鼻水と鼻炎の研究室

大人とは違う、繊細な子どもの「鼻炎と鼻水」

大人なら鼻をかんでしまえばなんということもない「鼻水」ですが、
鼻をかめない小さな子どもにはとてもやっかいなものです。
ここでは、そんな子どもの鼻炎や鼻水の特徴と、対処のポイントなどをご紹介します。

子どもの鼻は繊細

吸い込んだ空気に湿り気を与えたり、ホコリなどの異物を取り除いたりするため、鼻の中(鼻腔)は狭く入り組んだ構造をしています。とくに、子どもの場合は大人よりもさらに鼻腔が狭いので、少量の鼻水でも鼻が詰まりやすいのです。そのため、鼻炎が長引き、副鼻腔炎が起こりやすいといえます。
また、鼻と耳は構造的につながっており、鼻炎が原因で中耳炎になってしまう子どもも少なくありません。そんなことにならないよう、たかが鼻水と思わず早めに対処したいものです。
なお現代は、密閉性が高く、ハウスダストが発生しやすい住環境のため、ハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎も増えているようです。

止まらない子どものせき、じつは「かくれ鼻水」のせい?

小さな子どもがいる方のなかには、ひいたかぜはとっくに治っているはずなのに、「なぜか子どものせきが止まらない」といった経験をしたこともあるのではないでしょうか。「ゴロゴロとしたせきが出る」「寝ているときにせきが出やすい」といった症状が出るのは、実は鼻水が原因かもしれません。

止まらない子どものせき、じつは「かくれ鼻水」のせい?先に説明したように、小さな子どもの鼻腔は狭く、また鼻をかめない子どもではうまく鼻水を出せないため、たまった鼻水がのどのほうに落ちてくることがあります。すると、その「かくれ鼻水」が原因でせきが出るということもよくあります。たかが鼻水ですが、これが原因でいつまでも体調がすぐれないこともありえるのです。さらに、「かくれ鼻水」がなかなか治らないという場合は、副鼻腔炎になっていることも考えられます。鼻水が長期間続く場合や、止まらない鼻水など症状がひどいときは一度病院で診てもらうようにしましょう。

やさしく対処してあげましょう

うまく鼻をかめない小さな子どもが、鼻水で苦しんでいるのを見るのはつらいですよね?そんなときは、やさしく鼻水を吸い出してあげましょう。現在は鼻吸い器という便利なものが市販されています。子どもの鼻にチューブを入れて、口で吸ったり、電動式のポンプで吸い出したりするものですが、注意点もあります。先に紹介したように鼻と耳は構造的に繋がっているため、鼻を強く吸い過ぎると耳を傷めることがあるのです。ですから、口で吸う場合はやさしく吸ってあげましょう。これは、鼻をかめるようになった子どもにもいえることで、鼻が詰まっているときに無理して強く鼻をかんでしまうと、同様に耳を傷める可能性があります。

やさしく対処してあげましょうなお、かぜをひいたときのような「冷え」による鼻水を出しやすくするためのポイントは、温めて「鼻周りの血行を良くする」ことです。鼻水などの鼻炎症状があるときは、鼻粘膜などが充血して腫れていることが多いため、鼻腔が狭くなって鼻も通りにくいもの。そんなときは、鼻の周辺を蒸しタオルなどで温めてあげると通りが良くなることがあります。ほかにも、温かい飲み物を飲んだときや、入浴中または入浴直後など、血行が良くなっているときに鼻水を吸い出してみるのもいいでしょう。それでもなかなか良くならない、かぜでもないのに鼻水が止まらない、といった場合はアレルギー性鼻炎の可能性も疑ってみましょう。