目次
- 血糖値スパイクとは?
- 血糖値スパイクの原因は?
- 血糖値スパイクによるカラダへの影響とは?
- 血糖値スパイクかも?簡単セルフチェック
- 食後に眠くならないために意識したい食事の工夫
- 食後の眠気対策として取り入れたい運動習慣
- 食後の強い眠気がつらいときの対処法
- よくある質問
- 食後の眠気対策は、食事を見直すことから始めよう
食事の後に、強い眠気やだるさを感じたことはありませんか。
「食べた後に眠くなるのは当たり前」と思われがちですが、異常な眠気が続く場合は、食後の血糖値変動が影響していることがあります。
可能性として考えられるのが、血糖値スパイクです。血糖値スパイクとは、食後の短時間で血糖値が急上昇し、その後急降下する状態を指します。
健康診断では異常が見つかりにくく、若い方や痩せ型の方でも起こることがあります。
本記事では、血糖値スパイクの基礎知識からセルフチェック方法、日常で取り入れやすい食事や生活習慣の工夫、眠気への対処法までをわかりやすく解説します。
血糖値スパイクとは?
そもそも血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度をあらわす数値のことです。一般的な健康診断では空腹時の血糖値を測定し、その値が70〜99mg/dLであれば正常と判断されます。
通常、血糖値は食事のあとにゆるやかに上昇し、時間の経過とともに少しずつ下がっていきます。
一方で血糖値スパイクは、食後短時間に血糖値が急上昇し、その後急降下する現象のことです。このような血糖値の急な変動が、食後の強い眠気やだるさにつながります。
一般的な健康診断では空腹時の血糖値を測定することから、食後の血糖値変動までは確認できません。そのため、血糖値スパイクは健康診断では発見されにくい傾向があります。
なお、「スパイク」とはトゲを意味する言葉です。食後の血糖値の推移をグラフで見るとまさにトゲのような形になっているのがわかります。
血糖値スパイクの原因は?
血糖値スパイクの主な原因は、膵臓からインスリンが適正に分泌されないことです。
インスリンとは、血糖値を下げるはたらきがあるホルモンのことです。加齢や肥満などによってインスリンの分泌量が減ったり、分泌するタイミングが遅くなったりすることがあります。その結果、細胞がブドウ糖を取り込めず、食後に血糖値が急激に上昇しやすくなります。
以下に、血糖値スパイクが起こりやすい方の特徴をまとめました。
- ● 肥満体型
- ● 筋肉量が少ない
- ● 早食い・大食いの習慣がある
- ● 炭水化物中心の食事が多い
- ● 朝食を抜くことがある
とくに若い女性の場合、痩せ型でも筋肉量が少ないと、血糖値が変動しやすい傾向にあります。
血糖値スパイクによるカラダへの影響とは?
血糖値スパイクの状態が続くと、カラダにさまざまな影響を与える可能性があります。
短時間で血糖値が大きく変動することは、カラダへの負担が大きいといえます。今は眠気やだるさ以外の不調がなくても、将来的に他の不調につながることがあります。
血糖値スパイクに不安を感じる場合は、医療機関で相談することも検討しましょう。
血糖値スパイクかも?簡単セルフチェック
血糖値スパイクの簡単セルフチェックをしてみましょう。下記の項目に多く当てはまる場合、血糖値スパイクを起こしやすいと考えられます。
セルフチェックリスト
□ 朝食を抜くことが多い □ BMI(体重kg ÷ 身長m²)が25以上である □ 家族(兄弟姉妹、父母、祖父母)に糖尿病患者がいる □ 食事を10分程度で急いで食べることが多い □ 炭水化物に偏った食事が多い □ 食後すぐ横になったり座ったりする □ 定期的にカラダを動かす習慣がない
上記のチェックの他にも、注意したいポイントも解説します。
- ● 要注意ポイント①HbA1c(ヘモグロビンA1c)が高めな人
- ● 要注意ポイント②食後に強い眠気やだるさ、頭痛などの症状がある
- ● 気になる症状がある場合は医療機関への相談も検討
要注意ポイント①HbA1c(ヘモグロビンA1c)が高めな人
人間ドックや健康診断で測定されることが多い「HbA1c(ヘモグロビンA1c)」は、血糖値の状態を知るうえで参考になる指標のひとつです。
HbA1cとは、「赤血球の中にあるヘモグロビンがどの程度ブドウ糖と結合しているか」を示す検査値です。過去1〜2ヶ月の平均的な血糖値をみる指標で、糖尿病の診断基準としても使われます。
空腹時血糖値が正常範囲でも、HbA1cがやや高めの場合は、食後の血糖値が大きく変動しているとがあります。
要注意ポイント②食後に強い眠気やだるさ、頭痛などの症状がある
食後に強い眠気やだるさ、頭痛などの症状がある方も、血糖値スパイクを起こしている疑われます。以下に、血糖値スパイクで起こりやすい代表的な不調をまとめました。
- ● 強い眠気
- ● 倦怠感
- ● 頭痛
- ● 吐き気
- ● 動悸(どうき)
- ● 冷や汗
- ● 震え
これらの不調は食後数時間以内に現れます。
