目次
- Q1.「副腎疲労」とは?その原因は?
- Q2. 副腎疲労の症状とは?セルフチェック
- Q3. 副腎を元気にする食事・睡眠・ストレスコントロールのポイントは?(予防と対策)
- Q4. 漢方で考える「副腎疲労」との向き合い方とおすすめのツボは?
- Q5. 副腎疲労の改善には何科を受診すればいい?血液検査でわかるの?
Q1.「副腎疲労」とは?その原因は?
副腎とは、腎臓の上にある小さな臓器で、「コルチゾール」をはじめとする多くのホルモンを分泌する臓器です。コルチゾールは、副腎の皮質から分泌されるホルモンの一種で、ストレスに対処するために重要な役割を担っています。
※1参照:厚生労働省:「慢性疲労症候群」(Chronic Fatigue Syndrome ; CFS)について
では、副腎疲労が起きる原因を詳しく見てみましょう。
・精神的ストレス ストレスを受けると自律神経が反応し、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、常に緊張している・なかなか眠れない・食欲がなくなる、または増えるといった不調が起こりやすくなります。これは交感神経が優位になり、常に活動モードの状態になっているためです。 ・腸内環境の乱れ 甘いものや冷たいもの、脂っこい料理、加工食品の摂りすぎは、腸を冷やしたり、負担をかける原因となります。また、食品(砂糖・精製された炭水化物)やカフェインの摂りすぎにも注意が必要です。 食品(砂糖・精製された炭水化物)は血糖値を上げやすい食品のひとつで、血糖値が急激に上がるとインスリンが分泌され眠気や集中力低下につながることがあります。 カフェインは、一時的に目を覚ます効果がありますが、摂りすぎると交感神経を刺激するためカラダに負担がかかり疲れやすくなることがあります。 ・睡眠時間や休息時間の不足 睡眠中は副交感神経が優位になり、カラダはリラックスモードに入ります。特に、深い睡眠の間には成長ホルモンの分泌が促され、カラダの修復が行われます。そのため、睡眠時間が不足すると、カラダの回復が不十分となり、疲れがたまりやすくなります。 副腎疲労症候群か慢性疲労症候群かの判断は、自己判断で済ませず、医師の診断を受けることをおすすめします。必要に応じて、専門の検査を受けることができます。<PR>
Q2.副腎疲労の症状とは?セルフチェック
「もしかして私も副腎疲労かも?」と感じたときは、自分の状態を客観的に見ることが大切です。次のセルフチェックで副腎の疲れ具合を確認してみましょう。 ・ 朝なかなか起きられない ・いつも頭がぼーっとしている ・日中だるい ・休んでも疲れがとれない ・寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚める ・寝てもすっきりしない ・イライラする ・記憶力・集中力が低下する ・甘いもの・塩辛いものが無性に食べたくなる ・低血圧、立ちくらみがする ・アレルギー症状の悪化 ・生理不順Q3. 副腎を元気にする食事・睡眠・ストレスコントロールのポイントは?(予防と対策)
セルフチェックで当てはまる項目が多かった方は、副腎が疲れているサインかもしれません。このまま不調を放置しておくと、慢性化することもあります。ケアのポイントを取り上げます。早めのケアをこころがけましょう。① 腸活を意識した食生活改善
副腎疲労の改善には、「食生活」が重要なポイントです。カラダの内側から整える「腸活」も、副腎をサポートする大切な方法のひとつです。その理由は、腸と脳は密接につながっているからです。これを「脳腸相関(のうちょうそうかん)」といいます。例えば、強いストレスを感じるとお腹が痛くなったり、便秘になったりします。食生活を見直して腸内環境を改善しましょう。 腸内環境を整えるためには、発酵食品や食物繊維の豊富な野菜や雑穀がおすすめです。ただし、小麦・玄米・牛乳の摂取を控えた方がいい場合があります。特に乳製品は「乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)」 の人は、腸に負担をかける可能性があります。 具体的には次のような方法があります。 <食生活改善のポイント> ・血糖値を急上昇させる食品、カフェイン・砂糖を控えましょう ・刺激物や脂っこいものを控えましょう ・野菜不足の食生活を見直しましょう ・トリプトファンが含まれる食品、大豆製品・米などを摂るようにしましょう ・夕食は寝る2~3時間前までに摂る。食べる時間が遅くなってしまうときには分食にしましょう <おすすめの食品> ・発酵食品 発酵食品に多く含まれる乳酸菌は善玉菌のエサになります。 発酵食品には、納豆・味噌・キムチなどがあります。 ・食物繊維 水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌を増やしたり、老廃物を体外へ排出する働きがあります。 食物繊維が豊富に含まれている食べ物には、わかめ・こんにゃく・もち麦などがあります。 ・高タンパク質 筋肉やホルモンの材料となるタンパク質を毎食摂取することも大切です。 タンパク質が含まれる食べ物には、鶏むね肉・まぐろ・卵などがあります。 ・ビタミン・ミネラル 副腎疲労の人は、ビタミンC・ビタミンB群・マグネシウムが不足している可能性があります。ビタミンCには、抗酸化作用とホルモン合成をサポートする作用があり、ビタミンB群にはエネルギーを代謝する作用が、マグネシウムにはストレスを軽減する作用があります。ビタミンCを多く含む食品にはレモン・パプリカ・ブロッコリーなど、ビタミンB群を多く含む食品には豚肉・まぐろ・卵など、マグネシウムを多く含む食品にはわかめ、ごま、大豆などがあります。 ・抗酸化作用 副腎を守るためには、「ファイトケミカル」も意識して摂りたい栄養素のひとつです。ファイトケミカルとは、植物が紫外線や害虫などの外的から身を守るために作り出すもののことをいいます。ファイトケミカルには、トマトのリコピン、人参のβカロテン、ブルーベリーのアントシアニンなどがあります。② 睡眠の質を高める
