【攻めの肝活】「痩せない」「むくむ」「肌がくすむ」対策のマッサージ

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【攻めの肝活】「痩せない」「むくむ」「肌がくすむ」対策のマッサージ

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ダイエットや美容のために腸活を意識している人は多いかもしれません。弱っていても気づきにくい沈黙の臓器と呼ばれている「肝臓」こそ、ダイエットや美肌のためにケアすべきエリアだということをご存じですか?肝臓は人体で最大のサイズ、最重量、最高温度の臓器であまりに機能が多いため、脳と同様に人工臓器がつくれないと言われています。肝臓は小腸で吸収された栄養素をカラダが利用できる形につくり変えるまさに化学処理工場といった役割を担っています。食事のコントロールやストレス対策などの守りのケアも必要ですが、皮膚を通して間接的に触ることができるため実は攻めのアプローチも可能なのです。健康と美容のために今こそ肝活(肝臓をいたわるケア)をはじめませんか?

痩せない理由は肝臓にあり

ダイエットには基礎代謝を上げることが効率的です。筋肉を増やすことで基礎代謝が上がることはよく知られています。そのためダイエットには運動や筋量アップが欠かせないという認識があると思います。
基礎代謝の臓器・組織別の内訳を見ると、筋肉に次いで消費比率が高いのが実は肝臓です。運動により痩せることはイメージできますが、肝臓を活性化させることもダイエットの重要ポイントと言えるでしょう。逆に肝臓に負担のかかる飲食や生活習慣は改める必要があります。
肝臓は食事で摂りこんだ栄養分を体内で利用できるように加工・貯蔵・解毒し、胆汁の生成・分泌などを行います。その過程で欠かせないのがビタミンとミネラルです。ビタミン・ミネラルが多く含まれる食材は、野菜・きのこ・海藻などですが、ダメージを受けた肝臓を修復するために良質なタンパク質を摂ることも大切です。肉や魚だけでなく豆類、卵、乳製品などのタンパク質をバランスよく摂るとよいでしょう。

肝臓は美肌づくりの工場?!

肝臓はアルコールの分解にも関わりますが薬の代謝、有害物質の解毒、デトックスなどを担っています。さらに腸で吸収した栄養素の貯蔵や消化に必要な胆汁の合成などカラダをつくるための材料の供給に関わっています。
肌や髪などが美しい人は、肝臓機能が整っていると考えられます。インスタント食品や加工食品は添加物が多く含まれる場合があり、その解毒に肝臓が酷使されるためできるだけ摂るのは避けたいものです。また、便秘をすると腸内に発生した有害物質を解毒するために肝臓に大きな負担がかかるので、便秘予防に食物繊維を積極的に摂ることも大事です。

ストレスに負けない免疫のかなめ

睡眠不足が続いたり、疲れが溜まっていたりするとそれだけで肝臓が担っている解毒作用が追い付かずカラダの中の老廃物が滞っている状態になります。漢方では「肝は血を蔵す(かんはけつをぞうす)」と表現するように、肝臓には体中の血液が集まるためウイルスに感染した細胞や老化した細胞も集まってきます。
肝臓が適切に老廃物を処理できないことが病気の原因につながることもあるのです。肝臓がいきいきとしていることは免疫力アップの鍵になります。そのために栄養面だけでなく睡眠の質を高めることや、ストレスを発散してこころとカラダのダメージを減らすことは免疫力を上げるために重要なのです。

肝臓マッサージで攻めの肝活

食事、睡眠、ストレスケアなど生活習慣を整えるのが「守りの肝活」だとすれば、直接自分の動きによってアプローチする「攻めの肝活」も取り入れてみませんか?肝臓がどこにあるのかを具体的にイメージして、やさしく皮膚の上から肝臓を手で温め、軽い刺激を加えるケアと、呼吸による内臓マッサージ法をご紹介。血液のコントロールセンターである肝臓の血流を促進して健康とビューティの両方を手に入れましょう!

