目次
- ぎっくり腰の原因は内臓?ストレス?
- 【タイプ別】ぎっくり腰のケアで意識したいこと
- ぎっくり腰に配慮したストレッチ&筋トレ7選
- ぎっくり腰のときにやってはいけないストレッチ
- 腰まわりの不調に向き合うときの漢方の考え方
- 腰まわりの負担に配慮した生活習慣
- ぎっくり腰とストレッチに関するよくある質問
- 腰への違和感が強いときや迷うときは専門家への相談を
ぎっくり腰のような強い腰の痛みがあると、「ストレッチをしてもよいのだろうか」「どの程度なら動かしても大丈夫なのか」と悩む方もいるのではないでしょうか。
腰の状態によっては、ストレッチを行うタイミングや方法に注意が必要な場合もあります。無理にカラダを動かすことで、かえって負担につながることもあるためです。
本記事では、ぎっくり腰のときに配慮したいストレッチや控えたい動き、日常生活で意識したいポイントを紹介します。また、腰まわりの不調に対する漢方の考え方についても解説するので、日々のセルフケアを見直す際の参考にしてください。
ぎっくり腰の原因は内臓?ストレス?
実際、ぎっくり腰の原因は特定しにくく、筋肉の過緊張や疲労、炎症などが関与することが多いですが、腰の弱さには理由があります。
日本人の30代男性の背筋力平均は約130kg、女性は約80kgと言われています。いくら重い荷物を持ったからといって、筋力を上回るほどの荷物を持ってぎっくり腰になったわけではないはずです。
日常の動作で腰を痛めたといった場合、筋肉だけでなく心身に何かしらの問題があったことが考えられます。
あなたはどれに当てはまりますか?
| 体調 | 心身の問題 |
| 睡眠不足・ストレスが多い | 疲労の蓄積やストレスによる神経の興奮で筋肉が凝りかたまっている |
| 運動不足・運動が苦手・カラダが硬い | カラダが硬い、運動量が足りないために筋肉内の血液循環が悪い状況 |
| 貧血 | カラダを動かすために必要な栄養が不足し、筋肉や組織も栄養不足になっている |
| 冷え性・寒がりである | カラダを温める力が弱く、外的要因による冷えで筋肉の柔軟性が不足している |
| 血圧が高い・便秘がち・汗をかきにくい | 組織の水分不足で筋肉の柔軟性が低下したり、靭帯などの結合組織が硬化しやすくなっている |
【タイプ別】ぎっくり腰のケアで意識したいこと
腰痛と一言でいっても、腰の痛む場所によっておおまかにタイプが分けられます。カラダの弱い部分、使い方の癖などによって対処方法のポイントが違うため、タイプに応じたケアを行うことが肝心です。
カラダの上半身と下半身をつなげている腰は、普段どのようにカラダを動かしているかによって痛む部位が変わってきます。
ここでは、ぎっくり腰のタイプ別に、ケアで意識したいことを解説します。
腰の上部タイプの場合(赤)
腰の上部は上下のエネルギーを司る部分です。この部分が痛む方は、上半身に向けてエネルギーを使っている習慣がある傾向があります。
例えば、腕の上げ下ろしが多い、立ちっぱなしの仕事、頭脳労働などを行う人がこのタイプです。このタイプは気(き=カラダを動かすエネルギー)の流れが滞っている可能性があります。気は上半身で滞りやすく、停滞すると血(けつ)を上手く巡らせることができず、下半身に溜まりやすくなります。
ふくらはぎの筋肉を鍛えて血を流れやすくし、上半身に上がった気を全身に戻すよう巡りを促しましょう。目を休めたり、アロマや音楽等でリラックスを促し自律神経の乱れを整えることも大事です。
腰の真ん中タイプの場合(青)
腰の中心部はねじる姿勢のときにポイントとなる部分であり、ぎっくり腰に一番多いタイプです。
このタイプの人は、お腹まわりに力が入りにくいため姿勢が悪くなりがちです。体幹の筋肉が弱いと、カラダを急に動かしたときに弱さが出やすくなるため、冷えを防ぎ、日常から姿勢を保てるよう体幹の筋肉をつけていきましょう。
腰の下部タイプの場合(緑)
腰の下部はカラダを前後に動かす支点となる部分です。特に背骨の最下部、腰椎が骨盤とつながっている部分はカラダを反らすときの支点になっている部分のため、反り腰など前のめりの姿勢は呼吸器に影響を及ぼすこともあります。
まずは、立つとき・歩くときなどに、重心が前後にぶれないように整えましょう。腰の反りは胸部の反りにも影響するため、呼吸に関わる肋骨周りのストレッチも効果的です。
