水虫にならないために今すぐ実践したい漢方習慣

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水虫にならないために今すぐ実践したい漢方習慣

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海やプールで裸足になったり、サンダルを履いたりと、気温上昇とともに靴下を脱ぐ機会が増えました。そんな開放的で楽しい時期に、もし水虫になってしまったらテンションが下がりますし、アウトドアレジャーに出かける気持ちも半減します。そもそも、肌を露出する場面の多い夏に水虫になるのは、高温多湿を好むカビの一種「白癬菌(はくせんきん)」が活発になるから。白癬菌は手や頭、カラダに寄生することもありますが、靴を履くことで蒸れやすい足まわりに多く繁殖します。
そこで今回は、夏に症状が出やすい水虫の原因と改善策を、漢方の視点から紐解いてみましょう。

水虫になりやすいのは「水溜まり」と「血の滞り」体質

足指の間の皮がむけたり、かゆくなったり、小さな水ぶくれができたり、皮が厚く硬くなったり。水虫の症状は人によってさまざまです。靴を履く時間が長ければ長い人ほど、水虫のトラブルに悩まされやすいかもしれません。
どこかで知らないうちに菌をもらってきて、自分の足で育ててしまっているのです。不特定多数の人が利用する温浴施設やプールを利用したり、家族に水虫の人がいたりすると、足ふきマットやスリッパからうつる可能性があります。ちなみに漢方では、水虫になる原因は主に2つあると考えます。

原因1:水溜まり

水虫になりやすい人は「カラダに余分な水をためこみやすい」という特徴があります。代謝が悪いため、水を外にうまく排出することができないのです。漢方ではこういった体質を「水滞(すいたい)」と呼びます。慢性的なむくみや汗っかき、低気圧頭痛をお持ちの方に多いタイプです。また甘いものや脂っこい食べ物が好きな人は、消化に負担をかけ、水のめぐりを悪化させます。

原因2:瘀血(おけつ)による免疫力の低下

生理のときにレバーのような固まった血が出る、顔色が悪い、肩がこる、などの不調がある人は、血流が滞っている「瘀血(おけつ)」の可能性があります。瘀血は、ストレスや運動不足などで起きがちです。血(けつ)が全身にスムーズに行き渡らなくなると、免疫力が低下。水虫にかかりやすくなると考えます。同じ環境でも、症状が出たり出なかったりするのは、免疫力が関係しているかもしれません。

気血水の考え方は、「漢方の基礎知識(気血水とは)」を参考にしてください。

「ジュクジュク」「カサカサ」悩める水虫を改善する漢方薬

カラダに水が溜まりやすく、皮膚が化膿している人に役立つ漢方薬をご紹介しましょう。

膿をともなう肌トラブルの緩和に

■十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

患部が湿潤型でジュクジュクと膿んでいるときに使われる漢方薬。溜まっている水(すい)や熱を外に発散させて、肌を正常に整えていく作用のある処方です。膿が出るような肌トラブルを改善するため、湿疹やじんましん、にきび、水虫などに使われます。

十味敗毒湯は、江戸時代に活躍した医師、華岡青洲(はなおかせいしゅう)が中国の処方を応用し、日本人向けに創った薬として広く使われてきました。セリ科の多年草である柴胡(さいこ)や桔梗(ききょう)、川芎(せんきゅう)、茯苓(ぶくりょう)など11種類の生薬で構成されています。

代謝アップで水虫になりにくいカラダをつくろう!

水虫は高温多湿の季節による影響も大きいですが、カラダの水や血のめぐりを良くする習慣で予防ができます。

1.歩く時間を増やそう

血流を促すウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、瘀血や水滞の改善に効果的。車や自転車を使う頻度を減らすなどして、歩く機会を増やしましょう。

2.暑い日も食卓に温かい汁物を

冷たい食事や飲み物はおなかを冷やすため、胃腸の働きが低下し、カラダに余分な水が溜まりやすくなります。食卓にはスープやみそ汁など、カラダを温める汁物を用意しましょう。

3.余分な水を外に出す食べ物を選ぼう

食材のなかには「利尿作用」と言って、カラダの水を外に出す働きを持つものがあります。たとえば、夏野菜のキュウリアボカド、とうもろこし、スイカ、小豆などがおすすめです。おすすめの食材については、「薬膳食材図鑑」をご覧ください。

4.足裏のツボ「湧泉(ゆうせん)」をプッシュ

足の裏側の上、足指をグーにしたときに一番へこんでいる部分が「湧泉」です。湧泉は、「気が泉のように湧き出る」といわれるツボ。手指で軽く押したり、足ツボマットなどで刺激したりすることで、水虫予防のほか、疲れやだるさ、冷え、頭痛、むくみなどに効果的。カラダ全体をととのえてくれます。

そして言うまでもないですが、寝不足やストレス、疲れ、暴飲暴食などは、水や血のめぐりを妨げる要因になります。活動的に動き回るのも良いですが、1日のどこかで何もしない、何も考えない「余白」の時間をつくってみませんか。
日常の中に余白ができると、呼吸が自然と深まり、カラダのすみずみに新鮮な気(き)を送り届けることができます。気は、やる気や気力を起こし、頑張るために欠かせないエネルギー源。気を充電する時間を、健康管理のひとつとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

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