突然、蕁麻疹が出る原因は?漢方で考える蕁麻疹ができる原因と対処法

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突然、皮膚に赤みや強いかゆみが出る蕁麻疹(じんましん)。なにか悪いものを食べてしまったのかも、と不安になった方もいるのではないでしょうか。西洋医学で考える蕁麻疹には、急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹があり、発症して短期間で消えるものから、数ヶ月以上続くものまであります。漢方で考える蕁麻疹は、「風邪」(ふうじゃ)という邪気が皮膚から侵入することによって起こると考えています。それぞれの原因、体質や症状に合わせた対処法について紹介をします。

西洋医学で考える急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹とは

蕁麻疹とは、皮膚の一部が赤く盛り上がる皮膚病です。かゆみや痛みといった症状があらわれます。蕁麻疹の種類には急性蕁麻疹と慢性蕁麻疹があります。

急性蕁麻疹は、繰り返し症状が現れて短期間で消えてしまう場合が多く、慢性蕁麻疹は夕方から夜にかけて症状があらわれることが多く、症状は数ヶ月以上続く場合もあります。蕁麻疹ができる原因には食事・疲労・ストレスなどが関係すると考えています。

漢方で考える蕁麻疹ができる原因「風邪」とは

風邪(ふうじゃ)は病気の原因となる邪気の一つで、上昇する・軽い・発散するといった特徴があります。特に春は風邪の影響を受けやすいのですが、風は一年中吹いているため他の邪気と一緒にカラダの中に侵入します。蕁麻疹に関連する邪気には、湿邪や熱邪などがあります。

風邪は常に移動しており、風が吹くように急に変化をすることから、急に症状が悪化するといった特徴もあります。風邪が体に侵入すると、赤みやかゆみが出ます。漢方では、蕁麻疹ができた原因により対処法はことなります。

風邪(ふうじゃ)について詳しく知りたい方は、「漢方の基礎知識(病因病機とは①(六淫・七情など))」を参考にしてください。

漢方で考える蕁麻疹の原因

漢方で考える皮膚病の原因は、季節と生活習慣に関連するものが多いと考えています。漢方で考える蕁麻疹の原因には次のような種類があります。

風熱(ふうねつ):風邪と熱邪が合わさったものが原因となって起こります。風邪が皮膚に侵入すると気血の流れに影響をおよぼします。さらに熱邪が侵入することによって、皮膚の炎症が起こります。

湿熱(しつねつ):脂っこいもの・味の濃いもの・辛いもの・甘いものなどの食べ過ぎや飲み過ぎにより起こります。梅雨の時期や夏に起こりやすい症状です。カラダの中に湿邪や熱邪が滞っている状態です。

気血両虚(きけつりょうきょ):気虚と血虚が同時に起こっている状態です。カラダの疲れやエネルギー不足、血(栄養)不足などで起こります。疲れやすい・乾燥肌・肌につやがないなどの症状があります。

気滞瘀血(きたいおけつ):気滞と瘀血が同時に起こっている状態です。気滞はストレスや緊張など、瘀血は血行不良などが原因で起こります。ストレスや不安などの精神的な要因で蕁麻疹が起こる場合、気も血も滞っている「気血瘀血」であると考えます。イライラしたり、皮膚が赤くなったり、強いかゆみが出たりします。

風邪からカラダを守るためには

蕁麻疹を予防するためには、普段の食生活や生活習慣などで体質を改善することが大切です。漢方には、「扶正」(ふせい)「袪邪」(きょじゃ)という考えがあります。

扶正とは病気にならないために体質を強化すること。袪邪とは病気の原因となる邪気をとりのぞくことです。カラダの調子を整えるには次のような方法があります。

「扶正袪邪」について詳しく知りたい方は「漢方の基礎知識「⑭扶正袪邪(ふせいきょじゃ)とは」を参考にしてください。

正気を補う:病気は、正気が不足し、邪気が盛んになることにより起こります。正気を補うためには、普段からカラダに足りないものを補うことが大切です。正気を高めることによって、病気の原因となる邪気を追い払うことができます。例えば、気虚は、疲れやすい・やる気が起こらないといった症状が起こります。気虚の方は、食事内容や過労などに注意が必要です。気虚の場合、食材ではとうもろこし、長いもを。カラダが冷えている場合は牛肉・羊肉・えびなどがおすすめです。

邪気からカラダを守る:病気を防ぐためには、病気の原因となる邪気を除去することが大切です。病気の原因には、自然界が影響をおよぼす外因、精神的な感情で起こる内因、食べ過ぎや飲み過ぎなどで起こる不内外因があります。

外因のひとつである風邪に対しては、「辛涼解表」(しんりょうげひょう)という治療法があります。これは、辛味によってカラダの邪気を発散し、カラダの熱を冷ます食材で熱をとる方法です。食材では、ごぼう・ミントなどがあります。

季節の陰陽に合わせる:健康を維持するためには季節の陰陽に合わせた食材を利用することが大切です。例えば、春に摂っておきたい食材は甘味と苦味の食材です。

甘味は気を補い胃腸を元気にする働きがあります。苦味はカラダの熱をとり、不要なものを外に出す作用があります。

春の食材では、甘味はキャベツ・そら豆、苦味にはたけのこ・タラの芽などがあります。春夏秋冬それぞれの季節にあらわれやすい症状には、旬の食材がおすすめです。

カラダの陰陽のバランスを整えるためには、その時の精神状態や体調に合わせて養生することが大切です。

食材について詳しく知りたい方は「薬膳食材図鑑」を参考にしてください。

蕁麻疹や湿疹などに適している漢方薬

蕁麻疹などの皮膚病には、季節に応じた生活や食事も大切ですが、改善しない場合は漢方薬を利用することもできます。薬剤師に相談したり医療機関を受診するなど、早めの対処が大切です。

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

蕁麻疹や化膿しやすい皮膚炎などに利用される漢方薬です。カラダの中に滞っている水分や熱を発散させる働きがあります。体力が中程度で皮膚が赤くなり、ときに化膿するような症状に利用されます。水虫にも利用されます。10種の生薬(サイコ・キキョウ・センキュウ・ブクリョウ・オウヒ・ボウフウ・ドクカツ・カンゾウ・ケイガイ・ショウキョウ)より抽出されたエキスが配合されています。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

比較的体力があり、のぼせぎみで、イライラする傾向があるような人に向く薬とされ、不眠症、神経症に用いられます。精神症状に対しても用いられ、ストレスのかかわりが大きい動悸(心臓神経症)や胃炎症状などの治療にも有用です。また、イライラすると悪化しやすい皮膚のかゆみの改善にも、用いられることがあります。4種類の生薬(オウレン・オウバク・オウゴン・サンシシ)より抽出されたエキスが配合されています。

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多田有紀

漢方薬膳コンサルタント

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