気になる症状がある場合は医療機関への相談も検討
上で挙げた症状に心当たりがある場合は、医療機関で相談してみましょう。
医療機関では、血糖値の変動を確認するための検査を受けられます。一般的な健康診断だけでは見逃される可能性もあるため、不安がある場合は早めに医師へ相談しましょう。
本記事のセルフチェックはあくまでも目安とし、気になる症状がある場合は、自己判断に頼らず専門家に相談しましょう。
食後に眠くならないために意識したい食事の工夫
この章では、食後の眠気に悩む方に向けて、血糖値の急激な変動を抑えるための食事の工夫を4つ紹介します。
- ● 食事のタイミング・回数を見直す
- ● 食べる順番を工夫する
- ● 食べ方を工夫する
- ● 炭水化物・糖質のとりすぎを避ける
日常生活で実践しやすいポイントばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
食事のタイミング・回数を見直す
朝食を抜いたり、食事の間隔が空きすぎたりすると、空腹時間が長くなります。その状態で次の食事をとると、血糖値が上がりやすくなることがあります。
まずは1日3食を基本に、規則正しい食事をとることを意識しましょう。
また、食物繊維を含む食品を朝食にとることで、昼食時の血糖値上昇をゆるやかにしやすい(セカンドミール効果)といわれています。
以下に、朝食に取り入れたい食材をまとめたので、朝食選びの参考にしてください。
- ● 葉物野菜
- ● キノコ類
- ● 豆類
- ● 海藻類
- ● ナッツ類
食べる順番を工夫する
血糖値の急激な上昇を抑えやすくするには、食べる順番を工夫することも有効です。
まずは野菜やたんぱく質から食べ始めることで、血糖値の急激な上昇を抑えやすくなります。炭水化物は最後に食べる「カーボラスト」を意識しましょう。
炭水化物を食べるタイミングは、食事開始から20分後くらいがよいでしょう。
食べ方を工夫する
早食いやドカ食いは、食後の血糖値が急激に上がる原因のひとつです。そのため、食事はゆっくりよく噛んで食べることを意識しましょう。
一口ごとにしっかり噛むことで、食事のスピードを抑えやすくなります。また、満腹感を得やすくなるため、食べすぎの防止にもつながります。
忙しくても短時間で一気に食べようとせず、食事に20分程度かけることを意識してみてください。
炭水化物・糖質のとりすぎを避ける
炭水化物や糖質のとりすぎは血糖値の急上昇につながります。
ご飯やパン、麺類など主食の量が多くなりすぎていないか見直してみましょう。また、甘い飲み物や間食のとりすぎに注意することも意識しましょう。
糖質をとる場合は、低GI食品を選ぶようにしましょう。GIとは食後血糖値の上昇度を示す値です。GI値が高い方が血糖値を急激に上げやすく、低いとゆるやかに上昇するとされています。
| 高GI食品の例 | 低GI食品の例 |
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間食をとりたい場合は、ナッツ類やカカオ70%以上のハイカカオチョコレートなどを選びましょう。無理に我慢するのではなく、血糖値が上がりにくい食品を選ぶことがポイントです。
食後の眠気対策として取り入れたい運動習慣
ここでは、血糖値の急激な変動を抑えるために意識したい運動習慣を3つ解説します。
- ● 日常生活でカラダを動かす習慣をつける
- ● 食後に軽い運動を取り入れる
- ● 無理のない範囲で筋トレを行う
日常生活の中で取り入れやすい軽い運動を中心に解説するので、食後の眠気にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
日常生活でカラダを動かす習慣をつける
日常的にカラダを動かすことで、血糖値の変動をゆるやかにできます。
マラソンや自転車といった負荷の高いスポーツでなくても、軽い運動から始めてみましょう。以下に、日常に取り入れやすい軽い運動をご紹介します。
- ● 少し速く歩くことを意識する
- ● エレベーターではなく階段を使う
- ● ひと駅分歩く
このように、無理のない範囲でカラダを動かすことが大切です。
食後に軽い運動を取り入れる
食後に軽くカラダを動かすことも、血糖値の急激な上昇を抑えやすくなります。
目安は、食後15〜30分後に軽い運動を取り入れることです。激しい運動をする必要はなく、無理なくできることから始めてみましょう。
たとえば、職場から少し離れた店にランチを食べに行き、帰り道に少し速めに歩くのもひとつの方法です。昼休みの過ごし方を少し工夫するだけでも、食後の眠気対策につなげやすくなります。
無理のない範囲で筋トレを行う
糖・脂肪をエネルギーとして効率良く消費できるようになるためには、筋肉を鍛えることが大切です。とくに太ももなどの大きな筋肉から鍛えるのが効率的です。
ジムに行くのが難しい場合は、自宅でできるワイドスクワットから始めてみましょう。手順は以下の通りです。
- 両足を肩幅の2倍ほどに開く
