鼻水と鼻炎の研究室

こんな鼻炎・鼻水はかぜ? それとも・・・・・・?

かぜや花粉症のときにあらわれる鼻炎・鼻水。ひとくちに「鼻炎」「鼻水」といっても、原因にはいろいろあります。それぞれの原因ごとに鼻炎や鼻水のタイプ、鼻水以外の症状にも違いがあり、そこから、かぜなのか花粉症なのかを推測することができる場合もあります。
ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

かぜのときには?

鼻水といえば、「かぜ」のときに現れる代表的な症状のひとつです。かぜのときの鼻水の特徴としては、「最初は水っぽく、次第に粘り気のあるもの(色つき)に変わる」ことが多いといえます。こうした変化は、鼻水が出る仕組みを考えると理解しやすいでしょう。
かぜの初期は、鼻腔粘膜にくっついたウイルスなどを排出するため、粘膜を洗い流すかのように多量の粘液を分泌します。これがサラサラの鼻水となって出てくるわけです。そして、かぜのウイルスなどと免疫細胞が戦ったあと、免疫細胞や壊されてしまった粘膜組織の死がいなど(膿)がまざった鼻水が出るようになります。これが、黄色などの色が付いてネバネバした鼻水というわけです。 なお、鼻水だけではかぜかどうかを判断することは難しいので、以下のような症状があるかも目安になります。

かぜの特徴
かぜの特徴

アレルギー性鼻炎(花粉症など)のときには?

鼻水が気になるものには、「花粉症」などのアレルギー性鼻炎もあります。こちらもかぜの初期と同様に、透明で水のようにサラサラした鼻水が多量に出ることが多いものです。その一方で、かぜのときのように、色の付いた鼻水が出ることはあまりありません。
鼻粘膜にくっついた異物である「花粉」や「ハウスダスト」といったアレルギー性物質を排出するために、多量の粘液を出すことはかぜと同じなのですが、病原体と戦った免疫細胞の死がいなどがないからです。ただし、鼻粘膜の炎症がひどい場合には粘膜細胞が傷つき、死んだ細胞が膿となって排出されます。そんなときは、花粉症でも色の付いた鼻水が出る場合があります。
かぜ同様に、その他の特徴をあげると、以下のようになります。

アレルギー性鼻炎(花粉症など)の特徴
アレルギー性鼻炎(花粉症など)の特徴

副鼻腔炎のときには?

このほか、鼻水が出る代表的な病気に「副鼻腔炎」があります。「副鼻腔」とは、鼻の周りにある骨の空洞部分を指します。「副鼻腔炎」は、この副鼻腔の粘膜が炎症を起こしたもので、その結果、鼻づまりになったり、黄色く粘り気のある鼻水が出たりします。
とくに、「副鼻腔炎」の場合は、黄色から緑色と、色の濃い鼻水が出る場合が多いのですが、これは副鼻腔の出口が狭く粘液がたまりやすいため、細菌も繁殖しやすいということが理由としてあげられます。なかなか排出されない粘液のなかで細菌が繁殖し、粘膜細胞が炎症を起こして、それぞれの死がい(膿)が増えてくることから鼻水の色が濃くなるというメカニズムです。この副鼻腔炎が慢性化したのが「慢性副鼻腔炎」、いわゆる「蓄膿症(ちくのうしょう)」と呼ばれるもの。まさに、「膿がたまった症状」というわけです。
その他の特徴は、以下のとおりです。

副鼻腔炎の特徴
副鼻腔炎の特徴