HSPとは?人一倍敏感で繊細な人が生きやすくなるヒントとは(セルフチェックあり)

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HSPとは?人一倍敏感で繊細な人が生きやすくなるヒントとは(セルフチェックあり)

目次

HSPという言葉を聞いたことはありますか?HSPとはHighly Sensitive Personの略で、人一倍繊細でさまざまな刺激に敏感な人のことをいいます。HSPの人の特徴はたとえば、音や光・においなどの刺激に反応しやすい、他人の悲しみや喜びなどに共感しやすいなどがあります。

人間関係で悩むことが多く仕事が続かない、何をやっても楽しいと思えず生きづらいなどという方には、本記事内の“HSPの自己診断テスト(セルフチェック)”をおすすめします。HSPの特徴を知ることは、自分の体調不良の管理をしやすくします。今回は「もしかしたら、私はHSPなのかも?」と思っている方の体調不良のために、漢方による体質に合わせた改善方法や漢方薬を紹介いたします。

HSPとは何?どんな人のこと?

HSPとはハイリー・センシティブ・パーソンといい、人一倍繊細な心の持ち主で、光や音・においなどに敏感な人のことをいいます。HSPとは、米国の心理学者、エレイン・N・アーロン博士が提唱した概念です。HSPは全人口の15~20%で、約5人に1人はいるといわれています。HSPは特別なことではありません。なぜなら、あなたのまわりにいる人もHSPの可能性が高いと考えることができるからです。ただし、特性を理解しておかないと、生きづらくなることがあります。

それではHSPの人にはどのような特徴があるのかを紹介します。
HSPにはDOESという4つのタイプがあると考えられています。

Depth of Processing:情報を深く処理する
ひとつの結論に対して深く処理する傾向があり、時間をかけて結論をくだす。

Overstimulation:刺激を受けやすく疲れやすい
騒音・強い光などさまざまな刺激を受けるため、処理する情報が多く疲れやすい。

Emotional response and empathy:情緒的な反応を受けやすい
共感力が強いため相手の喜びや悲しみなどの感情を察知しやすい。

Sensitivity to Subtleties:些細なことに気づきやすい
相手の気分や感情など、他の人が気づかない些細なことにも気づく

自分の性格に違和感がある方、生きづらいと感じている方は、次項のセルフチェックをしてみましょう。
※体調不良が認められる場合は、医師など専門家にご相談ください。

HSPの自己診断テスト(簡易セルフチェック版)

少しでも自分の状態に当てはまるような項目があればチェックしてください。
この項目に当てはまる方はHSPの可能性があります。

□相手の気分や感情に影響されることが多い
□忙しくなると、暗い部屋やベッドなど他人の干渉を受けない場所に引きこもりたくなる
□騒音・強い光・強力なにおいなどの影響を受けやすい
□芸術や音楽などに触れると大きく心が揺さぶられる
□子どものころ親や教師などから内気あるいは繊細だといわれた
□良質な香り・味・音などに触れるのが好きである
□自分の周りで問題が起こると動揺してしまう
□短い時間にたくさんのことを求められると困ってしまう
□ちょっとしたことで驚いてしまう

参考:著書「敏感すぎる私の活かし方 高感度から才能を引き出す発想術」エレイン・N・アーロン博士

カラダの不調を感じたときにできる養生法とは

HSPの特徴は、人一倍疲れやすく、ストレスを受けやすいことと考えられています。自分にHSPの傾向があると感じ、自分の体質を知っている方は、ストレスをあらかじめ避けることを試みたり、養生法として食事内容を変えてみたりすることができます。
今回は、漢方で考える体質別対処方法を紹介します。

食事でできる養生法(食養生)

一般的に、人一倍外からの刺激に反応してしまう方は、疲れやすくエネルギー不足になります。このタイプを漢方では「気虚(ききょ)」体質であると考えます。気虚体質の方は特に働きすぎ、睡眠不足、食事に注意しましょう。薬膳的に考えると、不足している気を補う、お米・じゃがいも・かぼちゃなどの食材がおすすめです。

他人の感情などの影響を受けストレスを感じやすい方は、カラダの中に気が滞ります。このタイプを漢方では「気滞(きたい)」といいます。気滞の方は、刺激の多い場所や他人から影響を受けやすい環境に注意しましょう。薬膳では、気をめぐらす、大根・らっきょう・みかんなどがおすすめです。おすすめの食材については、「 薬膳食材図鑑 」をご覧ください。また、ローズマリー・ミントなどのハーブティーもおすすめです。ローズマリーは疲れや集中力が続かないときに利用されます。カラダを温める作用があるため、手足の冷えにも効果があります。ローズマリーはカラダの気血(きけつ)のめぐりをよくしてくれます。ミントは、イライラしたり顔がほてったりするなどカラダに熱がこもっている人に利用されます。喉の腫れや痛みなどの熱にも利用されます。ミントはカラダの気のめぐりをよくしてくれます。

