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更年期

目次

あなたの更年期の症状をチェック!

女性は、男性にはない子宮や卵巣という臓器をもち、一生のうちで何回も月経(生理)を繰り返します。また、妊娠・出産を経験する人も多くいます。つまり、毎月、毎年、体調がゆらぎやすいという特性をもっているのです。
女性ホルモンの変化により閉経前後の「更年期」に起こりやすい症状が、イライラ、無気力、ほてりなどの症状です。こうした不定愁訴は、どんな医薬品を使えばいいのか悩む方も多いはず。そんなときにおすすめの漢方薬は、体全体にはたらきかけてこうした症状を改善していきます。

まずはあなたの更年期の症状をチェックしてみましょう。チェックが多いようなら、漢方薬でのケアがおすすめです。
※症状があてはまれば、男性の服用も問題ありません。


疲れやすく、イライラがあるタイプ

  • 加味逍遙散のイメージ
  • こんな症状に心当たりはありませんか?

ホルモンバランスが乱れ肩がこり、疲れやすくイライラなどある方におすすめする漢方処方

加味逍遙散 第2類医薬品

加味逍遙散(かみしょうようさん)


体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症
(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。



一般的に「更年期」に使われる漢方薬
「加味逍遙散」の解説を見る


顔や手足が強くほてり、汗ばむタイプ

  • 知柏地黄丸のイメージ
  • こんな症状に心当たりはありませんか?

ホットフラッシュなどで、顔や手足が強くほてり汗ばむ方におすすめする漢方処方

知柏地黄丸 第2類医薬品

知柏地黄丸(ちばくじおうがん)


体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、口渇があるものの次の諸症:顔や四肢のほてり、排尿困難、頻尿、むくみ



一般的に「更年期」に使われる漢方薬
「知柏地黄丸」の解説を見る


更年期の原因は?

女性の体のメカニズム

女性はおおむね10代前半で初潮を迎え、50歳前後で閉経を迎えます。また、多くの女性が、20代~30代に妊娠・出産を経験します。女性の体は、一生のうちで何度も大きな変化を迎えるのです。
また、女性の体は、個人差はありますが、ほぼ28日周期のリズムをもっています。これは、女性ホルモンの分泌の変化によるもので、排卵前には体を妊娠しやすい状態にするホルモン(エストロゲン)が多く、排卵後には妊娠を維持するためのホルモン(プロゲステロン)が多く分泌されます。これらの女性ホルモンは、生理や妊娠・出産にかかわるだけでなく、女性の肌や健康の維持にもかかわっています。

女性の体のリズム イメージ

更年期ってどういう状態?

更年期とは、女性の体が子どもを産める状態から、卵巣機能が低下して、排卵が止まり、月経がなくなる状態へ変化する期間のことです。通常、閉経は50歳前後ですが、個人差があり、40代前半~50代後半に閉経を迎えます。この閉経前後の5年間ずつの、約10年間を更年期と呼びます。
閉経が近くなると、卵巣の機能がおとろえ、女性ホルモンの分泌リズムが乱れたり、分泌量が変わったりします。こうした変化に体がついていけず、ほてりやのぼせ、急に汗をかく、イライラ、不安感といった症状が起こると考えられています。
また、近年では、晩婚化や少子化を背景に、女性の妊娠回数が減少していることが、更年期の体調に影響を与えているのではないかという説があります。現代の女性は、早婚で妊娠回数も多かった昔の女性に比べて一生のうちの生理の回数が多く、それが卵巣の機能に影響すると考えられているようです。


体だけでなく、心もゆらぐ時期

閉経を迎え始める女性の50歳前後は、体の変化だけではなく、環境も変わりやすい時期です。子どもが独立してホッとする反面、気が抜けたようになってしまったり、親の介護が始まってストレスをためてしまったり・・・。こうした心の変化も、更年期の体調に影響を与えると考えられています。


更年期Q&A 漢方のギモンを解決!

Q 更年期障害の症状として、どんな自覚症状がありますか?
A 更年期障害とは、個人差はありますが、40代半ばから50代半ばに現れるさまざまな症状の中で、他の病気を伴わず日常生活に支障をきたすものを言います。女性ホルモン(エストロゲン)の減少に伴って次のような症状が現れます。

ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗などの放熱に関する症状、動悸、頭痛、肩こり、めまいなどの身体症状、イライラ、気分の落ち込み、不眠などの精神症状等。
Q イライラしたり眠れなかったりすることがあるのですが、更年期による障害かどうか、見分ける方法はありますか?
A 更年期障害による不眠では、夜中にほてりや発汗で目覚めてしまうことが多いと言われています。漢方薬では多くの症状に適応できる処方が存在しますが、一番困っている症状を挙げて、薬剤師や登録販売者にご相談ください。また、病院ではホルモン量の測定や問診、カウンセリングなどから判断します。
Q 更年期障害は、いつ終わりますか?
A 一般的に閉経時期の前後5年間ずつを更年期と呼びますが、個人差があるため、終わる時期の特定は困難です。しかし、つらい症状がいつまでも続くものではありません。更年期は自分の心と体の状態を見直し、充実したシニアライフを迎える準備期間と前向きに捉えましょう。
Q 更年期を楽に過ごすためにできることを教えてくれませんか?
A 写真、手芸、お菓子作りなど、気晴らしになる趣味を見つけましょう。ほかに、ストレッチやウォーキングなど、軽い運動をしてみましょう。肩こりの改善にもつながります。
Q ある年代になると更年期の症状に悩まされてしまうのは、仕方がないことでしょうか?
A 更年期の症状は個人差はありますが、多くの人に現れる症状です。更年期を迎える頃になると、若い頃に比べて内臓のはたらきに低下や低調が起こったり、精神的にも不安定になったりすることがあります。体調を整えたり、気晴らしをしたりすることで乗り切ることはできます。日頃から体調を整えるよう心がけることも大切ですが、つらい症状には漢方薬が症状改善のお手伝いをします。
Q 男性にも更年期障害って起きるのですか?
A 女性の更年期障害の主な原因を女性ホルモンの減少と捉えますが、中高年の男性にも女性の更年期障害と似たような症状がみられる事があります。これは男性ホルモン(テストステロン)の減少、加齢に伴う身体的な変化や精神・心理的な不調などに起因すると言われ、「男性更年期障害」と呼ばれています。
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