目次
- アルガンオイルとは
- アルガンオイルの美容面で期待できる5つの特徴
- アルガンオイルの健康面で期待できる2つの特徴
- アルガンオイルの具体的な使い方
- アルガンオイルを使う際の注意点
- アルガンオイルを選ぶ際の3つのポイント
- アルガンオイルに関するよくある質問
- アルガンオイルは女性の雇用創出にも貢献
- 自分に合ったアルガンオイルを選び、日常のケアに取り入れよう
アルガンオイルとは、モロッコ南西部に広がるアルガンの森に自生するアルガンツリーの種子から採れる植物オイルです。肌や髪の乾燥を防ぎ、潤いを与えるスキンケアやヘアケアの定番として親しまれているほか、現地では食用としても毎日の食卓に並んでいます。
一方で、「アルガンオイルは髪や肌にどのように良いのか」「色々と種類があってどれを選べばいいかわからない」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、アルガンオイルの特徴や期待される働き、髪や肌への具体的な使い方を解説します。あわせて、使用する際の注意点や、サステナブルな魅力についても紹介するので、アルガンオイルに興味のある方はぜひ参考にしてください。
アルガンオイルとは
アルガンオイルとは、モロッコ固有の樹木であるアルガンツリーの種子から採れる植物オイルです。
モロッコの南西部の乾燥地帯および半乾燥地帯に生育するアルガンツリーは、モロッコ固有の樹木です。暑さに対する抵抗力が非常に高く、50℃に達する温度にも耐えることができ、また年間の降水量が120〜200mmという過酷な環境下でも、根を地中30mまで力強く伸ばすことで、乾燥にも耐えながら生きています。
一般的にも過酷な環境下で生きる植物は、自身が生き延びるために驚異的な生命力をもち、その植物特有の栄養成分を豊富に含みますが、アルガンも同様です。この樹木の果実の種子から採れる希少なアルガンオイルは、古来地域の人々から食用・美容・健康と長く愛され続けてきました。
近代になり、フランスの美食家たちに風味付けの食用オイルとして愛されたことをきっかけに世界からも注目されています。高級な食用オイルとして世界の一流シェフたちに高い評価を受け、その後に化粧品大国であるフランスで、コスメ成分としても脚光を浴びるようになりました。
アルガンオイルの美容面で期待できる5つの特徴
アルガンオイルには、日々のスキンケアやヘアケアを支える、以下のような魅力があります。
- 1. 肌の保湿
- 2. 肌をなめらかに保つサポート
- 3. 紫外線ケアの補助
- 4. 年齢肌のケアに取り入れやすい成分
- 5. 頭皮や髪の洗浄・保湿
それぞれ詳しい特徴を見ていきましょう。
1.肌の保湿
アルガンオイルは、肌の潤いを保つための「保湿ケア」に有効な植物オイルです。オイルが肌表面を覆うことで水分の蒸発を防ぎ、乾燥によるカサつきやつっぱり感を抑えてくれます。
とくに空気が乾燥する季節や、エアコンの風が当たって肌のパサつきが気になるときに活躍します。また、アルガンオイルは肌になじみやすい特徴があり、ベタつきが気になりにくい点も魅力です。
いつも通り洗顔をして化粧水をつけた後や、お手入れの最後に重ねて使うと、肌の潤いがしっかりと閉じ込められます。カサカサする乾燥肌が気になるときや、毎日の乾燥対策に重宝します。
2.肌をなめらかに保つサポート
アルガンオイルは、乾燥による肌のごわつきやカサつきを防ぎ、なめらかな状態を保つサポートが期待されているオイルです。
肌の水分と油分のバランスを整えるためのケアとして、乾燥による肌荒れを防ぎます。また、肌の潤いを保って表面をなめらかに覆うことで、衣服の擦れや髪の毛が触れるといった外部刺激から守ります。
サラッとした質感で重たくならず、ベタつきが気になる方でも使いやすいのが特徴です。朝晩のスキンケアの仕上げに重ねることで、乾燥しにくい肌環境を保てます。
3.紫外線ケアの補助
アルガンオイルは、ビタミンEを含む植物オイルとして知られており、紫外線や乾燥などの外的刺激を受けた肌の保湿ケアに用いられます。紫外線を浴びた肌は乾燥しやすくなるため、潤いを保つことが重要です。
ただし、オイル自体に日焼け止めのような日差しを遮る効果はありません。そのため、お出かけの際は日焼け止めを塗り、帽子や日傘を合わせて使うようにしてください。
アルガンオイルは紫外線対策の代わりとして使うのではなく、朝晩のお手入れの最後に重ねる基本の保湿ケアとして取り入れましょう。
4.年齢肌のケアに取り入れやすい成分
