漢方薬名解説

一般的に「女性の悩み」に使われる漢方薬

加味逍遙散(かみしょうようさん)

目次

「加味逍遙散」はこんな方に!

のぼせ、イライラがあるタイプ

「体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるもの」

例えば・・・

  • 疲れやすくイライラする方
  • 気分が不安定になりやすい方

「加味逍遙散」はどんなふうに効くの?

この処方は、「血(けつ)」の不足から「気」が余り、たまった「気」が熱に変わってさまざまな症状を引き起こしている方に向いた処方です。

「気」が熱に変わると、暖房で温められた空気が上に上がっていくように、上に上がっていきます。「加味逍遙散(かみしょうようさん)」は、この「気」を下に降ろして全身にめぐらせるとともに、たまった熱を冷やします。さらに、不足している「血(けつ)」を補うことで、体のバランスを整えていきます。とくに、肝に異常があり、交感神経が興奮したことによるイライラ、不眠症などの中高年女性の神経症状によく用いられます。また、自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めて、血行も促進します。


漢方用語解説
目に見えないが人の体を支えるすべての原動力のようなもの
全身の組織や器官に栄養を与えるもの
「加味逍遙散」はどんなふうに効くの? イメージ

配合されている生薬は?

  • 当帰(とうき)
  • 芍薬(しゃくやく)
  • 白朮(びゃくじゅつ)
  • 茯苓(ぶくりょう)
  • 柴胡(さいこ)
  • 牡丹皮(ぼたんぴ)
  • 山梔子(さんしし)
  • 甘草(かんぞう)
  • 薄荷(はっか)
  • 生姜(しょうきょう)

漢方的考え方で女性の悩み(更年期)を分析

漢方では、女性はとくに「血(けつ)」が心身の基本であるとしています。このことから、更年期に現れる女性特有の症状は、「血(けつ)」の不足が原因と考えています。 「気」と「血(けつ)」は表裏一体の関係で、お互いが同じ量だけあるのが理想的なバランスです。ところが、「血(けつ)」は生理の回数を重ねることで消耗し、減っていきます。また、頭脳労働や目を酷使すること、ストレスなどでも減ってしまいます。まさに、現代女性は「血(けつ)」の減りやすい生活をしているといえますね。

「気」「血(けつ)」はとくにその動き(めぐり)が大切で、一方が減るとその動きがスムーズではなくなります。「気」が十分に動かなくなると、余分な熱を生み、熱は上に上がる性質があるので、上半身が熱くなります。また、上がった熱が脳にも負担をかけ、カッとしたりイライラしたりということが増えます。


症状・悩みから選ぶ‐「女性の悩み」

漢方薬での女性の悩み(更年期)の治し方

西洋医学では、更年期に起こる症状の原因をホルモンバランスの乱れと考え、女性ホルモンの補充、または同様のはたらきをする物質を補給するといった治療法が行われます。

漢方では、更年期の症状を「血(けつ)」と「気」の問題ととらえるので、不足している「血(けつ)」を補うことと、余って滞っている「気」を動かしてめぐらせることで体のバランスを整え、不調を改善していきます。


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