
目次
- [工藤孝文先生に聞く!] 10カ月あまりで25kg減!超多忙でも痩せる方法はあった
- [工藤孝文先生に聞く!] 漢方の視点でみる、太る原因と肥満のタイプとは?
- [工藤孝文先生に聞く!] 太りにくいカラダづくりに頼りになる漢方薬とは?
- [工藤孝文先生に聞く!] 春夏秋冬の季節に合った生活習慣を取り入れて、自然と“痩せ体質”に
- [工藤孝文先生に聞く!] 太りにくいカラダづくりのために、味方にしたい食材は?運動しなくてもいいってホント?
[工藤孝文先生に聞く!] 10カ月あまりで25kg減!超多忙でも痩せる方法はあった
ーダイエットといえば、食事と運動。でも、忙しい中で食事制限を守ったり、運動を継続したりすることは大変で、結局挫折してしまう…という人は多いと思います。 工藤先生:確かにそうですね。でも、忙しくても痩せる方法はあります。だって私自身がそうだったのですから。 私が医学部を卒業して勤めたのは、年間の救急車搬入が約5,000件もある救急病院で、その後は地域の基幹病院に移り、糖尿病内科で生活習慣病の診察・改善指導を担当していました。子どもの頃からの夢だった医師となり仕事は充実していましたが、非常に激務でストレスも多く・・・。勤務中は座って食事をする暇もなく、毎日ヘトヘトで運動どころではありません。そのせいか最高で92kgまで太ってしまったのです。でも現在は67kg。減量以来ずっとキープしています。 ーなんと、マイナス25kg!多忙な中、どんな方法でそれほどの減量を成功させたのですか? 工藤先生:「1日3食バランスよく食べて、適度な運動をする」などというダイエットは不可能ですから、私の生活に合う方法を模索しました。そしてたどりついたのが、体質改善です。日常の中で気軽にできる食事や生活習慣を取り入れて、肥満体質から太りにくい体質へとカラダを変えていく。この方法で10カ月ほどかけて今の体重まで減量することができました。[工藤孝文先生に聞く!] 漢方の視点でみる、太る原因と肥満のタイプとは?
ー体質改善したいとは思っても、その方法が分からない方も多いと思います。どうしたら肥満体質を変えることができるのでしょうか? 工藤先生:体質改善は漢方の得意とするところなので、漢方の視点で説明しましょう。漢方では、肥満を体質に含めて捉えます。一般的に、肥満の原因は食べ過ぎや運動不足といわれますが、それだけではなく「体質」や、体質に紐づいた「生活習慣」「環境」にも問題があると考えるわけです。主な原因として挙げられるのは「ストレス」「便秘」「胃腸の衰え」ですね。 ーつまり、ストレスが多い環境で過ごしていたり、便秘症だったり、胃腸が弱っていたりすると太りやすい、と? 工藤先生:強いストレスが続くと、自律神経の働きが乱れ、食欲中枢の調整がうまくいかなくなって過食が起きます。「ストレス太り」一直線です。便秘症の人は、“ザ・溜め込み体質”。排出力の低下で代謝が追いつかず、余分な脂肪や老廃物が蓄積されやすいです。このタイプの人はたいてい過食傾向にあり、いってみれば「食べ過ぎ太り」でしょう。また、胃腸の機能が低下すると水分代謝が滞り、カラダ中に余分な水分が溜まって「ぽっちゃり水太り」の原因になります。体質的に胃腸が弱く、食べる量が多くないのに太ってしまうのはこのタイプです。 ー「ストレス太り」「食べ過ぎ太り」「ぽっちゃり水太り」。自分がどのタイプかを判断するポイントってあるのでしょうか? 工藤先生:「ストレス太り」しやすいのは、ストレスを感じると過食に走ってしまう、些細なことが気になったり、イライラしたり、すぐカッとなる、といった人。生活のリズムが乱れがちな人も要注意です。 「食べ過ぎ太り」しやすいのは、一度にガッツリ食べてしまう、便秘しやすく、ニキビや肌荒れ、ぽっこりお腹が気になる、といった人。 「ぽっちゃり水太り」しやすいのは、手足がむくみやすい、疲れやすくてだるさを感じる、体力がなく運動が苦手、といった人。食事はあっさり系を好む人が多いですね。 自分が太っている原因や肥満のタイプを知り、それに合った対策で太りにくい体質づくりを実践していくことは、肥満改善を成功に導く鍵になります。[工藤孝文先生に聞く!] 太りにくいカラダづくりに頼りになる漢方薬とは?
