あなたのイボはウイルス性?加齢?『イボ』のタイプ別対処法-イボに関する基礎知識と対策

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あなたのイボはウイルス性?加齢?『イボ』のタイプ別対処法-イボに関する基礎知識と対策

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実はイボにはたくさんの種類があるってご存知ですか?イボは種類によって形や症状が違うだけでなく、対処法も違います。イボを治すためにはまずあなたのイボの種類をしっかり把握することが大切です。今回は意外と知られていない、イボの種類とその見分け方、さらには対処法についてご紹介します。

まず知っておきたいイボの種類

まずイボは大きく二種類に分けられます。ひとつは“ウイルスが原因でできるイボ”、そしてもうひとつは“紫外線や加齢が原因でできるイボ”です。

ウイルスが原因のイボで代表的なのが、ヒト乳頭腫ウイルス(ヒトパピローマウイルスHPV)というウイルスに感染することで起こるものです。ヒトパピローマウイルスにはたくさんの種類があり、感染したウイルスの種類によってイボの症状や出る場所が異なります。

次に、伝染性軟属腫ウイルスいうウイルスに感染して起こるイボです。伝染性軟属腫と名付けられていますが、一般的には「水イボ」と呼ばれ、馴染みの深いイボのひとつです。

これらウイルスによるイボは、主に傷口などからウイルスが侵入し、皮膚感染することで発症すると言われています。ウイルス感染が原因のため、接触感染により広がることが多く、患部を触った手で触れることにより、カラダの他の部位に飛び火したり、周囲の人に感染したりする可能性もあります。

一方、紫外線や加齢が原因のイボはウイルス感染ではなく、長年の紫外線による障害や、加齢による皮膚の老化、また洋服の摩擦による刺激などが原因で起こると言われています。突然起こるものではなく、年月をかけて徐々にイボができるのが特徴です。

ウイルス性のイボってどんなもの?種類と特徴

ウイルス性のイボには、たくさんの種類がありますが、中でも有名なのが、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)、青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)、尖圭コンジローマ、伝染性軟属腫(水イボ)などです。
※医学的にはイボのことを疣贅と呼んでいます。

ウイルス性のイボの種類の分類表

1.尋常性疣贅
石イボとも呼ばれ、自覚症状がほとんどないのが特徴です。子どもにできやすく、傷口から感染するため、皮膚をひっかきがちなアトピー性皮膚炎の子どもに特に多いと言われています。感染してからの潜伏期間はが3~6カ月と長いのも特徴です。
また足裏にできやすいものは足底疣贅と呼ばれ、痛みはあまり無いと言われています。タコや魚の目と似ているため間違えがちですが、表面の角質を削ると点状に出血するのが足底疣贅の特徴です。

2.ミルメシア
水イボに似た手のひらや足の裏にできるイボで、赤くなって圧痛があることが多いのが特徴です。

3.青年性扁平疣贅
顔面や手、背中、首などにできやすく、若い女性に多いと言われています。

4.尖圭コンジローマ
性行為によって感染しやすいと言われています。表面は浸潤していて、ときに悪臭があることもあります。潜伏期間は2~3カ月と言われています。

5.伝染性軟属腫(水イボ)
1~7歳の子どもに多く、特にアトピー性皮膚炎の子どもにできやすいと言われています。軽度に痒みがあるため、掻きこわしてしまい、さらに周辺の皮膚に飛び火することも多々あります。また接触感染によって、プールで感染しやすいのも特徴で、潜伏期間は14~50日と言われています。
イボの中に乳白色の粥状の物質が含まれているのも特徴です。

紫外線や加齢によるイボってどんなもの?種類と特徴

紫外線や加齢によるイボには大きく分けて2種類あります。いわゆる老人性イボといわれる脂漏性角化症、もうひとつが中年イボや首イボと呼ばれる軟性線維腫(スキンタッグ)です。

紫外線や加齢によるイボの種類の分類表 1.脂漏性角化症(老人性イボ)
「老人性イボ」とも呼ばれ、基本的に中年以降に多く見られ、ウイルス感染ではなく、長年の紫外線の影響や皮膚の老化でできるのが特徴です。シミと混ざって存在していることが多く、シミから発展して老人性イボになることもあると言われています。
少し盛り上がったものや突出したしこりになるものもあり、指で削るとボロボロとかさぶたのようにとれることもあります。

2.軟性線維腫(スキンタッグ、首イボ、中年イボ)
「首イボ」や「中年イボ」とも呼ばれ、摩擦や加齢、紫外線などが原因で起こると言われています。皮膚が薄くて弱い部分にできやすいのが特徴で、一般的には中年以降に多いと言われています。

ウイルス性のイボの予防と対処法は?

