パニック障害とは?心の不調のケアに役立つ漢方薬には何がある?

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パニック障害とは?心の不調のケアに役立つ漢方薬には何がある?

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寒さが和らぎ、ぽかぽかと暖かさを感じられる春。過ごしやすくなる一方で、なんだか怒りっぽい、気持ちが不安定になるという人も。パニック障害と診断されるほど悪化したり、ココロのバランスを崩したりする前に、気持ちを整える暮らし方を始めませんか。

春は「肝」が高ぶり、自律神経が乱れやすくなる季節。

新年度が始まり、引っ越しや部署移動、新学期など環境の変化があった方もいらっしゃるかもしれません。新しい生活リズムに慣れるまでは、疲れやストレスを感じる場面も多いでしょう。

漢方では春の季節を「肝(かん)」が高ぶることによって、自律神経が乱れやすい時期だと考えます。情緒不安定や不眠、パニック障害といったココロの不調も、春に起きやすい不調のひとつ。肝はストレスに影響されやすいので、気分の浮き沈みが激しくなるだけでなく、体調がすぐれなくなることもあります。

ストレスが長く続いたり、一時的に激しかったりすると、肝の働きが乱れ、自律神経のバランスを崩してココロの不調を引き起こすことがあります。強い恐怖感とともに生じる、自分ではコントロールができないほどの不調がある場合は「パニック障害」かもしれません。症状を感じたら無理は禁物です。医療機関を受診した上で、ライフスタイルを見直すなど、気持ちが静まる方法を探りましょう。

パニック障害とは?突然の不安発作があるが、検査で異常が見つからない状態

厚生労働省のHPによると、パニック障害とは「突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし、そのために生活に支障が出ている状態」を指します。この症状は身体的な検査では呼吸器系、循環器系、脳神経系などに明らかな異常が見られないので、他人の目からは分かりにくいという特徴が。しかし、命の危険がないのにも関わらず、まるで命が脅かされているような不安や恐怖を感じることもあります。また予期不安を感じることにより、電車や人混みを苦手とし、外出することが難しくなってくることもあります。パニック障害の治療は、薬物治療を中心として、少しずつ苦手なことに慣れていくような認知行動療法も行われています。尚、パニック障害は決してめずらしい症状ではありません。一生の間にパニック障害にかかる人は1000人中6~9人といわれています。 厚生労働省HP (リンク先:https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=BLA9JV0KhiWPIMzX

心の不調ケアに役立つ漢方薬の種類とは?

パニック障害や情緒不安定、不眠といったココロの不調は、医療従事者の指示のもとで適切な治療が必要となります。しかし、漢方薬の中には、心のケアに役立つ種類があります。医師や薬剤師に相談しながら、ご自身の体質に合った漢方薬を取り入れてみましょう。 ※自己流のケアのみでは悪化させてしまう可能性もあるため、相談だけでなく、まずは医療機関を受診し治療を受けることをおすすめします。

のどのつかえや異物感がある

■半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

病院へ行くと「異常なし」と診断されるにも関わらず、のどに何かつまった感覚や異物感がある、咳払いが出るという方におすすめの漢方薬。のどの違和感は、目には見えませんが気がつまっている可能性があります。とくにカラダを動かす機会の少ない方は「気(き)」がめぐりにくく、ストレスが溜まりがちです。

半夏厚朴湯は、体力中等度をめやすとして、のどのつまりや圧迫感を伴うパニック障害、咳払いをよくする方など、ストレスによる症状がある方が利用する漢方薬です。

ストレスによる不眠に

■柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

大事な仕事のプレゼンやテストの前日などに、緊張して眠れないということはありませんか。疲れや不安感、ストレスが積み重なると、カラダの中に熱がこもって不眠やクヨクヨするなどの不調を引き起こします。

柴胡加竜骨牡蛎湯は、体力中等度以上で精神的な不安によって不眠や動悸などがあり、パニック障害と診断されたり、思い悩んだりする方におすすめの漢方薬です。カラダの中にこもった熱を冷まし、カラダの上に上がった気を落ち着かせることができます。

神経が高ぶってイライラする人に

■抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

怒りやイライラにつながる「肝のトラブル」を落ち着かせ、自律神経のバランスを整える「血(けつ)」を補い、「気」をめぐらせる働きが期待できる漢方薬。怒りっぽい、興奮しやすい、イライラするなどの症状のある人に用いられる「抑肝散」の生薬に、「陳皮」と「半夏」を加えた処方です。

抑肝散加陳皮半夏は、体力中等度をめやすとして、イライラする、落ち着かない、怒りっぽいなどの症状がある方が利用する漢方薬です。神経の高ぶりをおさえるため、自律神経失調症や不眠症の方にも用いられます。さらに、パニック障害による筋肉のこわばりに働きかける効果も。

穏やかな気持ちで過ごせる暮らし方で生命を養おう

イライラしたり、怒りっぽくなったりするのは、あなたが悪いのではなく「春特有の影響によるものかもしれない」。そう考えると、自分を責めることなく、症状の軽い段階で落ち着いて対処することができるのではないでしょうか。また、パニック障害などと診断される前に、日頃からストレスを感じていないかどうか、ココロに意識を向けておくことも大切です。

心身を大切にし、不調の回復に努めることを漢方では生命を養うと書いて「養生(ようじょう)」といいます。浅い呼吸になっていませんか。お腹から深く呼吸する習慣を心がけるだけでも、カラダの「気」がめぐり、気持ちが落ち着きます。
自分がリラックスした気持ちでいられる過ごし方ってなんだろう。そんなことを思い返しながら、気持ちが安定する暮らしを探っていきましょう。

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