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【医師が語る】なぜ、眠れない・眠りが浅い?高齢者の不眠の原因と改善法

一般的に睡眠の悩みは、20~30歳代に始まり、年をとればとるほど増え、高齢者ではとくに増加するといわれています。今回は、高齢者の不眠の原因、特徴、改善法について、さっぽろ悠心の郷 ときわ病院院長 宮澤仁朗先生にお伺いしました。

5人に1人が睡眠の悩みを抱えている!?

人生のおよそ3分の1を占める「睡眠」。健やかな毎日のために睡眠がいかに大切かは、誰もが分かっていることでしょう。にもかかわらず、“眠れない”悩みを抱える人は増え続け、今や睡眠障害は国民病ともいわれるほど。「全国11の総合病院で新患の方を対象に調査を行った結果、5人に1人が睡眠について何らかの悩みを抱えていることがわかりました。これは決して少なくない数字です」と宮澤先生はおっしゃいます。また、精神科医の立場から、患者さんの睡眠の悩みを直接聞く機会が多いという先生は、「眠れない現代社会」の実態をよりリアルに感じているそうです。

睡眠障害の中で、代表的なものといえば不眠症です。不眠といっても人によって症状はさまざま。不眠症のタイプについて伺うと「大きく分けると、寝つきが悪くなる「入眠障害」、熟眠できなくなる「熟眠障害」、途中で何度も目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚める「早朝覚醒」の4タイプ」とのことで、

「日本人に多いのは入眠障害で、約60%がこのタイプ。次に多いのが中途覚醒の約27%で、近年このタイプが増えています。ちなみに、症状があれば不眠症というわけではなく、日中の苦痛や集中力低下など、日常生活に影響がでてからはじめて、不眠症の診断を下します」。

高齢者の不眠は何が原因?

不眠症が増え続けるなかでも、ひときわ多いのが高齢者の不眠です。「不眠は加齢とともに増える傾向があり、特に女性は不眠症が多いですね。中高年女性に限ると2人に1人が睡眠の悩みを抱えているというデータもあるくらいです」とのこと。

「高齢者の不眠の原因といえば、まず挙げられるのが日中の活動量の低下ですが、それだけが問題ではありません。年齢を重ねれば、高血圧、糖尿病といった生活習慣病をはじめ、さまざま基礎疾患を合併するようになり、それが不眠につながるといわれています。また、精神疾患との関わりも強く、認知症、うつ病などの方も睡眠障害が認められやすいです。」

そして、要因はさまざまでも「高齢者の不眠は共通の特徴がある」そうです。それは「眠れないことへの不安、焦りが非常に強いこと」

「お年を召されるにつれ、睡眠時間が短くなっていくのはごく自然なこと。でも、若いときのように眠れないことに不安を感じ、どうしようと焦ってしまう方も多いのです」。少しでも眠れないと、不安を感じたり、焦ったり、イライラしたりして神経が高ぶり、余計に眠れなくなるという悪循環を引き起こしてしまいます。

高齢者の不眠対策に漢方薬の力を借りる

そこで漢方の出番です。「漢方薬には、イライラや不安を減らし、おだやかに眠れるよう手助けできるメリットがあり、それが高齢者の不眠対策としてポイントが高いところだと思います」と宮澤先生。

特に寝つきが悪いタイプの方におすすめとして挙げてくださったのは、『抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)』です。

「神経が高ぶってイライラしやすい方に処方される漢方で、「血」を補い、「気」「血」をめぐらせ、ストレスによる体への影響を除き、自律神経を安定させます。胃腸の弱い人も服用しやすい処方であることも高齢者向きといえるでしょう」。

「寝つけないというのは、直前までイライラや不安があり、その延長上で起きていることがほとんど。『抑肝散加陳皮半夏』を日中に飲むことによってイライラ度を下げ、眠りに導いていく効果が期待できます。実際に、不安焦燥が強く、夜眠れないという高齢者の方に処方しており、『イライラしなくなり、眠れるようになった』とお声をいただくことが度々あります」。

生活の中のちょっとした心がけも不眠対策に

もちろん、薬に頼り過ぎず、日ごろから安眠につながる生活を心がけることも大切です。普段の何気ない行動のなかに睡眠のサイクルを妨げる原因が隠れていることもあるので、一度自身の生活習慣を見直してみると良いかもしれません。

宮澤先生が教えてくださった、良質な睡眠のためのポイントは以下の5つです。

ポイント1:朝、起きたら太陽を浴びる
(太陽光を浴びると体内時計がリセットされ、夜、自然に眠くなるように睡眠リズムが整ってきます)

ポイント2:夕方以降は激しい運動を控える
(寝る時間帯になっても興奮状態が続いてしまい、目が冴えてしまいます)

ポイント3:寝る前にカフェインを摂らない
(カフェインには覚醒作用があり、寝つきが悪くなるだけでなく睡眠の質低下にもつながります)

ポイント4:テレビ、スマホは寝る1時間前まで
(脳を刺激するため、寝る直前まで見ていると眠くなりづらくなります)

ポイント5:禁煙する
(タバコに含まれるニコチンには、カフェインと同様の覚醒作用があります)

もうひとつ、昼寝をする場合は「どんなに長くても1時間以内」とのこと。「日中の午後に“うとうと20~30分”という程度ならば一時的に脳を休ませる効果もあって良いのですが、1時間を超えると夜間の深睡眠に悪影響を与えてしまいます」。宮澤先生の病院と連携するデイケアやデイサービスでも、昼寝は必ず1時間以内に留めてもらうようお願いしているそうです。

最後に理想的な睡眠時間を尋ねると「7時間前後が理想的だと思います。長く寝るほど良いわけではなくて、睡眠のサイクルを守ることが大事です」とのこと。

眠りたいのに眠れない。そのつらさを避けたくて「今夜、眠る」ために薬を服用される方もいらっしゃるでしょう。ですが、不眠と縁を切るには、眠れない原因を取り除き、自然に眠りにつけるコンディションをつくることが不可欠。その際、心身のバランスを正常な状態に整えることを根本とする漢方薬は頼もしい味方になります。年齢を重ねながらも日々おだやかに眠り、いきいきと活動するために、上手に取り入れてみてはいかがでしょう。

睡眠は健康の土台であり、生きている限り毎日繰り返していくもの。良く眠ることは、豊かで充実した人生に紐づいているといっても過言ではありません。

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さっぽろ悠心の郷 ときわ病院
院長 宮澤仁朗 先生

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