ウイルス性のイボの予防と対処でポイントになるのが“皮膚の免疫力”です。ウイルス性のイボは自然治癒することもあります。つまり、自分の皮膚の免疫力によって治すことができるということです。

しかし、免疫力が未熟な子どもや、アトピー性皮膚炎、慢性疲労や虚弱体質、加齢などで免疫力が低下している人の場合、イボができやすくなるだけでなく、ウイルスに打ち勝つことができず、イボができてもなかなか治らないことも多々あります。

そのため低下した皮膚の免疫力を引き上げることが大切です。免疫力を高めて、イボになりにくい、イボが早く治る肌を目指しましょう。

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紫外線や加齢によるイボの予防と対処法は?

紫外線や加齢によるイボの予防と対処で、まずポイントになるのが“日焼け対策”です。
特に脂漏性角化症(老人性イボ)は、紫外線を浴び続けることによりメラノサイトが活性化してシミの原因となるメラニンの生成が亢進するとともに、皮膚細胞中のたんぱく質が異常に増殖して角質が厚くなることで発症すると考えられています。
そのため、日焼け対策をしっかりして、紫外線による肌のダメージをできるだけ防ぐことがイボの予防には大切です。

またもうひとつ大切なのが“ターンオーバーの活性化”です。
脂漏性角化症(老人性イボ)は、シミと混ざって存在していることが多く、シミから発展して発症することも多いと言われています。
シミの原因となる沈着したメラニン色素や、紫外線、摩擦、加齢などによって厚くなった角質は、通常、新陳代謝が正常な場合は肌のターンオーバーによって皮膚表面に押し上げられ、やがて垢として剥がれ落ちます。

しかし、新陳代謝が低下すると、ターンオーバーが乱れ、不要なメラニン色素や角質がうまく排出されず、どんどん蓄積し、その結果、シミやイボができると考えられています。
そのため、ターンオーバーを活性化し正常に整えることも紫外線や加齢によるイボの対策では外せないポイントです。

イボを取る方法はある?

イボを自分で取る方法は一般的にはおすすめされません。なぜなら、イボの原因や種類によっては、自己処置が逆効果になったり、感染や色素沈着を引き起こしたりすることがあるからです。

皮膚を自分で剥がしたりすることでイボを除去しようとするものがありますが、これらの方法は皮膚に傷をつけたり炎症を起こしたりするリスクもあります。また、イボの根本的な原因であるウイルスを殺すことはできませんので、再発する可能性も高いです。

イボを確実に除去するには、皮膚科での治療が効果的です。皮膚科では、液体窒素やレーザーなどの物理的な治療やサリチル酸などの化学的な治療、ヨクイニン内服薬や抗ウイルス外用薬などの薬物治療などが行われます。これらの治療法はイボの種類や体質によって選択されます。皮膚科での治療は、イボの内容を正確に診断し、適切な方法で除去することができます。

治療法によって費用や治療期間、副作用などが異なりますので、皮膚科で相談するのがおすすめです。

顔にできたイボの対処法と注意点

顔のイボの対処法としては、皮膚科での治療が最も確実です。

皮膚科では、液体窒素やレーザーなどの物理的な治療やサリチル酸などの化学的な治療、ヨクイニン内服薬や抗ウイルス薬などの薬物治療などが行われます。これらの治療法はイボの種類や部位によって選択されます。顔のイボは特に目や口などの粘膜に近い場所にできることが多いので、注意深く治療する必要があります。皮膚科での治療は、イボを根本から除去することができますが、気になる場合は治療前後の写真を見せてもらうこともできます。

顔のイボを取るために、自分でイボを剥がしたり切ったりすることは絶対に避けてください。なぜなら、顔の皮膚は他の部位よりも敏感で、自己処置が逆効果になったり、感染や色素沈着を引き起こしたりすることがあるからです。イボを悪化させるだけでなく、傷跡や瘢痕を残す可能性があります。

顔のイボに悩む人は多いと思いますが、自分で無理に取ろうとせずに、なるべく皮膚科での治療を受けることをおすすめします。顔のイボは早めに対処すれば治ることが多く、治療後も日焼け止めや保湿などでケアすることで色素沈着を防ぐことができます。顔のイボは早めに対処しましょう。

イボを放置するとどんなリスクがある?

イボを放置すると以下のようなことが考えられます。

イボが増える: ウイルス性のイボはウイルスに感染した皮膚細胞が増殖することでできますが、そのウイルスは自分の皮膚だけでなく、他人や物にも移る可能性があります。そのため、イボを放置すると、同じ部位や別の部位にイボが増えることがあります。イボの数が増えると、見た目や感触が悪くなるだけでなく、治療にも時間や費用がかかることになります。

イボが悪化する: イボは皮膚の表面に出ているものですが、中には深く入り込んだり、大きくなったりするものもあります。これらのイボは洋服を脱ぐ時などにひっかけてしまい痛みや炎症を引き起こすことがありますし、出血すると傷口から感染するリスクも高まります。

悪性イボの発見が遅れる: イボはほとんど良性のものですが、稀に悪性のものもあります。特に免疫力が低下している人や日光にさらされる機会が多い人は注意が必要です。悪性のイボを放置すると皮膚癌になる可能性があります。

以上のように、イボを放置すると様々なリスクがありますので、適切な治療を行いましょう。

イボの治療費は保険でどれくらいカバーされる?

