ウイキョウの遺伝的多様性についての解析
第十七改正日本薬局方(JP17)に収載されているウイキョウについて、今回、精油含量の少ない検体を入手したため、精油含量に遺伝的な違いが関与しているかについて検証を行った。サンガー法による解析の結果、精油含量が少ない検体では葉緑体のtrnK領域において1箇所のヘテロ変異が確認されたが、他領域では大きな遺伝的な違いはみられず、精油含量が少ない検体の基原もF.valgareであると思われる。また、MIG-seq法による解析では、高含量株と低含量株に大きな遺伝的な違いは認められなかったが、他とハンガリー産の検体で大きな遺伝的な違いが認められ、地理的要因が考えられた。今回見つかったtrnK領域の変異について精油含量との相関があるかを確認するためには、検体数や解析領域を増やして検証する必要がある。
学会・雑誌
日本薬学会 第141年会
本リリースに関するお問い合わせ
-
<お問い合わせ先> クラシエ株式会社
コーポレートコミュニケーション部(広報/PR 代表)080-7642-9073月曜日~金曜日 10:00~17:00 (祝日・弊社休業日を除く)