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立ちくらみ

立ちくらみ・めまいの改善に効果的な漢方薬とは|立ちくらみ・めまいに適切な漢方薬

目次

立ちくらみ・めまいとは

発症について

立ちくらみやめまいは、ぐるぐると目が回ったりふらついたりといった感覚の総称で、頭や身体の位置を認識する機構の一部が障害されると起こります。目、耳、手足などの末梢感覚器はそれぞれ得た情報を脳に伝えます。脳に送られてきた情報は、平衡中枢に送られて、ここで「自分の頭や身体は今、どの方向を向いているか」を最終的に判断します。普通は、目や耳、首、手足から送られてくる情報は完全に一致していますが、末梢感覚器からの情報が一致しない場合、平衡中枢はどう処理していいかわからず、結果としてめまい・立ちくらみが生じます。

立ちくらみの種類

立ち上がったり姿勢を変えた時に、ふらついたりめまいを感じる「立ちくらみ」の原因のひとつとして、急激な血圧の低下が挙げられます。起立性低血圧とも言われるもので、姿勢を整えたり横になったりすると改善する特徴があります。
また貧血気味の方は頭部に栄養や酸素を十分届けにくくなるため、立くらみやめまいの症状が現れることがあります。
このほか、自律神経の乱れなどで起こるタイプもあります。

漢方薬でのアプローチ

立ちくらみ・めまいに対応しやすい

一般に購入できる薬では立ちくらみ・めまいに用いることができる薬の種類が少なく、酔い止めの薬が中心となっています。一方で、漢方薬では対応できるめまいの種類が幅広く、原因に合わせて処方から選ぶことができます。

立ちくらみ・めまいの捉え方

漢方では、頭部は「清陽の府」と呼ばれ、とりわけ清らかな「気」が集まる場所とされています。呼吸や食事から作り出した「気」や「血」が頭部に届くことで、頭は正常にはたらくことができます。しかし、何らかの原因で頭部の「気」「血」の不足や巡りが悪くなると、めまいや立ちくらみといった症状が起こります。

これらの原因は大きく分けて二つあります。一つは、水分の偏りやストレスによって「気」「血」の運行障害が起こるケース。余分な水分によって頭部の「気」「血」が円滑に流れなかったり、ストレスによって頭部に「気」が上昇してしまったりするとめまいが生じます。もう一つは、胃腸の弱りや体力の衰えなどによって「気」「血」そのものが不足するケースです。女性の場合は、生理中の出血なども原因となります。

立ちくらみに効果的な漢方薬

次に、立ちくらみに効果のある漢方薬を見ていきましょう。


めまい、立ちくらみに

苓桂朮甘湯 第2類医薬品

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)


体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの次の諸症:立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏



一般的に「立ちくらみ」に使われる漢方薬
「苓桂朮甘湯」の解説を見る

よくある質問

Q めまいに用いる漢方薬は服用して効果が出るまでどれくらいかかりますか?
A 症状の度合いや期間の長さ、体質や生活習慣などで効果の発現は個人差があります。1カ月ぐらい服用しても症状の改善がみられないときは、薬の服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q めまいに用いる漢方薬を授乳中に服用しても大丈夫ですか?
A 薬の種類、服用期間、お母さん及び赤ちゃんの状態などを総合的に考慮する必要があります。服用前に医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。