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ぎっくり腰に配慮したストレッチ&筋トレ7選
突然「ギクッ!」とくるぎっくり腰。ぎっくりする前に、なんとかしたいですよね。そこで、腰まわりの負担に配慮したストレッチ&筋トレを7つご紹介します。
- 1. 股関節ストレッチ
- 2. カーフレイズ(ふくらはぎ強化)
- 3. ドローイン(体幹強化)
- 4. キャット・カウ ストレッチ
- 5. 膝抱えストレッチ
- 6. 太ももの裏ストレッチ
- 7. お尻のストレッチ
普段から腰を挟んだ肩関節や股関節を動かしておきましょう。
1.股関節ストレッチ
- 1. 脚を開いて椅子に座り、つま先をやや外側に向け膝の向きと揃える
- 2. 手を内ももに添える
- 3. 右の肩をカラダの前方に持ってくるように胸部を捻る
- 4. 右手で右の内ももを外に向けて押す
- 5. 目線は左の肘を見るように行う
- 6. 深呼吸を3回行い、元に戻す
※左も同様に行う(3〜5セット目安)
2.カーフレイズ(ふくらはぎ強化)
- 1. つま先を前に向けて立つ
- 2. 椅子の背などにつかまりながらゆっくりと両かかとを上げてつま先立ちになる
- 3. 元の位置にゆっくり戻す
※ふくらはぎが子持ちししゃもの形になっているようなイメージで行う(10セット目安)
3.ドローイン(体幹強化)
- 1. 仰向けに横になり膝を立てて「足裏」「骨盤の裏側」「胸の裏側」「後頭部」が床についていることを確認する
- 2. 軽くあごを引いて背骨を長くのばす
- 3. 鼻から息を吸い、カラダを動かさないようにしながら口から息を吐く
- 4. 息を吐くときにおへそを背中側に引き込み、さらに胸の方に持ち上げるように意識を向ける
- 5. 砂時計のくびれをイメージしてお腹を薄く細くしていく
- 6. 吸ったときにもできるだけお腹をぽっこり出さないように気をつける
- 7. 呼吸を胸で行うと、腹筋深部をしっかりと働かせることができる
※吐く息でトイレを我慢するときに働く骨盤底筋をお腹の方に引き上げるとさらに効果的 ※座った姿勢、立った姿勢でもOK (10呼吸目安)
4.キャット・カウ ストレッチ
- 1. 椅子に浅めに腰掛けて足を肩幅くらいに開き、両手を組み合わせてカラダの前に輪っかをつくる
- 2. 息を吐きながら背中をまるめて目線はお腹の方に向ける(怒った猫のように背を丸める)
- 3. 息を吸いながら両手を背もたれの方に持っていき、胸を反らせる
※背骨の動きを意識しながらゆっくりと呼吸に合わせて行う(5回目安)
5.膝抱えストレッチ
- 1. 仰向けに寝て両膝を立てる
- 2. 片方の膝を両手で抱える
- 3. 息を吐きながら胸に近づけるようにゆっくり引き寄せる
- 4. 腰やお尻まわりが心地よく伸びる位置で数呼吸キープする
- 5. ゆっくり元の位置へ戻す
- 6. 反対側も同様に行う
※腰を無理に浮かせないように注意する ※両膝を同時に抱える方法がつらい場合は片足ずつ行う (左右3〜5回目安)
6.太ももの裏ストレッチ
- 1.椅子に浅く腰掛ける
- 2.片脚を前に伸ばし、かかとを床につける
- 3.背筋を伸ばしたまま骨盤から前へ傾ける
- 4.太ももの裏が伸びる位置で呼吸を続ける
- 5.ゆっくり元の姿勢に戻る
- 6.反対側も同様に行う
※背中を丸めるのではなく、股関節から前に倒れることを意識する ※無理に深く前屈しない (左右20〜30秒×2〜3セット目安)
7.お尻のストレッチ
- 1. 椅子に座り背筋を伸ばす
- 2. 右足首を左膝の上に乗せる
- 3. 背筋を伸ばしたまま上体をゆっくり前へ倒す
- 4. お尻の奥が伸びる感覚を確認しながら呼吸を続ける
- 5. ゆっくり元の姿勢に戻す
- 6. 反対側も同様に行う
※肩の力を抜いてリラックスしながら行う ※痛みがある場合は無理に前へ倒さない (左右20〜30秒×2〜3セット目安)
さまざまな要因が重なって起こるぎっくり腰。できれば生活習慣の改善やストレッチで予防したいものですね。でも、万一「ギクッ!」ときたら、すぐに病院を受診してください。
