中国の四神の一つである「青竜」(東の神)の青い色と生薬麻黄の色を関連付けてと称されたという「小青竜湯」は、中国の古典医学書「傷寒論(しょうかんろん)」に記載され、咳、鼻水、くしゃみの出る鼻炎、かぜに用いる代表的な薬方です。くしゃみ、うすい水様の痰を伴うかぜや鼻炎、ゼーゼーと喘音がしたり、ゴロゴロ痰のつまった音を伴う気管支炎、気管支ぜんそく等に使われます。漢方では、これらの症状の原因を水滞(からだの組織、細胞内外の水分代謝異常や水分の偏在)と考えます。平素から胃腸、気管や胸から脇にかけて水滞のある人は、アレルギーや感染や鼻炎、水気が上半身にあふれ、鼻水やたんの症状が現れます。