漢方薬名解説

一般的に「肌トラブル」に使われる漢方薬

桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)

目次

「桂枝茯苓丸料加薏苡仁」はこんな方に!

「血」のめぐりが悪いタイプ

「比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるもの」

例えば・・・

  • のぼせて、足の冷えが気になり、肌の調子がいまひとつという方
  • にきびがフェイスラインやおでこにできやすい方
  • 肩がこりやすい方

「桂枝茯苓丸料加薏苡仁」はどんなふうに効くの?

漢方では、何らかの原因で肌がふさがれ、「水(すい)」と熱が正常に排泄されないと、肌トラブルが起こると考えます。肌に「水(すい)」や熱がたまると、それが邪魔になって「血(けつ)」が滞ります。

「血(けつ)」は全身の組織や器官をめぐり、栄養を与えているので、めぐりが悪くなると、シミなどの色素沈着になりやすくなります。また、栄養がいきわたらないと、ザラつきなどの肌あれが現れやすくなります。

「桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)」は、「血(けつ)」のめぐりを良くして、肌に栄養がいきわたるようにします。


漢方用語解説
全身の組織や器官に栄養を与えるもの
飲食物中の水分を消化吸収によって人の体に必要な形にして体をうるおすもの

配合されている生薬は?

  • 桂皮(けいひ)
  • 茯苓(ぶくりょう)
  • 牡丹皮(ぼたんぴ)
  • 桃仁(とうにん)
  • 芍薬(しゃくやく)
  • 薏苡仁(よくいにん)

漢方的考え方で肌トラブルを分析

漢方では、何らかの原因で肌がふさがれ、「水(すい)」と熱が正常に排泄されないと、肌トラブルが起こると考えます。

肌の中に「水(すい)」が多過ぎるとじゅくじゅくとした症状になり、少な過ぎると乾燥します。これが、肌の乾燥、かゆみ、肌あれなどを起こします。また、熱が多くなると、上のほうに上がろうとするため、顔に熱がこもる結果、肌トラブルが起こります。 さらに、多過ぎる熱は「水(すい)」をどんどん逃がしてしまい、肌が乾いてしまいます。乾いた肌は、外からの刺激に弱くなり、肌トラブルが起こりやすくなったり、繰り返したりします。これにより、口内炎や赤みのある皮膚炎が起こるのです。

肌がふさがれる原因は、ほこりなどの汚れ、不十分なメイク落とし、雑菌や毒素などさまざまです。虫さされも、虫の毒素によって肌がふさがれ、熱がたまっているため赤く腫れると考えます。

さらに、「水(すい)」や熱が一箇所にとどまり続けると、それが邪魔になって体の中をめぐっている「血(けつ)」が滞ります。「血(けつ)」が滞ると、肌に栄養分がいきわたらなくなるので、さらにほかの肌トラブルもまねいてしまいます。とくに、シミは「血(けつ)」が滞ったサインと考えられています。


漢方用語解説
目に見えないが人の体を支えるすべての原動力のようなもの
全身の組織や器官に栄養を与えるもの
飲食物中の水分を消化吸収によって人の体に必要な形にして体をうるおすもの


症状・悩みから選ぶ‐「肌トラブル」

漢方薬での肌トラブルの治し方

肌がふさがり、「水(すい)」と熱が正常に排泄されないことが肌トラブルの原因と考える漢方では、肌がふさがっていることで生じた余分な「水(すい)」と熱のバランスを整えることで対処します。肌がふさがっている原因をとり除くことですぐに対処できる症状もありますが、「水(すい)」と熱のバランスが乱れている場合、「水(すい)」と熱は正反対の性質をもっているので一度に対処するのは難しく、少し時間をかけながら正常な状態に戻していくことが多くなります。

「桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)」は、「桂枝茯苓丸」に皮膚のあれなどによく使われる「薏苡仁(ハトムギ)」を加えた、経験の積み重ねにより日本で創られた処方です。


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