ぎっくり腰だと思っていたら「いつのまにか骨折」だったり、内臓の疾患だったりすることも考えられるため、まずは外傷や病気ではないかを確認することが大事です。
ぎっくり腰のときにやってはいけないストレッチ
ぎっくり腰のような状態では、「動かした方がいいのでは?」とストレッチを行いたくなることもあります。カラダの状態に合わない動きをすると、腰まわりに負担がかかり、腰痛が悪化しやすい点に注意が必要です。
無理にカラダを動かすのではなく、状態に合わせて慎重に対応することが大切です。ここでは、控えたほうがよいストレッチや動作の注意点を紹介します。
強くひねる動きを伴う
腰を大きくひねるストレッチは、腰まわりに急な負担がかかる可能性があるため、ぎっくり腰の場合は控えてください。
具体的には、座った状態で上半身だけを大きくひねるストレッチや、後ろを勢いよく振り返るような動作は、腰に無理な力が加わります。違和感があるときは、筋肉や関節が普段より敏感になっている場合もあります。
日常生活でも後ろの物を取る際は、腰だけをひねるのではなく、足元からカラダごと向きを変えることを意識し、カラダへの負担を分散することが大切です。
反動をつけて勢いよく伸ばす
ストレッチは、勢いをつけるよりもゆっくり行うことが大切です。勢いよく反動を使うと、筋肉や関節に急な負担をかけてしまいます。
例えば、前屈の姿勢で何度もバウンドしたり、勢いよくカラダを倒したりする動きは控えてください。可動域を広げようとして無理に伸ばすと、かえって違和感につながる場合もあります。
カラダを動かす際は、呼吸を止めずにゆっくりと行いましょう。少しでも不安を感じたり、痛みが強まったりした場合は無理に続けず、その場で中止する判断も必要です。
痛みを我慢して無理に伸ばす
ストレッチをするときは、痛みを我慢しないことが大切です。痛みがある状態で「少し痛みがあっても伸ばした方がよい」と無理にカラダを伸ばすと、腰まわりに負担がかかってしまいます。
ストレッチは、心地よく伸びていると感じる範囲で行うことが基本です。少しでも痛みが強くなったり、ピキッと響いたりしたらすぐに中止してください。
前かがみの姿勢で負担がかかる
前かがみの姿勢は、日常生活のなかでも特に腰を痛めやすい動きです。腰に大きな負担がかかりやすいため、腰痛の発症や悪化の原因になります。
例えば、床に落ちた物を拾うときや洗面台で顔を洗うときなど、無意識に前かがみになりがちです。このように腰を前に曲げる動作は負担が大きいため、良かれと思って行う前屈のストレッチも、痛みの強い時期は控えてください。
物を持ち上げる際は、膝を曲げてしゃがむといった、腰に負担がかからない工夫を取り入れましょう。
カラダが温まっていない状態で行う
ストレッチは、カラダが十分に動きやすい状態になってから行うことが大切です。カラダが冷えたまま急に動かすと、筋肉や関節に負担がかかってしまいます。
特に朝起きてすぐや、長時間座り続けた後はカラダはこわばりやすくなっている状態です。そのような状態で急にカラダを動かすと、痛みが強まるリスクがあります。
まずは軽く歩いたり、肩や足をゆっくり動かしたりしながらカラダを慣らしてください。小さな動きから試し、痛みがなければ少しずつ可動域を広げていきましょう。
腰まわりの不調に向き合うときの漢方の考え方
漢方では、腰まわりの不調を一つの症状だけで捉えるのではなく、カラダ全体のバランスからも考えます。例えば、長時間同じ姿勢で過ごすことや運動不足、冷え、疲労の蓄積などによってカラダがこわばりやすくなり、動きにくさや違和感につながります。
また、加齢や体力の低下によって筋力や持久力が落ちると、これまでは支えられていた腰への負担に耐えきれなくなることも考えられます。そのため、カラダを冷やし過ぎないこと、十分な休息をとること、無理のない範囲でカラダを動かすことが大切です。
漢方では、このようなカラダ全体の状態に着目しながら対応を考えます。選択肢の一つとして、疲れやすさや冷え、腰まわりの不調などがある場合には「牛車腎気丸」が用いられます。使用にあたっては、医師、薬剤師又は登録販売者などの専門家に相談しましょう。
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腰まわりの負担に配慮した生活習慣