一般的には、以下のようなケースが考えられます。

皮膚にウイルスが感染してできるイボは、皮膚科で保険適用の治療を受けることができます。物理的な治療方法としては、液体窒素による凍結療法や電気メスによる凝固法などがあります。費用は医療機関やイボの状態によって前後しますが、診察・検査料を合わせて数千円程度(3割負担の場合)であることが多いです。

体質や加齢によってできる脂漏性角化症など非ウイルス性のいぼやほくろも、生活に支障がある場合には保険適用の治療を受けることができます。ウイルス性のイボと同様の物理的治療法や化学的治療法などが行われます。費用は医療機関やイボのサイズによって前後しますが、診察・検査料を合わせて数千円程度(3割負担の場合)であることが多いです。

美容目的で取りたいときや、レーザーなどで治療を受けたいときは、保険適用外の治療となります。費用は医療機関やイボのサイズなどによって前後しますが、診察・検査料を合わせて1万円〜2万円程度であることが多いです。

以上のように、イボの治療が保険でどれくらいカバーされるかは、イボの種類や治療方法によって異なります。自分のイボがどの種類に当てはまるかわからない場合や、最適な治療方法を知りたい場合は、皮膚科で相談しましょう。

イボと黒子(ほくろ)の違いは見た目だけじゃない!見分け方と特徴

イボとほくろは、皮膚にできるものですが、原因や性質が異なります。ウイルス性のイボや悪性のほくろは早期治療が必要です。イボとほくろの見分け方としては、以下の点に注意するとよいでしょう。

形: イボはふつう丸く盛り上がった形をしています。ほくろはふつう平らかでわずかに盛り上がった形をしています。

色: イボは肌色や茶色などの淡い色をしています。ほくろは茶色や黒色などの濃い色をしています。

感触: イボはざらざらした感触をしています。ほくろはなめらかな感触をしていることが多いです。

痛み: イボは刺激されると痛みや炎症を起こすことがあります。黒子はほとんど痛みを感じません。

場所: イボは手や足などの露出部位に多くできます。黒子は顔や首などの日光に当たる部位に多くできます 。

イボとほくろは皮膚科で治療を受けることが出来ます。治療法としては、以下のようなものがあります。

ウイルス性のイボ:液体窒素や電気メスなどの物理的な治療や化学的な治療、ヨクイニン内服薬や抗ウイルス外用薬などの薬物療法を受けることができます。美容目的での治療やレーザー治療などを希望する際は保険適用外となります。

非ウイルス性のいぼ、ほくろ: 生活に支障のある場合は、保険適用で物理的な治療や化学的な治療を受けることが出来ます。美容目的での治療やレーザー治療を希望する際は、保険適用外となります。

自分の皮膚にできたものがイボかほくろかわからない場合や、治療方法について相談したい場合は、専門医に相談しましょう。イボには、ウイルスに感染することでできるウイルス性のイボとものと、体質や加齢によって生じる非ウイルス性のイボがあります。ほくろは、メラニン色素を作り出すメラノサイトが変化した母性細胞のかたまりで、良性のほくろと悪性のほくろ(黒色腫)があります。
ウイルス性のイボや悪性のほくろは、早めに治療することが重要です。また、ほくろは加齢や日光などによって増えたり濃くなったりすることがあるため、日頃から紫外線対策や保湿ケアをすることが大切です。

【ヨクイニン】は、ウイルスが原因のイボにおすすめ

ウイルス性のイボにおすすめなのが『ヨクイニン』です。
漢方の世界では「肌の力を底上げする生薬」としてとても有名で、イボの改善に昔からよく使われていて、経験的にもその有効性が知られています。西洋医学でも子供の水イボにはヨクイニンがファーストチョイスで処方されるなど、現代においてもその有効性が注目されています。

ただし、期間使用しても改善が見られない場合は、皮膚科で診察を受けましょう。

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古くからいぼや皮膚のあれにすぐれた効果のある生薬として用いられています

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【薬膳食材】紅花・サフラン・紅麹は、紫外線や加齢によるイボにおすすめ

ターンオーバーが乱れる大きな原因のひとつが“血流の悪化”です。
血流が悪くなることで皮膚の基底細胞に栄養が届きにくくなり、肌細胞の再生がうまく進まず、ターンオーバーが乱れやすくなります。そこでおすすめなのが、血の流れをサポートしてくれる食材です。

漢方では、紅花やサフラン、紅麹には血の巡りを良くする働きがあると考えられています。紅花やサフランは食材としてだけでなく、漢方薬としても昔から広く使われてきました。
スーパーの中華食材コーナーでも見られるようになり、手軽に購入できます。サフランライスのようにご飯と一緒に炊き込んだり、炒め物やサラダ、スープなどに少しプラスしたりして頂くのもおすすめです。
ただし、ヨクイニン、紅花、サフラン、紅麹は流産の危険性があると言われていますので、妊娠中は控えましょう。

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