
目次
- 秋バテとは、どんな症状?
- 秋バテの原因は“大きな変化”と“夏の疲れ”
- 秋バテ予防は“疲労回復”と“変化への順応”
- 秋バテは旬の食材で解消!おすすめ食材は?
- 体調が悪くなりやすいのはズバリ9月?
- 9月に疲れが取れない理由は?
- なぜ秋に体調を崩しやすいのか?
- 秋のイライラはなぜ起こる?
- 休んだ方がいいサインは?
「秋バテ」という言葉をご存知ですか?過酷な夏も過ぎ去り、過ごしやすいはずの秋に入ったのにカラダがだるい、疲れがとれない、ヤル気が出ない……、そんな症状に心当たりのある方は、もしかしたら「秋バテ」かもしれません。今回は意外と多い「秋バテ」の症状と対策、また、疲労回復におすすめの食材を紹介します。
秋バテとは、どんな症状?
「夏バテ」に比べるとあまり耳馴染みのない「秋バテ」ですが、秋バテで悩む人は意外と多く、最近少しずつ認知されるようになってきました。主な症状は、夏バテに似た以下のような症状です。
☐ カラダがだるい
☐ 疲れがとれない
☐ ヤル気が出ない
☐ 頭が痛い
☐ めまいがする
☐ 食欲がない
☐ 胃がもたれる、など
秋バテの原因は“大きな変化”と“夏の疲れ”
秋バテはなぜ起こるのでしょうか?その原因は“秋の大きな変化”と“夏の疲れ”にあります。
カラダは自然環境とバランスを取りながら健康を保っているため、気候が変化すれば、その変化に合わせてカラダも順応させなければなりません。暑く湿気の多い夏から、涼しく乾燥した秋へ変わる気候の変化にカラダもついて行くのがやっとです。秋は「女心と秋の空」と言われるように天気の変化と1日の寒暖差がとても大きい季節です。日中はまだ夏を引きずったかのように暑いのに、朝晩は驚くほど冷え込むので、カラダも体温調節に必死です。
そんな変化の多い秋に、夏の疲れを引きずったまま突入してしまうと、カラダは悲鳴をあげて、秋バテの症状がみられるようになるのです。
秋バテ予防は“疲労回復”と“変化への順応”
秋バテにならないためには、まずは変化に対応できるだけの体力をつけることが大切です。夏の疲れをしっかりリセットして、元気で健やかなカラダを取り戻しましょう。
漢方では、湿気の多い梅雨~夏に胃腸は弱りやすく、逆に乾燥しやすい秋~冬には食欲も上がり調子も出てくると言われています。秋は「食欲の秋」と言われるように、夏に比べると秋は、本来であれば胃腸のコンディションがよくなる季節。秋バテで食欲がないなど胃腸の弱りを感じている人は要注意です。カラダを動かす原動力は食べたものから作られます。胃腸が弱っていると元気も出ませんよね。胃腸に不安を感じている人は、まずは胃腸を整えることから始めることが先決です。
また、秋の特徴である“乾燥”に対する備えも大切です。漢方では、鼻やのど、気管支、肺などの呼吸器系や皮膚や粘膜、さらに大腸などは乾燥に弱いと言われています。特に体力が弱っているときは風邪にかかりやすいものですよね。体力回復と合わせて、乾燥対策も忘れずしておきたいものです。
秋バテは旬の食材で解消!おすすめ食材は?
秋バテには、誰にでも簡単に始められる食養生がおすすめです。ポイントは“旬をいただく”こと。
旬の食材は美味しく栄養が豊富なだけではなく、その季節のトラブルに対応した嬉しい働きがたくさん詰まっています。
では、秋バテ予防にピッタリな「疲労を回復しカラダを元気にする」、「胃腸を整える」、さらに「カラダを潤おす」と言われる旬の食材を紹介していきます。
・山いも
スタミナ食としても知られている山いもですが、漢方でも胃腸を整えカラダを元気にする働きがあると考えられていて、疲労回復にとてもおすすめです。さらに、カラダに潤いを与える働きもあると考えられていて、薬膳では秋のトラブルには欠かせない食材のひとつです。カラダに潤いを与えたいときには調理の際にあまり火を入れ過ぎないことがポイント。すりおろしてとろろにするなど生で食べるのもおすすめです。
・さつまいも
秋の遠足のいも掘りといえば、さつまいもですよね。漢方ではさつまいもには山いも同様に胃腸を整え、カラダを元気にする働きがあると考えられています。焼きいもや干しいもなど手軽に食べられるのも嬉しいところ。疲れたときのおやつにおすすめです。胃に負担を感じるときは、ポタージュスープにするなど食べやすいよう工夫すると良いですね。
・かぶ
秋に旬を迎えるかぶですが、漢方ではカラダに潤いを与える働きや咳を止める働きがあると考えられ、秋には欠かせない食材のひとつです。また消化を助ける働きもあると言われていて、バテて弱った胃腸のサポートにも適しているとされています。こちらもカラダに潤いを与えたいときには生でサラダや浅漬けにしたり、蒸し料理にするなど火を入れ過ぎないのがポイントです。
・にんじん
年中スーパーで見かけるので意外かもしれませんが、にんじんも秋に旬を迎える食材のひとつです。漢方では、胃腸を整えカラダを元気にする働きだけでなく、消化を助ける働きやカラダに潤いを与える働きもあると考えられていて、まさに秋にピッタリの食材です。