ぎっくり腰のときは、どれだけ丁寧にストレッチをしていても、普段の何気ない動作で腰を痛めてしまっては痛みが長引いてしまいます。
ここでは、日常の中で腰の負担を抑えるための工夫を紹介します。
防寒対策で冷えを防ぐ
ぎっくり腰をはじめ、腰まわりの不調があるときは、筋肉のこわばりを防ぐためにカラダを冷やさない対策が必要です。
例えば、オフィスや電車内で寒さを感じる場合は、薄手の上着を羽織る、ひざ掛けを使うなどをして冷えを防ぎます。
また、湯船に浸かってカラダを温めたり、デスクワークなどの合間にカラダを動かして、同じ姿勢が続かないようにするのも効果的です。
腰に負担の少ない姿勢でカラダを休める
腰に痛みを感じる場合は、無理をせずカラダを休めることが大切です。
例えば、長時間の立ち仕事や重い荷物の持ち運びは避け、できるだけ腰に負荷をかけないようにします。また、寝るときは膝を軽く曲げて横向きに寝るなど、腰に負担がかかりにくい体勢で眠るようにします。
日常のなかで腰を痛める動きを避け、痛みが引くまで安静を保つようにしましょう。
ぎっくり腰とストレッチに関するよくある質問
ぎっくり腰のような状態では、「いつからストレッチを始めればよいのか」「今の状態で本当に動かしても問題ないのか」と不安を感じる人もいるでしょう。
ここでは、ぎっくり腰とストレッチに関するよくある疑問について解説します。
ぎっくり腰になってストレッチをする際の注意点は?
ぎっくり腰のような状態でストレッチを行う際は、無理をしないことが大前提です。痛みを我慢しながらカラダを伸ばすと、腰まわりへの負担が大きくなります。
例えば、「少しでも早く動けるようになりたい」と考えて強く前屈したり、反動をつけてカラダをひねったりすると、かえって違和感が強まることがあります。ストレッチは筋肉を伸ばすことが目的であり、痛みを我慢することが目的ではありません。
ストレッチを行う場合は、呼吸を止めず、心地よいと感じる範囲でゆっくり動かしましょう。痛みが強くなる場合は中止し、カラダを休めることを優先してください。
ぎっくり腰になったらいつからストレッチを始めればいい?
立つ・座るといった動作すらつらい激痛の時期は、ストレッチを行わず、まずは安静を優先してください。無理に動かすと、筋肉の炎症を長引かせる原因になります。
痛みが落ち着き、少しずつカラダを動かせるようになってから、痛みのない基本のストレッチを1つずつ始めます。焦って一度に何種類も行わず、まずは簡単な動きから始めてください。
なお、自己判断が難しい場合や、痛みが数日経っても全く引かない場合は、医療機関を受診してください。
腰まわりの負担に配慮した日常生活の工夫は?
腰をまるめて前かがみになったり、同じ姿勢を長時間続けたりしないことです。
例えば、床の荷物を持ち上げるときに腰だけを曲げると、ギクッと痛める原因になります。荷物を持つときは、必ず膝を曲げてしゃがみ、カラダを引き寄せてから足の力で持ち上げましょう。
また、デスクワークなどで同じ姿勢を長く続けないよう、1時間に1回は立ち上がってカラダを動かします。座るときは椅子の奥まで深く腰掛け、背もたれに背中をあてるようにしてください。
腰への違和感が強いときや迷うときは専門家への相談を
ぎっくり腰のような状態では、カラダを動かすタイミングや方法に注意しながら、自分の状態に合ったセルフケアを続けることが大切です。
ストレッチの際は、勢いよくカラダをひねったり、痛みを我慢して伸ばしたりすることは避けてください。日常でも、腰を丸める動きを避け、上着や入浴でカラダを冷やさないようにすることが大切です。
もし強い痛みが続く場合や、動かし方に迷う場合は、自己判断をせずに医療機関を受診してください。

広告会社、大手化粧品会社宣伝部にてCM、雑誌等の広告制作に携わる。 その後フリーランスとしてバレエ講師、ピラティスマスタートレーナー、ヨガセラピスト、介護予防運動指導員として老若男女へ伝える仕事に従事。 企業や官公庁での健康アドバイザーや研修講師も務める。 キャリアコンサルタントとしては講師やカウンセラーの他にオウンドメディアの監修等も担当。
専門領域
- ・ダンス運動指導(バレエ・ピラティス・ヨガ等)
- ・キャリア支援(国家資格 2級キャリアコンサルティング技能士)
- ・介護予防・健康づくり支援(介護予防運動指導員)