アルガンオイルは、年齢に応じたスキンケア(エイジングケア)にも適した植物オイルです。人の皮脂に含まれる脂肪酸の組成と近く、肌になじみやすい特徴があります。
また、保湿成分として知られるリノール酸や、ビタミンEを含んでいる点も特徴です。年齢を重ねると、乾燥によるハリ不足や肌のカサつきが気になる方も増えます。アルガンオイルは、そのような年齢肌の保湿ケアとして活用されます。
5.頭皮と髪のケア
アルガンオイルは、スキンケアだけでなく頭皮や髪のケアとしても活用できます。
シャンプー前の乾いた頭皮になじませると、毛穴に詰まった油汚れがオイルに溶け込み、その後の洗髪で地肌をすっきりと洗い流せます。乾燥しやすい頭皮のコンディションが整い、洗髪後のつっぱり感が抑えられるのも特徴です。
また、お風呂上がりの濡れた髪に使うと、ドライヤーの熱による乾燥から毛先が守られます。髪の表面が薄い油分の膜で覆われるため、パサつきや広がりが抑えられ、しっとりとしたツヤとまとまりが生まれます。
髪の乾燥が気になる方にとって、日常のヘアケアに取り入れやすいオイルです。
アルガンオイルの健康面で期待できる2つの特徴
アルガンオイルは、スキンケアだけでなく香ばしい風味を持つ食用オイルとしても親しまれています。オリーブオイルのように毎日の料理にかけるだけで、風味を加えながら必要な栄養素を補えます。
ここでは、毎日の食卓で選ばれている食用アルガンオイルの代表的な特徴を紹介します。
- 1. 腸内環境へのアプローチ
- 2. 良質な脂質と高濃度ビタミンE
1.腸内環境へのアプローチ
食用のアルガンオイルは、サラダやパン、料理の仕上げなどに使用される植物オイルです。
食事から摂る適度な油分は、便の通りをスムーズにし、お腹のリズムを整えてくれます。熱を加えず生のまま使えるため、いつものメニューにひと回しするだけで手軽に普段の食卓に取り入れやすいのが魅力です。
ただし、アルガンオイルも脂質であるため、摂りすぎには注意が必要です。1日大さじ1杯程度をひとつの目安にしながら、毎日の料理に少しずつ合わせてみてください。
2.良質な脂質と高濃度ビタミンE
食用のアルガンオイルには、オリーブオイルの仲間でもあるオレイン酸やリノール酸が含まれています。これらはサラサラとした状態を保ちやすく、毎日の食事の中で上手に摂りたい良質な油分です。
さらに、ビタミンEの一種(γ-トコフェロール)が含まれているのも大きな魅力です。熱に弱いため、生のままドレッシングとして使ったり、スープの上から数滴落としたりすると、栄養をそのまま美味しく補えます。
もちろん、特定のオイルだけでカラダの調子がすべて整うわけではありません。いつものご飯やおかずを美味しく食べるためのちょっとしたアクセントとして、日々の食卓に合わせてみてください。
アルガンオイルの具体的な使い方
人の健康や美は、食物や植物の力によって叶えられています。アルガンオイルは、強い太陽の光(紫外線)に照らされ、さらに乾燥した大地という厳しい環境にあるモロッコの人たちの美容を支えてきました。
そこで、長年にわたって母から娘へと伝承され培われてきたお手入れ法である、モロッコ美容の知恵もまじえながら、美容オイルとして髪や肌へのおすすめの使い方をいくつかご紹介します。
※美容用として販売されているアルガンオイルをご使用ください。 ※念のため事前にパッチテストをしてからのご使用をおすすめします。
髪のケア
アルガンオイルは、以下のように、頭皮ケアからヘアスタイリングまで幅広く活用できます。
●シャンプー前の頭皮ケア
ケア方法 → 数滴を頭皮になじませてやさしくマッサージをする
用途 → 頭皮の乾燥が気になるときの保湿ケアとして活用される
●トリートメントとして使用
ケア方法 → 数滴を手のひらに広げて髪全体になじませる
用途 → 髪の潤いを保ち、まとまりやすい状態へ整える
●ドライヤー前のケア
ケア方法 → タオルドライ後の毛先を中心になじませる
用途 → 乾燥によるパサつきを抑えるヘアケアとして活用される
●スタイリングの仕上げ
ケア方法 → 乾いた髪の毛先に少量なじませる
用途 → まとまり感やツヤ感を演出しやすくなる
肌のケア
アルガンオイルは、顔だけでなくボディや爪のケアにも活用できます。
●ブースターとして使用
ケア方法 → 洗顔後の少し濡れた肌に少量なじませる
用途 → 肌をやわらかく保ち、その後に使用するスキンケアアイテムをなじみやすくする目的で取り入れられる
●ボディオイルとして使用
ケア方法 → 入浴後などに腕や脚などへなじませる
用途 → 乾燥しやすい部位の保湿ケアとして活用される
●ネイルケアとして使用
ケア方法 → 爪や甘皮部分に少量なじませる