ー漢方薬には、肥満治療に使われる処方も数多くあるそうですね。 工藤先生:肥満とはカラダのバランスが崩れた状態で、それを正常に整えるのが漢方薬の役目。自分に合った漢方薬を活用することは、太りにくいカラダづくりの手助けになります。 ストレス太りタイプには「大柴胡湯」。気の巡りを促し、心身の状態を安定させて乱れた食欲や代謝のバランスを整えます。ストレス性の便秘にも有効です。 食べ過ぎ太りタイプには「防風通聖散」。血流や水分代謝を促し、カラダ全体の巡りを良くして便秘を改善し、溜め込んだ脂肪を燃やす方向へ導くとともに、食欲を抑える効果も期待できます。 ぽっちゃり水太りタイプには「防己黄耆湯」。胃腸の働きを高めて、余分な水の排出を促し、水太りやむくみを改善します。
[工藤孝文先生に聞く!] 春夏秋冬の季節に合った生活習慣を取り入れて、自然と“痩せ体質”に
ー体質を改善するためには、やはり生活習慣の見直しも必要ですよね。 工藤先生:季節とともに私たちのカラダは変化しますから、季節に合わせて、旬の食べ物を活用したり、養生を実践することで、太りにくいカラダづくりが進みやすくなると思います。 ー季節ごとに、手軽に取り入れられる対策を教えていただけますか? 工藤先生:春は新生活がスタートする季節なので、歓送迎会などの宴会が増え、食生活が乱れがちになりますよね。ローフードを意識して摂り、カラダをリセットさせることを心がけるようにしましょう。ローフードとは加工されていない生の食材のことで、果物や生野菜、ドライフルーツ、ナッツ類、海藻、納豆などがおすすめです。 夏は、冷たいものの摂り過ぎや冷房のせいで、代謝が落ちてしまう季節です。そこでおすすめなのが、やや熱め(40℃~42℃)のお湯に入ったり出たりを繰り返す「高温反復浴」です。湯船で3分温まり、湯船から出て5分休憩する。これを1サイクルとして、3サイクル繰り返します。たくさん汗をかいてカロリーが消費できるうえに、血行が促進され、代謝の良いカラダづくりにつながります。休憩時に髪やカラダを洗うようにすると、時間の無駄もなくスムーズです。 ー秋冬の対策には、どんなものがありますか? 工藤先生:実りの秋は、旬の味覚を活用しましょう。イチオシは、低カロリーで食物繊維が豊富なきのこ類。食物繊維は腸内環境を整え、便秘改善に効果があるといわれています。それから、さつまいももダイエット向きの食材です。朝か昼の主食をさつまいもご飯にすると良いですよ。さつまいもに含まれる食物繊維が糖質の吸収を抑えてくれ、ビタミンB群が脂肪の排出を助けてくれます。 冬は、朝日を浴びて、幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促しましょう。「セロトニン」が不足するとウィンターブルー※になって、過食が起きることがあります。日照時間が少ない冬は「セロトニン」不足に要注意なのです。 ※10~12月頃の寒い時期になるとカラダがだるい、気分が落ち込むなどの症状が出る「うつ病」の一種。甘いものや炭水化物の過食を伴う傾向がある。[工藤孝文先生に聞く!] 太りにくいカラダづくりのために、味方にしたい食材は?運動しなくてもいいってホント?
