漢方薬名解説

一般的に「二日酔い」に使われる漢方薬

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

目次

胃に不快感や症状が強く出る二日酔いに効果的な漢方薬「黄連解毒湯」

漢方では、二日酔いは、アルコール・水分の摂り過ぎと、お酒の体を温める作用により生じると考えます。水分の摂り過ぎが影響すると、むくみや頭痛、だるさや吐き気などがあらわれやすく、体を温める作用が影響すると、胃のむかつきやもたれ、顔や目が熱っぽく充血するといった症状があらわれやすいようです。「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」は、体の熱をさまして炎症をしずめる作用で、お酒を飲んだ翌日の、胃炎や二日酔いの症状を緩和します。お酒とともに、味の濃いものや脂っこいものをつい食べ過ぎてしまう方におすすめです。

また、「黄連解毒湯」は、一般に比較的体力があり、のぼせ気味で、イライラする傾向があるような方に向く医薬品です。

効能・効果

体力中等度以上で、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症:鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎
(注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。

配合生薬(成分・分量)

成人1日の服用量3包(1包1.0g)中
黄連解毒湯エキス(1/2量)…700mg
(オウゴン1.5g、サンシシ1.0g、オウレン・オウバク各0.75gより抽出。)
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。


生薬ファイル

成分に関連する注意

本剤は天然物(生薬)のエキスを用いていますので、顆粒の色が多少異なることがあります。

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢1回量1日服用回数
成人(15才以上)1包3回
15才未満7才以上2/3包
7才未満4才以上1/2包
4才未満2才以上1/3包
2才未満1/4包

用法・用量に関連する注意

(1)小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
(2)1才未満の幼児には、医師の診療を受けさせることを優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。

注意点・副作用

使用上の注意
  • してはいけないこと
    (守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
    次の人は服用しないでください
    生後3カ月未満の乳児
  • 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      (1)医師の治療を受けている人
      (2)妊婦又は妊娠していると思われる人
      (3)体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)
    2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

      まれに下記の重篤な症状が起こることがある。その場合は直ちに医師の診療を受けてください。
      間質性肺炎階段を上ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空せき、発熱等がみられ、これらが急にあらわれたり、持続したりする。
      肝機能障害発熱、かゆみ、発疹、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振等があらわれる。
      腸間膜静脈硬化症長期服用により、腹痛、下痢、便秘、腹部膨満等が繰り返しあらわれる。
    3. 1カ月位(鼻出血、二日酔に服用する場合は5~6回)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
    4. 長期連用する場合には、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

保管方法

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限のすぎた製品は、服用しないでください。
(5)1包を分割した残りを服用する時は、袋の口を折り返して保管し、2日をすぎた場合には服用しないでください。

製品情報

「クラシエ」漢方黄連解毒湯エキス顆粒

黄連解毒湯 第2類医薬品

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よくある質問

Q 結構イライラすることが多いのですが、「「クラシエ」漢方黄連解毒湯エキス顆粒」という製品(処方)は、服用して効果が出るまでにどれくらいの時間がかかりますか?
A 薬の効果が出るまでの期間は、体質や症状によりさまざまです。添付文書の情報をよく読んで、用法・用量を守って薬をお飲みいただき、1カ月位(鼻出血、二日酔に服用する場合は5~6回)服用しても症状が良くならない場合は、薬の服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q 妊娠中や授乳中でも服用できますか? この薬(処方)を使用する際に注意すること(情報)があれば教えてください。
A 薬の種類、服用期間、お母さん及び赤ちゃんの状態などの情報を総合的に考慮する必要があります。本剤の服用前に医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。