用途 → 爪まわりの乾燥を防ぎ、健やかな状態を保つケアとして取り入れられる
●バスタイムのスペシャルケア
ケア方法 → 洗顔後に顔全体へなじませ、湯船に浸かりながらやさしくマッサージする
用途 → 入浴中の保湿ケアとして活用され、乾燥が気になるときのスキンケアの一環として取り入れられる
アルガンオイルはさまざまなオイルの中でも人の皮脂の脂肪酸組成と似ているため、肌へのなじみがとても良いことと、保湿効果を持つリノール酸が潤沢であることが特徴です。
さらに、エイジングケアのビタミンと言われるビタミンEをオリーブオイルの2~3倍含有しており、還元力のあるオイルとしても期待できます。
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アルガンオイルを使う際の注意点
アルガンオイルは、使う量や塗り方によってはベタつきが気になったり、置き場所によっては品質が変わってしまったりすることもあります。
肌や髪のトラブルを防ぐために、あらかじめ知っておきたい2つの注意点を解説します。
使いすぎないよう量に気をつける
アルガンオイルは少量でも伸びがよく、広範囲になじませやすいことが特徴です。そのため、一度に多く使用するとベタつきやテカリが気になってしまいます。
顔のお手入れに取り入れる際は、まず1〜2滴から試して、肌の状態や季節に合わせて加減してみてください。多くつけすぎると、その後のメイクが崩れやすくなります。
自分の肌や塗る場所に合わせた量を見つけることが、ベタつきを避けてお手入れを続けるためのポイントです。
手の温度でオイルをなじませてから塗る
アルガンオイルは、手のひらで軽く温めてから使用すると、オイルをそのまま塗るよりも伸びがよくなり、肌や髪全体にムラなく広げやすくなります。
少しの量でも全体に広げやすくなるため、塗りすぎを防ぎやすくなります。肌に合わせる際は、強くこすらず、手のひらで包み込むように優しく押さえてみてください。
また、カサつきが気になる部分から先につけていくと、乾燥しやすい箇所を重点的にお手入れできます。顔だけでなく、パサつく毛先や、硬くなりやすいひじ、ひざの保湿にもぴったりです。
空気に触れないよう保管する
アルガンオイルは植物から採れるオイルのため、空気や光、熱に触れ続けると、品質が変化しやすくなります。
使い終えたらボトルのフタをきちんと閉め、直射日光の当たる場所や、温度・湿度が高くなる部屋を避けて保管しましょう。
また、一度開封した後は少しずつ状態が変わっていくため、数ヶ月以内を目安に早めに使い切ることも重要です。
アルガンオイルを選ぶ際の3つのポイント
アルガンオイルを選ぶときは、本来の成分がしっかり残る方法で作られているかどうかが目安になります。
植物オイルは、何度もろ過を繰り返したり、熱や溶剤を加えて精製したりする工程の中で、含まれている栄養成分が失われやすくなります。
そのため、ボトルに書かれた以下の3点を確認して、適切な品質のものを選びましょう。
- 1. 色・香り
- 2. 抽出方法
- 3. 認証
1.色・香り
良質なアルガンオイルは、「モロッコの黄金」とも呼ばれる美しい黄金色をしています。また、生のナッツを思わせるような自然でフレッシュな香りが特徴です。
色が極端に薄いものや、香りがほとんど感じられないものは、製造方法によって本来の特徴が損なわれている可能性があります。
2.抽出方法
アルガンオイルを選ぶ際は、「低温圧搾法(コールドプレス製法)」で抽出されたものがおすすめです。
低温圧搾法は、熱を加えずにオイルを抽出するため、熱に弱い成分を保ちながら製造しやすい特徴があります。また、オイルは空気や光、熱の影響で酸化が進むため、開封後に使い切りやすい容量の商品を選ぶのがおすすめです。
3.認証
より品質にこだわりたい方は、認証制度の有無も確認しておくと安心です。
モロッコでは、原産地や製造方法、品質基準などを満たした製品を対象に「IGP認証」が設けられています。これはアルガンオイルの品質を守るための制度のひとつです。
また、アルガンの実は収穫時期が限られており、樹木から直接採取することは禁止されるなど、原料の管理も厳しく行われています。
アルガンオイルに関するよくある質問
アルガンオイルは、スキンケアやヘアケアなど幅広い用途で活用されています。一方で、「デメリットはあるのか」「白髪ケアにも使えるのか」「ほかの植物オイルとの違いは何か」など気になる方もいるでしょう。
ここでは、アルガンオイルに関するよくある質問と回答を紹介します。
アルガンオイルのデメリットは?
