血の道症ってなに?血の道症の症状とおすすめ漢方薬

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血の道症ってなに?血の道症の症状とおすすめ漢方薬

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「血の道症」という言葉を聞いたことはありますか?血の道症は漢方特有の考え方で、女性のカラダと切っても切り離せない女性特有のトラブルです。血の道症に悩む女性はとても多く、また“女性はそういうものだから仕方ない”と解決できずに放置していることも少なくありません。今回はそんな「血の道症」について、その症状や改善におすすめの漢方についてお話します。

血の道症ってなに?

女性のカラダを考えるときに“ホルモン”の存在は無視できません。女性のカラダを大きく左右する代表的なホルモンと言えば、“女性ホルモン”です。女性ホルモンは女性特有のホルモンで、卵胞ホルモン(エストロゲン)黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つからなり、この2つの絶妙なバランスが女性のカラダを調整し支えています。

この2つのホルモンバランスが崩れたとき、女性のカラダは不調を訴え始めます。特に、月経、妊娠、出産、更年期など女性の節目には女性ホルモンのバランスが大きく変動しやすく、イライラや頭痛、めまい、肩こり、月経異常などトラブルが起こりやすくなります。このように女性ホルモンのバランスが変動することで見られるさまざまな女性特有のトラブルを昔から漢方では「血の道症(ちのみちしょう)」と呼んで重要視してきました。

血の道症の症状とは?

血の道症の症状は、多かれ少なかれ女性の多くが一度は経験しているのではないでしょうか。血の道症の症状は、不安感やイライラなどの精神神経症状や、のぼせ、頭痛、めまい、疲労感、月経異常などの身体症状など多岐に渡ります。あなたも思い当たる節があるのでは?さっそくチェックしてみましょう。

≪血の道症の代表的な症状≫
☑ 不安感・憂鬱感・焦燥感
☑ イライラ・怒りやすい
☑ 疲れやすい・だるい
☑ のぼせ・ほてり
☑ 顔の赤味
☑ 頭痛・頭重
☑ めまい・立ちくらみ
☑ 耳鳴り
☑ 肩こり
☑ 動悸・息切れ
☑ 発汗・ホットフラッシュ
☑ 睡眠障害
☑ 月経異常
☑ 冷え

漢方で考える「血の道症」の原因とは?

「血の道症」の原因はいったい何なのでしょうか。漢方では、「気」と「血」が深く関わっていると考えています。

まずは女性ホルモンのバランスの問題です。漢方では女性ホルモンの2つのバランスは、カラダの機能のすべてをコントロールする「気」が調整していると考えています。そのため、「気」にトラブルが生じると、2つの女性ホルモンのバランスがうまく保てず、崩れやすくなってしまうのです。そのことが血の道症を引き起こす大きな原因となります。

また女性ホルモンの量の問題も重要です。漢方では女性ホルモンは、カラダの栄養素である「血」を原料にして作られていると考えています。そのため、「血」の量が不足したり、巡りが悪くなり質が悪くなるとホルモンの量や質にも大きく悪影響を与え、ホルモンバランスが崩れやすくなります。このことも血の道症を引き起こす大きな原因と考えられています。そのため、漢方では「血の道症」を予防・改善するためには、この「血」と「気」を正常な状態に整えることがとても大切だと考えています。

あなたは大丈夫?体質をチェックしてみよう!

あなたの「血」と「気」の状態は大丈夫ですか?漢方流体質チェックであなたのカラダの状態を調べてみましょう。漢方では、「血」の量が少ない体質を『血虚(けっきょ)』、巡りが滞っている体質を『瘀血(おけつ)』、「気」の量が少ない体質を『気虚(ききょ)』、巡りが滞っている体質を『気滞(きたい)』と呼んでいて、それぞれ血の道症を引き起こす大きな原因だと考えています。

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「血の道症」におすすめの漢方薬とは

頭痛や肩こり、のぼせ、めまいなど辛い症状が出ると、どうしても症状を緩和することばかり考えてしまいがちです。しかし、「血の道症」を改善するときに忘れてはいけないのが、本当の原因はカラダの内側にあるのだということ。根本原因となっている「気」や「血」の不具合を整えることこそが「血の道症」改善の一番の近道です。「血の道症」の改善にはさまざまな漢方薬を使います。その中でも代表的な漢方薬が“加味逍遙散(かみしょうようさん)”と“桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)”です。

加味逍遙散

加味逍遙散(かみしょうようさん)は昔から女性特有の血の道症に使われてきた代表的な漢方薬です。特に、イライラしたり怒りっぽいなど気分の変動が多く、色々と症状を訴える不定愁訴の多いタイプにおすすめの漢方薬です。

漢方では気はエネルギーであり、カラダの熱源でもあると考えています。血の不足から気が余り、気の巡りが悪くなると、、停滞した気には余分な熱がこもり、、暖められた空気と同じように、気はカラダの上の方に上がりやすくなってしまいます。昔から日本語では怒ることを“カーッとなる”“瞬間湯沸かし器”など熱で表現するように、余分な熱をもった気はイライラや怒り、焦燥感などの精神神経症状やのぼせ、不眠などの身体症状を引き起こすと漢方では考えられています。特に怒る理由もないのに、なんだか無性にイライラする、気持ちがハラハラして落ち着かない…といった経験はありませんか?

加味逍遙散は、不足している血を補うと同時に、余分な熱を冷ますことで、乱れて上昇した気を元に戻して正しい巡りに整え、カラダ全体の気血の状態とバランスを改善します。
そうすることで、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘がある人の血の道症、冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、不眠症などに効果を発揮します。

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桂枝茯苓丸

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は加味逍遙散と並んで、昔から血の道症を中心に婦人科系のお悩みの改善に不可欠な漢方薬で、血の巡りが滞っている瘀血体質を改善する駆瘀血剤の代表的な処方です。漢方では瘀血体質になると生理痛や月経不順、月経異常や肩こり、冷えのぼせ、しみなどの症状が出やすくなると考えられています。

桂枝茯苓丸は、血の滞りを解消し巡りを良くすることで、全身の気血の流れを改善します。
それにより、下腹部痛や肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えるなどの症状を訴える人の血の道症、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきびに効果を発揮します。

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