毎年、【鼻炎】の症状に悩むのは「水滞」が原因?漢方の知恵で鼻詰まり・花粉症・蓄膿症を改善!
目次
スギやヒノキなどの花粉が飛び始めるシーズンが到来。くしゃみや鼻水、鼻づまりなど、花粉症やアレルギーをお持ちの方には辛い時期でしょう。症状が酷くなると、膿が溜まって蓄膿症(副鼻腔炎)になってしまう心配も。また、季節に関係なく鼻水がよく出る、という方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、カラダを整えて症状を和らげる効果が期待できる漢方の知恵をお伝えします。
【鼻炎】くしゃみや鼻水が止まらないのは「水滞」のせい!?
漢方では花粉症や鼻づまりの症状を、カラダの一部に余分な水が溜まっている「水滞(すいたい)」の状態であると考えます。必要なところに水分が少なく、特定の部分に溜まった水が溢れ出すことで鼻水やくしゃみが出てしまうのです。 この状況に陥る原因のひとつに、体を巡るエネルギーである「気(き)」の不足によって、体の抵抗力が下がっている可能性が考えられます。ストレスや疲れなどで不足した気を補い、巡らせながら、体内の水分バランスを整える必要があるでしょう。
<PR>
-
- 鼻炎に効果的な漢方の選び方
- 詳しく見る
鼻炎の症状は漢方の得意分野!
鼻水の出方や症状の傾向に合わせて、おすすめの漢方薬があります。それぞれの特徴をご紹介しましょう。
慢性的な鼻づまりや蓄膿症に ■荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) 過剰な水分が鼻に溜まって鼻づまりが起きたり、気や血(けつ)が滞ることで熱を生じ、粘り気のある濃い鼻水が出たりする。そんな時は、余分な熱を外に追い出して、鼻の通りを良くする荊芥連翹湯がおすすめです。停滞していた気を巡らせることで、鼻詰まりの改善を期待できます。 荊芥連翹湯は、荊芥や連翹、当帰、芍薬、川芎、地黄、黄連、黄芩、黄柏、山梔子(さんしし)、防風、枳実(きじつ)、甘草、薄荷、柴胡、桔梗、白芷(びゃくし)といった生薬を配合。蓄膿症(副鼻腔炎)、慢性鼻炎、慢性扁桃炎などに使われます。体の余分な熱を冷ます働きもあるので、にきびの改善に使われることも。
症状や鼻づまりが辛い時に ■辛夷清肺湯(しんいせいはいとう) 気血水の働きが鈍り、滞ることで熱を生じ、臭いや粘りのある黄色い鼻水が出たり、鼻づまりが生じたりすることがあります。時に炎症を伴うような症状は、放っておくと慢性的な鼻炎や蓄膿症(副鼻腔炎)にもつながりかねません。辛夷清肺湯は、呼吸器を潤す作用が期待できる漢方薬。鼻の乾燥を改善し、鼻づまりの症状に効果を発揮します。 辛夷清肺湯は、知母(ちも)や黄芩、辛夷(しんい)、百合(びゃくごう)、山梔子、升麻(しょうま)、麦門冬(ばくもんどう)、石膏、枇杷葉といった生薬を配合。こもった熱を発散させることで鼻の炎症を鎮め、膿を抑えて鼻通りを良くします。
花粉症や鼻水の症状が辛い人に ■小青竜湯(しょうせいりゅうとう) 花粉症やアレルギー性鼻炎などの症状に使われることが多いのが小青竜湯。カラダの中の余分な「水(すい)」によって冷えたカラダを温めながら水分代謝を促し、気を巡らせて鼻水やくしゃみなどの症状を抑える効果が期待できます。 小青竜湯には麻黄(まおう)をはじめ、芍薬や乾姜、甘草、桂皮、細辛(さいしん)、五味子、半夏(はんげ)といった生薬を配合。花粉症だけでなく、気管支炎、気管支ぜんそく、むくみなどにも使われる漢方薬です。
<PR>
-
- 鼻炎に効果的な漢方の選び方
- 詳しく見る
あなたの暮らしをちょっとだけ見直して、鼻炎を予防!
普段、コンビニやファストフード店の食事ばかり食べていませんか。睡眠不足が続いていたり、慢性的なストレスを溜めたりしていませんか。 ライフスタイルを整えることで免疫力や抵抗力が高まり、花粉症や鼻炎になりにくいカラダに近づくことができます。ぜひご自身の生活習慣を見直してみてくださいね。
1.冷えに注意 薄着や冷たい飲み物の摂りすぎは代謝を低下させ、鼻水や鼻づまりの原因となります。体を冷やさないように衣服で調節し、入浴時はお風呂にしっかりと浸かって体を温める暮らしを意識しましょう。
2.食材で気を補い、巡らせよう 気を補うならじゃがいもなどのイモ類、気を巡らせるならセロリや春菊、三つ葉、パクチー、青じそ、パセリなどの「香り野菜」がおすすめです。 また、ネギやショウガは体を温め、水っぽい鼻水を和らげる働きがあります。時間ができた時に、旬の食材を使って食事を手作りするのも楽しいものです。
3.ストレスを手放す 慢性的なストレスや体力の低下は免疫力を下げてしまう原因に。疲れが溜まっている人も症状が出やすいです。 夜ふかしを避け、休日をゆったりと楽しむなど、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。
ユーカリの爽やかな香りを取り入れよう
花粉症シーズンだけでなく、鼻水や風邪予防にも活用できるのがスッキリとしたユーカリの香りです。精油をアロマ加湿器やアロマポットで香らせると便利ですが、お持ちでない人は、マグカップに熱めのお湯を注いでユーカリの精油を数滴垂らし、湯気と一緒に立ち上る香りを楽しみましょう。
<PR>
- 60秒で自分の体質をチェック
- 詳しく見る