アルガンオイルのデメリットとして、希少な原料を使用しているため、ほかの植物オイルと比べて価格が高めになる傾向があります。また、一度に多く使用するとベタつきやテカリが気になることもあるため、少量から試してみましょう。
また、肌質によっては合わないケースもあるため、初めて使用する際はパッチテストを行うと安心です。オイルは空気や光の影響で酸化しやすいため、直射日光を避けて保管し、開封後はできるだけ早めに使い切りましょう。
アルガンオイルは白髪ケアに使える?
白髪は加齢や遺伝、生活習慣など複数の要因が関係します。そのため、アルガンオイルが白髪そのものに直接働きかけるものではありません。
アルガンオイルは、白髪ケアではなく、頭皮や髪の乾燥が気になるときの保湿ケアとして活用されるオイルです。特定の変化を期待して使用するのではなく、頭皮や髪を健やかに保つためのケアとして取り入れてください。
アルガンオイルとホホバオイルの違いは?
アルガンオイルとホホバオイルは、どちらもスキンケアやヘアケアに使用される植物由来のオイルですが、使用感に違いがあります。
一般的に、アルガンオイルは乾燥が気になる部分の保湿ケアに用いられ、しっとりとした使い心地が特徴です。一方、ホホバオイルは比較的軽い使用感で肌や髪になじみやすく、幅広い肌質の方に向いています。
そのため、しっとり感を求めるならアルガンオイル、軽やかな使用感を好むならホホバオイルがおすすめです。目的に応じて使い分けましょう。
アルガンオイルは女性の雇用創出にも貢献
モロッコは、女性の社会的地位や雇用機会の低さと、地球温暖化等による砂漠化拡大の環境問題という2つの課題を抱えていました。この課題を解消すべく約25年前に立ち上がったのが、一人のモロッコ人女性、ズビダ・シャルーフ教授です。
教授は当時、女性が外で働くという考えがないモロッコ社会の風潮を覆すため、モロッコ固有の植物から採れる稀少なアルガンオイルに着目し、現地女性による、女性たちのためのアルガンオイル生産協同組合「タルガニン・プロジェクト」を設立。未婚女性や未亡人の雇用機会を創出しました。
この取り組みでは、アルガンオイルという価値あるサステナブルな資源を販売することで、組合員の女性たちの経済的、社会的自立を図るとともに、砂漠化に脅かされているアルガンの森を保護することにも貢献しています。
私たちも購入することで、遠く離れたモロッコの原住民族や現地で働く女性たちの暮らしを守ること、アルガンの森の再生、砂漠化防止のサポートなどにつながります。アルガンオイルはまさに環境と人とが共存する持続可能な経済モデルとなる資源なのです。
アルガンオイルに限らずですが、自分自身の買い物や行動の選択で、誰かの生活や環境を支援できることは大いにあります。正しい知識と研ぎ澄まされた感性で、後世に残すべきものを選択することもSDGsの目標達成のための行動のひとつです。
このような美しい循環も感じながら、アルガンオイルを使ったモロッコ美容で、いつでもしっとり吸い付くような潤いと艶のある肌・髪を楽しんでみてください。
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自分に合ったアルガンオイルを選び、日常のケアに取り入れよう
アルガンオイルは、スキンケアやヘアケア、食用など幅広い用途で活用する植物オイルです。肌の潤いを保つケアや、髪のまとまりをサポートする目的で使用されます。
使用量が多すぎるとベタつきの原因になる場合があるため、少量から試しながら自分に合った使い方を見つけることが大切です。また、品質によって使用感が異なるため、色や香り、抽出方法なども確認して選びましょう。
アルガンオイルの特徴を理解した上で、自分の目的やライフスタイルに合ったものを選び、日常のケアに取り入れてみてください。
松倉 礼奈 ホリスティックビューティアドバイザー https://h-beauty.info/ 株式会社ニュートリション・アクト