・しいたけ
秋の味覚と言えばキノコ。秋にはたくさんのキノコが旬を迎えますよね。漢方では、しいたけにはカラダを元気にする働きがあると考えられ、とても重宝されてきました。日本でも和食の基本である出汁に欠かせない食材として愛されてきました。疲れたときだけでなく、毎日の健康維持にも、常に取り入れたい食材です。
・疲れがひどい人は漢方薬を選択肢に加えてみましょう
夏の疲れがひどく、なかなか回復しないという方には漢方薬がおすすめです。漢方薬のチカラを借りて、カラダの中からしっかりと元気を補い確実に疲労を改善しましょう。
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体調が悪くなりやすいのはズバリ9月
年間で体調が悪くなりやすい月は9月です。季節の変わり目の9月は、気温が急に変化するため、自律神経が乱れやすくカラダの負担が大きくなります。夏の疲れがカラダに蓄積されていることもあり、胃腸が弱っている人は特に不調を感じやすくなります。
また日照時間が短くなると、幸福感を得るために欠かせない脳の神経伝達物質「セロトニン」の分泌が減少するため、気分が不安定になりイライラ・不眠が増えることもあります。
乾燥した空気も体内の水分を奪い、血行不良や疲労感を引き起こします。免疫力が低下しやすくなることも体調不良につながりやすい要因です。
9月に疲れが取れない理由は?
9月は寒暖差や気圧変化が大きく、カラダが対応しきれないことで疲れを感じやすい時期です。9月に疲れが取れないと感じる理由には、夏に蓄積された疲労感で乱されてしまった自律神経の影響や季節の変化が原因の体調不良などもあります。
この時期は、食事に旬の食材を取り入れ、体調を整えることが大切です。心地よい程度の適度な運動や規則正しい生活習慣を心がけて自律神経を整えることを意識しましょう。また、体を冷やさない注意も必要です。血行を促進すると、カラダの疲れも軽減されます。季節を感じる食事を楽しみ、十分な休養を心がけることで、9月の疲れを乗り切っていきましょう。
なぜ秋に体調を崩しやすいのか?
1日の間の気温差や短くなる日照時間などを原因に体調を崩す人が増えるのが秋の特徴です。
また、夏の疲れがカラダに蓄積されると、免疫力低下を招きやすくなります。秋の乾燥した空気や温度の変化で体内の水分バランスが崩れ、頭痛や血行不良、疲労感が増すこともあります。
カラダを温め、血行を良くするには、適度な運動とバランスの取れた食事が大切です。また、日照時間が短くなることにより気分が沈みやすくなるため、規則正しい生活を心がけ、十分な休息を取ることが大切です。乾燥対策としては小まめに水分を補給や空気の湿度を保つことが有効です。
秋の体調管理には、温度差や乾燥に注意し、体内の水分バランスを整えることが求められます。
秋のイライラはなぜ起こる?
秋になるとイライラすることが多い気がしませんか?秋のイライラの原因には、「カラダに蓄積された夏の疲れが自律神経のバランスが乱すこと」が挙げられます。
秋は1日の気温差が大きく、日照時間は減少します。この変化にカラダが適応しようとすることで、ストレスを感じやすくなります。特に昼間の暑さと朝晩の冷え込みによる寒暖差が自律神経に負担をかけ、イライラを引き起こします。このように秋はカラダが休まる時間が少なくなることで、心身の疲れが回復しにくくなり、イライラが増してしまうのです。
そして、冬にかけてさらに日照時間が短くなってくると、幸福感を得るために欠かせない脳の神経伝達物質「セロトニン」の分泌が減少し、心の安定が難しくなってきます。対応策はシンプルに“規則正しい生活を実践すること”、“栄養バランスの取れた食事を意識すること”、“心地よい程度の適度な運動を生活に取り入れること”です。カラダの冷えにも注意をしましょう。この季節の気温差・気圧変動でカラダは冷えやすい時期です。リラックスする時間を大切にして自律神経を整えていきましょう。
休んだ方がいいサインは?
休んだ方がいいサインは、多くの人が見逃しがちなものです。
体力の低下や不眠、気分の落ち込みなどが休んだ方がいいサインの一例です。他に、家の中での活動が億劫に感じるようになる、食欲の低下が見られるなどの場合も注意が必要です。仕事中の集中力が途切れがちで、他人との間にトラブルが増えることもサインのひとつです。心とカラダのバランスが崩れ、気力が湧かないこと、気分がすっきりしないこともあります。不眠や食欲不振が続くと体力が低下し、回復がさらに遅れます。
このような状態が続く場合、一度休息を取る必要がありそうです。
自分自身を大切にすることを優先に、カラダが求めている十分な休息を取るようにしましょう。
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