首の寝違えの治し方|ツボマッサージと漢方で上手に乗り切ろう。

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首の寝違えの治し方|ツボマッサージと漢方で上手に乗り切ろう。

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朝起きたら首が痛い!誰でも一度は経験したことがある首の寝違え。そのうちよくなると分かっていても、ひどいときは首が全く動かせず仕事や家事など日常に差し支えてしまうことも…。寝違えはどうして起きるのでしょう?今回は起こってしまったときのために、首の寝違えの治し方や効果的なツボ、おすすめの漢方薬をご紹介します。

どうして寝違えは起きるの?寝違えの原因とは?

「寝違え」は医学的な病名ではなく、正式には「急性疼痛性頸部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」といいます。不自然な姿勢で長時間寝たりすることで首に無理な負担がかかり、筋肉や靭帯などに急性の炎症が起こって痛みや動かしにくいといった症状が現れると考えられています。

このように不自然な姿勢で寝てしまう原因としては、疲れやストレス、深酒などから寝返りを打つ回数が少なくなって首に負担がかかる姿勢が長く続いたり、枕などの寝具が合っていないことが理由にあげられます。また寝違えが起こりやすいのは、前日に手や腕を使いすぎていたり、普段から首や肩まわりの血行が悪くなっている時が多いようです。

寝違えの原因は“カラダのバランスの崩れ”と考える東洋医学

東洋医学には、寝違えを表す「落枕(らくちん)」という古い言葉があります。文字通り枕から頭が落ちて首を痛めるといった意味で、昔から人々は寝違えを起こしていたのですね。

東洋医学では無理な姿勢が寝違えを起こすきっかけの一つであるとともに、そもそもの原因としてカラダが寝違えを起こすようなバランスの崩れた状態であったとも考えます。

カラダはエネルギーである「気(き)」や栄養分である「血(けつ)」がしっかり巡ることでいつも養われています。そのうち特に「血」が何らかの理由で不足してしまうと、カラダのさまざまな部位が栄養不足の状態になってしまいます。首の筋肉や靭帯も例外ではなく、栄養が不足している状態では無理な姿勢をとるなどといった少しのことでも傷めやすくなっています。その上冷えやすい夜や朝方はさらに血行も悪くなるため、弱った首が寝違えを起こしてしまうのです。

寝違えの治し方

寝違えが起きてしまったら、まず痛みのある部分を安静にすることが大切です。無理に動かそうとしてはいけません。特に痛みが出る方向へは動かさないようにしましょう。炎症がひどくなりよけい痛みが増す場合があります。

痛みが出てすぐは一時的に冷湿布やアイスパックなどで冷やすことで痛みを和らげることができます。ただし長く冷やすと血行が悪くなり回復が遅くなってしまうので、短時間にとどめておきましょう。またお風呂などで温めるのは炎症が落ち着くまでしばらく控えます。このように安静にしていると、ふつうは数時間から1週間ほどで徐々に痛みが和らいでいきます。

寝違えに効果的なツボ押しマッサージ

寝違えが起きたときは、ツボを使うことで症状の緩和が期待できます。ただし痛みのある部分を押したりマッサージするのは、悪化することがあるのでやめておきましょう。今回ご紹介する寝違えに効果的なツボは、首から離れた場所にあるので安心して使うことができます。

寝違えが起きているときは、ツボも一緒に痛くなっていることが多いです。ツボの場所付近を少し押しながら探ってみて、特に痛みを感じる部分を少し強めにギューッと押してみましょう。様子を見ながらゆっくり5秒ほど、2~3回押すとより効果的です。

●落枕(らくちん)…手の甲側で人差し指と中指の骨が交わるところ
寝違えを表す「落枕」という言葉そのもののツボです。寝違えたときに使われる代表的なツボになります。まずはこのツボを使ってみましょう。
●後渓(こうけい)…手を握ったときに小指の付け根にできるシワの先端
手から肩、首へとつながっているツボです。肩こりや寝違えに効果的です。こわばっている筋肉を緩めたり痛みを緩和してくれる作用があります。
●外関(がいかん)…手首の外側にあるシワから肘に向かって指三本分上がったところ
こちらも手から肩、首へとつながっているツボです。全身の巡りをよくして、カラダの緊張や筋肉の緊張を和らげてくれます。

漢方薬で寝違えの痛みを和らげよう

漢方薬は内側からカラダに働きかけることで、寝違えの辛い症状に効果を期待できます。どのような不調でもカラダをめぐるエネルギーや栄養である「気・血・水」の状態や流れをしっかり整えることで、現れている症状は回復に向かうと漢方では考えます。

寝違えもカラダのバランスが崩れているために痛みなどの症状が起きています。今回はその崩れたバランスを整え、寝違えに効果的な漢方薬をご紹介します。

■独活葛根湯(どっかつかっこんとう)…体力が中等度またはやや虚弱な方に
よく知られている「葛根湯」をベースに2つの生薬をプラスしたものです。葛根湯はカラダを温め首や肩回りの緊張を和らげてくれますが、それに筋肉を養う作用のある生薬や痛みをおさめる作用のある生薬を加えています。「気」や「血」が補われることでカラダの血行がよくなり、寝違えの症状を和らげてくれます。

注意!寝違えとは違う首の痛み

寝違えだからそのうち治るだろうと思っていても以下の項目に当てはまるような場合は、椎間板ヘルニアや感染症、腫瘍など別の病気が隠れている可能性があります。放っておかず一度専門医の診察を受けるようにしましょう。

  • 痛みが非常に激しい
  • 首を動かすと手足も痛い
  • 手足が動かしにくい
  • めまいやしびれがある
  • 発熱している

寝違えを起こさないために

寝違えを起こさないためには、日常の生活を見直すことも大切です。枕や布団などの寝具が自分に合っているかを見直し、普段から疲れをためないようにしましょう。また首は4~6kgの重さがある頭を常に支えており、姿勢によってはかなり負担がかかってしまいます。

スマートフォンやパソコンを見るときも首に負担のかかるような姿勢には気を付けましょう。こまめにストレッチなどをして首肩まわりの血行をよくしておくことも寝違えの予防になります。

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