ー体質改善には、日々の食事は大事ですよね。太りにくい体質をつくるのにおすすめの食材を教えてください。 工藤先生:食材の力を上手に活用すれば、体質改善効果が高まります。私が頼りにした食材をご紹介しましょう。 ◎緑茶コーヒー(緑茶とコーヒーを1:1で混ぜ合わせたもの) 緑茶とコーヒーに含まれる「カフェイン」、コーヒーの「クロロゲン酸」、緑茶の「茶カテキン」を掛け合わせて摂ることで、脂肪燃焼効果が高まります。また、緑茶に含まれる「テアニン」のリラックス作用でストレス食いを予防できる効果も。1日3回、食事前に飲むのがおすすめです。 ◎おからパウダー いろいろな料理に活用できますが、私のおすすめはヨーグルトとの組み合わせです。おからに含まれる痩せホルモン「アディポネクチン」と、ヨーグルトの乳酸菌の相乗効果で高い脂肪燃焼効果が期待できます。 ◎おかずみそ汁 野菜やきのこなどの具をたっぷり入れた、おかずになるみそ汁を1日1杯、できれば夕食に摂るのがおすすめです。バランス満点で代謝アップにも効果的、また、熱々のみそ汁を「フーフー」しながら食べると、副交感神経にスイッチが入ってリラックスモードになり、食べ過ぎを防げるというメリットも。 ーみそ汁なら調理も簡単ですし、忙しい人でも続けられそうですね。 工藤先生:もうひとつ、食べ方で重要なのは「ミートファースト&カーボラスト」、その名の通り「肉を最初に、炭水化物を最後に食べること」です。たんぱく質が豊富な肉を最初に摂ると食欲が満たされ、無理なく主食の量を減らせて摂取カロリーを抑えられます。食事内容によって「ミートファースト」が「ベジファースト」になっても構いませんが、太りにくい食べ方として「カーボラスト」はマストです。 ー運動についてはいかがでしょうか。なかなか続かない・・・という声がよく聞かれますが。 工藤先生:大丈夫、運動しなくても痩せられます。アスリート並みの運動量なら別ですが、一般人が運動で消費できるカロリーはごくわずか。それよりも、日常生活の中で効率よくカラダを動かす方が減量につながりやすいです。 特に、老廃物は下半身に溜まりやすいと考えられるので、大またで歩く、階段を使うなど、下半身をよく動かすことを意識しましょう。また、椅子に座るときにはゆっくり座るようにしてみてください。たったそれだけでも、太ももやお腹などの大きな筋肉が使われ、体幹が鍛えられますし、息を止めずに行うことで有酸素運動になり、脂肪燃焼効果も期待できます。 ー体質改善というとハードルが高そうに思えますが、ちょっとしたことを毎日継続するのが大事なのですね。 工藤先生:太っているのは「仕方ないこと」ではありません。体質に合った対策や生活習慣の見直しで、太りにくいカラダを手に入れることはできるのです。 減量外来に訪れる患者さんにも今お話した方法を指導して、多くの方が成果を出しています。漢方を用いた診療を行っている病院は全国にありますので、専門医のアドバイスを受けながら体質改善、肥満改善に取り組むこともおすすめです。![]() |
この記事で語っていただいた先生 そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニック 副院長 工藤 孝文(くどう たかふみ)先生 東洋医学・漢方医。福岡大学医学部卒。卒業後、アイルランドとオーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は、東京・渋谷のそのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニックで副院長を務めている。 東洋医学・漢方治療、糖尿病・ダイエット治療を専門とし、NHK「ガッテン!」、NHK「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」、TBS「名医のTHE太鼓判!」、フジテレビ「ホンマでっか!? TV」などに漢方治療評論家・肥満治療評論家として出演。 日本内科学会・日本東洋医学会、日本肥満学会・日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・小児慢性疾病指定医。 『ゆるやせ漢方ダイエット(日本文芸社)、『なんとなく不調なときの生薬と漢方』(日東書院本社)、『リバウンドしない血糖値の下げ方』(笠倉出版社)、『医師が認めた最強の漢方薬人参養栄湯』(あさ出版)、など著書多数。 |
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