Kracie

研究開発ニュース

クラシエ製薬株式会社
学会発表

十味敗毒湯は尋常性痤瘡やアトピー性皮膚炎によく用いられる漢方処方で、出典の違いによる桜皮と樸樕の同名異方がある。桜皮のエストロゲン様作用とエストロゲン分泌促進作用が報告されているが、桜皮配合十味敗毒湯を用いた検討はないため、今回、乳癌細胞株MCF-7及びヒト皮膚正常線維芽細胞株CCD-1064Skを用いて、検討した。
 検討の結果、桜皮配合十味敗毒湯にエストロゲン様作用が認められ、構成生薬の桜皮と甘草が大きく寄与しており、特に、桜皮でその作用が強かった。また、桜皮配合十味敗毒湯で確認されたエストロゲン様作用は、桜皮一味抜き十味敗毒湯で有意に減弱した。同様に、ヒト皮膚正常線維芽細胞株CCD-1064Skを用いた評価系で検討した結果、桜皮配合十味敗毒湯でエストロゲン分泌量の増加が認められ、桜皮一味抜き十味敗毒湯でエストロゲン分泌量の増加は認められなかった。以上の結果より、桜皮配合十味敗毒湯は、主に桜皮のエストロゲン様作用とエストロゲン分泌促進作用を介して尋常性痤瘡やアトピー性皮膚炎の臨床症状を改善しうると考えられた。

学会・雑誌

日本薬学会 第140年会