- つま先と膝の方向を揃えて外側ななめ45度程度にして立つ
- 目線を下げないようにゆっくりお尻を突き出す
- 股関節と膝を曲げながら腰を落とし静止
- ゆっくり元の位置に戻す
1セット5~10回程度を目安に、1日数回行ってみましょう。
食後の強い眠気がつらいときの対処法
食後に強い眠気を感じたときに取り入れやすい対処法を2つお伝えします。
- ● 眠気対策に取り入れやすい飲み物・食べ物
- ● 眠気が気になるときに試したいツボ
日常生活で無理なく実践できるので、今日からすぐ取り入れてみてはいかがでしょうか。
眠気対策に取り入れやすい飲み物・食べ物
食後の眠気が気になる場合、まずは甘い飲み物やお菓子のとりすぎに注意しましょう。
ジュースなどの甘い飲み物を飲むことが習慣化している方は、緑茶や無糖のコーヒーなどに置き換えることから始めてみてください。
また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品を取り入れるのもひとつの方法です。乳製品はGI値が低い食品のひとつで、朝食にとっておけば、昼食後の血糖値上昇をゆるやかにできます。
眠気が気になるときに試したいツボ
「眠気を今すぐなんとかしたい」というときは、気分転換としてツボ押しを取り入れるのもひとつの方法です。
中指の先にある「中衝(ちゅうしょう)」は、眠気を感じたときのセルフケアとして用いられることがあります。気分を切り替えたいときや、仕事中にリフレッシュしたいときにも取り入れやすいツボです。
中衝は、中指の爪の生え際から2mmほど下、人差し指側にあります。反対側の親指と人差し指で中指の先をはさみ、心地よいと感じる程度の力でゆっくり押してみましょう。
強く押しすぎたり、爪を立てたりすると皮膚を傷つけることがあります。無理に強く押さず、食後の眠気が気になるときの気分転換として試してみてください。
よくある質問
血糖値スパイクについて、よくある質問をまとめました。
- ● 血糖値スパイクは、若い女性でもなりますか?
- ● 食後に頭痛や動悸があるのは血糖値スパイクが原因ですか?
- ● 血糖値スパイクは放置しても大丈夫ですか?
食後の眠気やだるさといった不調が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
血糖値スパイクは、若い女性でもなりますか?
血糖値スパイクは、若い女性でも起こることがあります。
とくに、痩せ型で食事量や運動量が少ない方は、筋肉量が少ないことから血糖値の変動が大きくなります。
「若いから大丈夫」「痩せているから関係ない」と考えず、食事内容や食べ方、運動習慣を見直すこと心がけましょう。
食後に頭痛や動悸があるのは血糖値スパイクが原因ですか?
食後に頭痛や動悸などの症状がある場合、血糖値の変動が関係していると考えられます。血糖値の急な変動がカラダに負担をかけることから、このような不調を感じる方もいます。
ただし、頭痛や動悸はさまざまな原因で起こることもあるため、血糖値スパイクのせいだと断定はできません。不調が続く場合や不安を感じる場合は、医療機関で相談しましょう。
血糖値スパイクは放置しても大丈夫ですか?
血糖値の急激な変動が続くと、カラダへの負担になることがあります。
まずは、食事の内容や食べ方、運動習慣など、日常生活の中でできることから見直してみましょう。朝食を抜かない、ゆっくりよく噛んで食べる、食後に軽く歩くなど、無理なく続けられる工夫から始めることをお勧めします。
気になる症状が続く場合や、血糖値スパイクかもしれないと不安を感じる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
食後の眠気対策は、食事を見直すことから始めよう
食後の強い眠気やだるさは、血糖値の急激な変動である「血糖値スパイク」が関係している可能性があります。
血糖値の動きは、食事の内容や食べ方、生活習慣によって変わります。食事のタイミングを整える、食べる順番を意識する、ゆっくりよく噛んで食べるなど、まずは無理のない範囲でできることから始めてみましょう。
また、日常生活の中で軽い運動を取り入れることも有効です。少し速く歩く、階段を使う、食後に軽くカラダを動かすなど、続けやすい方法を選んでみてください。
気になる症状が続く場合や、血糖値スパイクかもしれないと不安がある場合は医師へ相談してください。

広告会社、大手化粧品会社宣伝部にてCM、雑誌等の広告制作に携わる。 その後フリーランスとしてバレエ講師、ピラティスマスタートレーナー、ヨガセラピスト、介護予防運動指導員として老若男女へ伝える仕事に従事。 企業や官公庁での健康アドバイザーや研修講師も務める。 キャリアコンサルタントとしては講師やカウンセラーの他にオウンドメディアの監修等も担当。
専門領域
- ・ダンス運動指導(バレエ・ピラティス・ヨガ等)
- ・キャリア支援(国家資格 2級キャリアコンサルティング技能士)
- ・介護予防・健康づくり支援(介護予防運動指導員)