立ちくらみの原因とは?女性に多い立ちくらみが雨の日に増えやすい理由

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立ちくらみの原因とは?女性に多い立ちくらみが雨の日に増えやすい理由

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目の前が急に暗くなったり、立ち上がったときに起こる、軽いめまいやふらつきなどのことを「立ちくらみ」と呼びます。
立ちくらみには、脳の病気や体質、急激な血圧の変化、自律神経のトラブル、天候の影響など、さまざまな原因が考えられるでしょう。今回は、雨の日に増えることが多い、立ちくらみについて、漢方の視点から解説します。

雨の日の「立ちくらみ」や「めまい」はカラダに余分な水がたまっている可能性があります。

台風が近づいている、ゲリラ豪雨や雨模様の日が増えているなど、変わりやすい秋ならではの気候は、カラダにも少なからず影響します。とくに過剰な湿気は「湿邪(しつじゃ)」となってカラダにさまざまな不調をもたらします。

とくに代謝が滞り、余分な水分や老廃物をため込みやすい「水滞(すいたい)」傾向の方は、湿邪の季節に過ごしづらさを感じるかもしれません。立ちくらみだけでなく、全身の重だるさや食欲不振も、水滞が引き起こす不調のひとつ。雨の日だけでなく、前日にお酒を飲みすぎたり、カラダが冷えていたりしたときにも、同じような不調を感じることがあるでしょう。

「立ちくらみ」や「めまい」の症状に役立つ漢方薬とは

立ちくらみやめまいの種類や体質に合わせて、症状に効果的な漢方薬があります。立ちくらみ以外に感じている不調も、漢方薬選びのヒントとなるので、まずはご自身の体調やライフスタイルとじっくり向き合ってみましょう。

グルグルと目が回るようなめまいや立ちくらみに

■苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
一般的な立ちくらみの不調に使われることが多い漢方薬。立ち上がるとフラフラしてまっすぐ歩けなくなるという方、ストレスが溜まっているという方におすすめです。

茯苓(ぶくりょう)や白朮(びゃくじゅつ)、桂皮(けいひ)、甘草(かんぞう)といった生薬を配合。胃腸の機能を高めながら、上半身の余分な水分を除くことで、立ちくらみなどの諸症状を改善します。体力中程度以下の方の立ちくらみだけでなく、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏が気になる方にも対応します。

めまいや頭痛、むくみに

■五苓散(ごれいさん)
カラダの「水」が滞る水滞によるめまい、頭痛、むくみなどにおすすめの漢方薬です。沢瀉(たくしゃ)や猪苓(ちょれい)、茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(そうじゅつ)などの生薬を配合。

体のはたらきを高めて、余分な「水」を体の外へ出す処方です。そのため、めまいの他にも、お酒を飲んだ次の日に顔がパンパンになる方、お酒を飲むとよくおなかをこわす方、お酒を飲んでいるときにトイレへ行く回数が少ないという方などに使われます。

月経トラブルや貧血など、虚弱体質の女性に

■当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
立ちくらみ以外に、生理不順などの月経トラブルや冷え、貧血といった婦人科系の不調を抱えている方におすすめの漢方薬。疲れやすく、肩こりや耳鳴りなどの症状を抱えている方にも使われます。

当帰(とうき)や芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)、茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(そうじゅつ)、沢瀉(たくしゃ)といった生薬を配合。全身に必要な栄養素を補い、血流を良くするのと同時に、水分代謝を整えることで、虚弱体質の女性の立ちくらみや月経トラブルなどを改善します。

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頭痛・めまいに効果的な漢方の選び方

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立ちくらみには特に山芋!大麦、豚肉、黒ゴマ、黒豆なども意識して!

立ちくらみは、エネルギーとなる「気」や「血」の不足が原因であることも。病気の回復期や産前産後の女性、胃腸の機能が弱っている人にも、立ちくらみやめまいは起こりやすいです。疲れやすかったり、体力が低下していたりする時は、気を補う山芋や大麦、豚肉、豆類などの食材を意識して食べましょう。

とくに山芋は漢方で「山薬(さんやく)」と呼ばれ、補気食材として知られています。また、黒ごまや黒豆、黒米、プルーンなど黒色の食材は血を補う食材。元気を取り戻す食生活を心がけて、たまった疲れを癒しましょう。

生活リズムが乱れているようなら、整えてあげましょう

仕事や人間関係などの重圧がプレッシャーになっていませんか。いったん立ち止まって「私は今、ストレスを感じているから、無理しないようにしよう」と、自分自身に声をかけてあげる意識も大切。

時には、テレビやスマートフォンをOFFにして、ゆったりとした睡眠環境や生活リズムを整えることも、ストレスケアにつながります。しっかりと質の良い睡眠をとって、カラダの回復を促しましょう。

立ちくらみは、病気などが原因の場合もあるため、気になる・困っている場合には受診を検討することをおすすめします。

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