ココロとカラダを整えるには、休息も大切です。もう一度自分の生活習慣を見直してみましょう。 <生活リズムを整えるポイント> ・睡眠時間を確保しましょう ・規則正しい睡眠習慣を身につけましょう(毎日同じ時間に起床し、就寝する) ・寝る前はスマホやPCの利用を控えましょう ・お風呂は2時間前までに入りましょう ・起きたら意識的に、太陽の光を浴びましょう <睡眠環境を整えるポイント> ・夕方以降は目の刺激を減らすために暖色系の照明を利用しましょう ・耳栓・イヤーマフを利用したり、ベッドの位置を変えて雑音を遮断しましょう <入眠習慣を身につけるポイント> ・寝る前にストレッチでカラダをほぐしましょう ・疲れたと感じたら深呼吸をするようにしましょう ・軽めの読書をしてみましょう <その他> ・ナツメ・クコの実・菊花を入れたお茶を飲んでみましょう 「ナツメ」には胃腸の調子を整え、精神を穏やかにする効果があり、「クコの実」は疲れ目や老化防止に、「菊花」は目の乾きやかすみ目などに効果があります。③ストレスをコントロールする
仕事や人間関係でストレスを感じることは少なくないと思います。可能な範囲でオン・オフの区切りをつけ、ストレスに対処できるスキルを身につけることが大切です。例えば、少しでも時間があれば目を閉じる、深呼吸することをこころがけましょう。スマホやパソコンなど目から入る情報は、思っている以上に脳や副腎に負担をかけます。意識的に休息を取り入れることで、副腎の負担を和らげることができます。 <ストレスコントロールのポイント> ・ストレスの原因を把握しましょう 毎日のできごとや、その日の感情・体調の変化などを記録しておくと、自分にとって何がストレスなのかを知ることができます。後から日記を読み返すことで、ストレスがたまりやすい環境を避けたり、あらかじめ対処法を考えたりすることができます。 ・リラックスに努めましょう 副腎を疲れさせないようにするためには、ココロとカラダの緊張をゆるめることが大切です。深呼吸やヨガ、アロマの香り、カラダの負担が少ないマッサージ、心地よい音楽をきくことなど、自分の心地よい時間を作りましょう。 ・一人で抱え込まないようにしましょう ストレスを溜め込まないようにするためには、信頼できる家族や友人・職場の同僚などに自分の思いを話すことが助けになることがあります。それでも解決が難しい場合は、医師やカウンセラーなどの専門家に相談するものひとつの方法です。 ・気分転換しましょう おいしいものを食べに行く。自然の多い場所へ旅行に行く。好きなものを買って気分をあげる。といった楽しい時間がココロのゆとりを取り戻すきっかけになることがあります。ちょっとした楽しみが自分を動かす原動力になります。 ・趣味をみつけてみましょう ずっと興味があったけれど、挑戦できなかったことはありませんか?例えば、スポーツをする、料理教室へ行く、絵を描いてみるなど、思い切ってはじめてみましょう。夢中になれる時間を作ることがストレス発散につながります。Q4.漢方で考える「副腎疲労」との向き合い方とおすすめのツボは?
漢方では、原因のわからない慢性的な疲労や倦怠感などを、カラダ全体のバランスの乱れと考え、五臓の腎と関係が深いと考えます。特に、副腎疲労は「腎気虚(じんききょ)」・「腎陽虚(じんようきょ)」・「腎陰虚(じんいんきょ)」 が関係しています。
| ・腎気虚: | 腎のエネルギーが不足した状態。倦怠感・声に力がない・息切れなどの症状があります |
| ・腎陽虚: | 腎気虚にカラダを温める力が不足した状態。冷え性・手足の冷え・頻尿・下痢などの症状があります |
| ・腎陰虚: | カラダの潤いが不足している状態。ほてり、口の渇き、寝汗が出るといった症状があります |
<副腎疲労におすすめのツボ>
なんとなく疲れがとれない、ストレスが多いなどの副腎疲労の症状には、全身の疲れや腎の働きを助けるツボがおすすめです。百会(ひゃくえ) 全身の疲労感を和らげる効果があります。ツボは頭頂部にあります。
腎兪(じんゆ) 腎の働きを助ける重要なツボです。副腎の近くにあります。
湧泉(ゆうせん) 生命エネルギーが湧き出るとされています。足の裏にあるツボで、上の腎兪と合わせて刺激すると効果があがります。
Q5. 副腎疲労の改善には何科を受診すればいい?血液検査でわかるの?
副腎疲労の受診先としては内科・心療内科などがあります。内科は、全身の不調を幅広く診てもらうことができるため、「どこに相談すればいいかわからない」ときの最初の窓口となります。また、ストレスや不眠などが続き、ココロの不調が大きいと感じるときは、心療内科といった選択肢もあります。 副腎の機能を調べるためには、血液検査でコルチゾール(ストレスホルモン)を測定する場合があります。さらに唾液検査で1日のコルチゾールの変化を見る場合もあります。ただし、一般的な健康診断では副腎疲労を正確に判断するのは難しいため、症状が続く場合は、内分泌内科など専門的な医療機関の受診や、体質から診断する漢方外来などの受診も検討するといいでしょう。<PR>