~肝臓の温め&マッサージ~

★肝臓の位置を知る

肝臓は右腹上部にあり、肋骨の内側に収まっていますが大きな臓器のため、みぞおちあたりの肋骨がない部分は皮膚の上から間接的に触り、マッサージをすることができます。横隔膜の真下にあるため、呼吸によって肝臓の上側から刺激を伝えることもできます。

<ステップ1>温めてさする(5~10回程度)

  • ① 手のひらを温めておき(冷やさないようにする)、右側肋骨下部に手のひらを密着させ温める
  • ② 肝臓の位置をイメージして、ゆっくりと円を描くようにやさしくさする
肝臓の位置をイメージして、ゆっくりと円を描くようにやさしくさする

<ステップ2>はさんで圧する(4~5回程度)
★毎日ではなく1日おきに行いましょう

  • ① 両手の指を組み合わせ、右の肋骨下部あたりに密着させる
  • ② ゆっくりと圧するように両方の手のひらを集めるようにやさしくマッサージ
    ※ゆっくりとやさしく行いましょう
    ※痛みや違和感がある場合はやめましょう
ゆっくりと圧するように両方の手のひらを集めるようにやさしくマッサージ

<ステップ3>呼吸による内臓マッサージ(5~10回程度)
★1日に1~3セットほど行いましょう

  • ① 楽な姿勢で、大きなため息をつくように息を吐きだす
  • ② 鼻から大きく息を吸う。息を吸う時に、無理がない範囲で両手を横に広げて肋骨を左右に大きく開くようにする
  • ③ お腹に少し力を入れ、お腹が薄くなるように息を吐き切る
    ※無理がない範囲でできるだけゆっくりと大きな呼吸が行えると横隔膜がしっかり動き、中から臓器をマッサージすることができます

出典:病気を治したいなら肝臓をもみなさい

手のもみほぐしとホットパックで肝活サポート

疲れてどうしようもない時のレスキューケアには、手のひら(右手)の反射区マッサージとカイロで直接肝臓部分を温めるホットパックがおすすめです。手のひら(右手)には肝臓の反射区があるため、左親指で簡単にほぐすことができます。ホットパックは服の上からカイロで温めるだけ。温かさに気持ちもほぐれます。

*【右手の反射区マッサージ】

肝臓の反射区は、右手のひらの小指と薬指から下に下りた三角地帯にあります。左手の親指の腹で押したり刺激を加えたりします。呼吸を止めずに痛気持ちいい部分を見つけて丁寧に刺激しましょう。
※肝臓の反射区は右手だけにあります
※爪を立てないように指の腹で押しましょう
※マッサージ後は白湯をコップ1杯飲むとよいでしょう

右手の反射区マッサージ

*【肝臓を温めるホットパック】

右肋骨下部分を服の上からカイロやレンジで温める湯たんぽなどで温熱ケア。温めることで肝臓の働きをおだやかにアップさせます。
※カイロ等は肌に直接当たらないようにし、やけどに十分お気をつけください
※つけたまま就寝せず、汗による冷えなどにもご注意ください

肝臓を温めるホットパック

▼肝活のお供におすすめの漢方薬をご紹介

■防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

★疲れやすくぽっちゃりが気になる方に
肥満や汗っかきで疲れやすい方には消化吸収を助けながら、余分な「水(すい)」をとり除き、全身の機能を高める作用のある防已黄耆湯がおすすめです。胃腸がきちんと機能することによって、カラダに必要なエネルギーをつくり出し、消費できるようになります。

■大柴胡湯(だいさいことう)

★便秘がちでストレスを溜め込みやすい方に
ストレスによって過食状態に陥りがちな方は、食事の代謝が追いつかず余分な脂肪がつきやすく、便秘など気の滞りも生じがちです。大柴胡湯は、ストレスによる自律神経系の乱れを整え、蓄積した脂肪の分解・燃焼を促します。

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◆那須久美子(https://www.kandworks.com/about)
JACDS認定漢方アドバイザー、ピラティス・ヨガセラピスト、ACC認定アスリートキャリアコーディネーター、介護予防運動指導員

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