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体調の変化を感じたときに効果のあるツボとは

カラダの不調を感じたときは、ツボを押してみるのもひとつの方法です。今回は、疲れやすい・眠れない方のツボを紹介します。ツボは気持ちがいいと感じるくらいの強さで押してみましょう。

気虚:疲れやすい方に

足三里:ひざの外側。お皿の下のくぼみから指の幅4本分下にあるツボ。気虚タイプで慢性的な疲労感がある・疲れやすい・食欲がない方に向いています。

足三里のツボのイラスト

気滞:ストレスが溜まりやすい方に

安眠:耳の後ろ側にある出っ張った骨の下のくぼみから1~1.5cm下にあるツボ。気滞タイプでイライラする・不安で眠れない方に向いています。

HSPの方の体質や症状に合わせた漢方薬とは

まずは、「クラシエの漢方診断」で漢方による自分の体質をチェックし、症状に合わせた漢方薬を選びましょう。

■柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
仕事や学校など普段の生活の中でイライラすることが多い、いろいろなことが頭の中をめぐりなかなか眠れないといった方に利用される漢方薬です。滞った気をめぐらせることにより、カラダの中にこもった熱をさます作用があります。

■抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
ちょっとしたことでイライラする、いつまでたっても気分が落ち着かないといった方に利用される漢方薬です。カラダの中に不足した血をおぎない、気血をめぐらせる作用があります。

■半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
気分が落ち込んで不安を感じることが多い、のどに違和感があるといった方に利用される漢方薬です。カラダの中に滞った気をめぐらせて、のどの違和感を改善させる作用があります。

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HSPとはどんな性格の持ち主か?

HSP(Highly Sensitive Person)という言葉には「高度に敏感な人」という意味が込められていて、外部からの刺激に対して過剰に反応する気質を持つ人を指しています。この特徴からHSPの人は他人よりも感情や環境の変化に敏感に反応します。たとえば、音や光、匂いなどに敏感で、強い刺激を受けるとストレスや疲れを感じやすくなります。
また、他人の気持ちや雰囲気にも敏感なため、人間関係にも気を遣いやすく、社会的な状況でストレスを感じやすくなることが多いです。尚、HSPは病気ではなく、個々の気質や性格の一部として理解されるべきものです。その敏感さが日常生活において障害となる場合もあることから、適切な対応が必要となるのです。

なぜ、生きづらいと感じるのか?

HSPの特性を持つ人は共感力が高く、他人の気持ちや考えに敏感に反応します。この共感力自体はすばらしい能力である一方で、周りの感情を強く感じ取りすぎてしまうことが自分を疲れやすくしてしまいます。その結果として、生きづらさを感じるのです。

生きづらさを軽減するには、特性を理解し、適切な対処方法を見つけることが大切です。静かな環境でリラックスする時間を持つこと、自分のカラダと心の声に耳を傾けてみることも必要なことです。自分一人ではやり方がわからないという場合には、専門家の助けを借りながら、自分に合った対処法を見つけるのも良いでしょう。場合によっては、心理療法やカウンセリングといった治療が必要になることもあります。HSPの特性を理解した上で、適切な対応を取ることで、快適で充実した生活ができるようになります。

HSPの人は泣きやすい?

HSPの人は泣きやすい傾向にあります。これはHSPの特徴で、他人の気持ちや雰囲気、匂い、音、光などの刺激に対して非常に敏感に反応してしまうことにより、ストレスや疲れを感じる頻度が高く、涙を流すことが多いのです。また、HSPの人が怒ると涙を流しやすいのも、感情や刺激に対する敏感な反応が関係しています。怒りや悲しみといった強い感情が湧くと、その気持ちをコントロールするのが難しくなり、涙を流す傾向にあります。このことが人間関係を複雑にする原因となることがあります。

敏感すぎる感情反応と上手く付き合うためには、自分の感じ方や反応について深く考えて、自分自身を理解すること、適切なストレス管理を実施することが大切なプロセスです。

HSPの人がうつ状態になりやすい理由は?

HSPは特別なことではありません。また、HSPは気質を指す言葉で病気ではありません。一方で、HSPの人は、うつ病になりやすい傾向があります。

感情や刺激に対して非常に敏感な気質を持っているHSPの人は、他の人よりもストレスを感じやすく、心や体が疲れやすい傾向にあります。この過剰な感情反応やストレスの積み重ねが、自己肯定感を低下させやすく、うつ病の症状が引き起こされやすくなるのです。自己肯定感を高めるには、適度な運動や趣味を楽しむこと、十分な休息を取ること、ストレスを感じたときにリラックスできる方法を見つけることなどがおすすめされます。

もし、うつ病かもと感じたら、心療内科や精神科で専門家の相談を受けることが必要です。他人との関係は大切にし、共感しながらも、自分自身の心の健康を優先することも大切です。無理をせずにリラックスできる環境を整えるように心がけてみましょう。

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