎた室内で長時間過ごすことで「冬でも汗が出ている」状態が続くと、汗のコントロールが低下した状態になります。漢方の考え方では、汗のコントロールが低下することでカラダ全体の不調につながるとされています。

朝晩の比較的涼しい時間は外に出て自然の風や日光を浴びながら散歩や運動をしたり、ゆっくり入浴して意識的に汗を出す機会を作ることも大切です。汗をコントロールする力を鍛えることは、汗の悩みを解消する近道と言えるでしょう。

ベタベタ、じっとり……、嫌な汗の悩みを解消して、爽やかな気分で毎日を過ごしたいですね。漢方の知恵を取り入れた生活アドバイスを参考に、自分のカラダに合ったケアを取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた薬剤師
伊波 史
薬剤師
東京薬科大学 薬学部 衛生薬学科卒業
中医美容概論(中薬、食養生、色彩療法、心理療法、損容性疾患治療)、美容食養生、宮廷美容、子午流注養生法(体内時計)、四季の養生、女性の養生(月経周期養生、妊娠後の養生等)、子供の養生に精通する


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