漢方薬名解説

一般的に「胃腸」に使われる漢方薬

六君子湯(りっくんしとう)

目次

食欲不振などの胃腸の調子を良くしたい人向けの漢方薬「六君子湯」

“胃の調子が悪く、病院に行っても異常が見つからない”という場合は、一般的にもともとの胃腸のはたらきが弱っていることが考えられますので、注意が必要です。これは、胃腸が疲れてしまい、胃腸で生み出される「気」が少なくなっている状態だと漢方では考えます。

「六君子湯(りっくんしとう)」は、「気」の流れが滞って胃腸の機能がトラブルを起こしているときに、「気」を補ってめぐらせる処方で、胃腸のはたらきを高める作用があり、胃の痛みやもたれなどの不快感を改善する医薬品です。食欲がわかない、吐き気がするといった症状の他、胃がもたれる(消化不良)、胃が痛い(胃痛)、胸やけがするなど胃腸が弱っている方に処方されます。「六君子湯」は、8つの生薬(人参、半夏、茯苓、白朮、大棗、陳皮、甘草、生姜)の作用で、胃の痛みなどの原因となる胃の排出機能を整えます。「六君子湯」は、冷え症気味で比較的体力が低下している方の胃の不調におすすめできる漢方製剤です。

効能・効果

体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの次の諸症:胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐

配合生薬(成分・分量)

成人1日の服用量3包(1包1.2g)中
六君子湯エキス(1/2量)…2050mg
〔ニンジン・ビャクジュツ・ブクリョウ・ハンゲ2.0g、チンピ・タイソウ各1.0g、カンゾウ0.5g、ショウキョウ0.25gより抽出。〕
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。


生薬ファイル

成分に関連する注意

本剤は天然物(生薬)のエキスを用いていますので、顆粒の色が多少異なることがあります。

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢1回量1日服用回数
成人(15才以上)1包3回
15才未満7才以上2/3包
7才未満4才以上1/2包
4才未満2才以上1/3包
2才未満1/4包

用法・用量に関連する注意

(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1才未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させてください。

注意点・副作用

使用上の注意
  • してはいけないこと
    (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
    次の人は服用しないでください
    生後3カ月未満の乳児
  • 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      (1)医師の治療を受けている人
      (2)妊婦又は妊娠していると思われる人
      (3)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
    2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      皮膚発疹・発赤、かゆみ

      まれに下記の重篤な症状が起こることがある。
      その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
      肝機能障害発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
    3. 1カ月位服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

保管方法

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限のすぎた商品は、服用しないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する時は、袋の口を折り返して保管し、2日をすぎた場合には服用しないでください。

製品情報

「クラシエ」漢方六君子湯エキス顆粒

六君子湯 第2類医薬品

漢方製剤「六君子湯」の詳細情報を見る
胃腸が弱い、食欲がわかない方におすすめの漢方薬です。


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よくある質問

Q 一般的にこの製品(処方)は使用して効果が出るまで、どのくらいの時間がかかりますか?
A 医薬品の効果が出るまでの期間は、体質や症状によりさまざまです。添付文書の情報をよく読んで、用法・用量を守ってお飲みいただき、1カ月位服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q 「六君子湯」は、妊娠中や授乳中でも服用できますか? この製品を利用する際に注意することやポイントがあれば教えてください。
A 薬の種類、服用期間、お母さん及び赤ちゃんの状態など総合的に考慮する必要があります。また、ほかの薬との併用による相互作用などに十分注意する必要があるため、「六君子湯」を服用するにあたっては、妊娠中や授乳中の方は、薬の服用前に医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q この処方「六君子湯」の副作用について教えてください。
A 医薬品の「六君子湯」は、添付文書に記載があるように、発疹・発赤、かゆみ等の副作用を起こすことがありますので注意してください。このような症状が出た方は、薬の使用を中止し、医師、薬剤師、または登録販売者にご相談ください。