漢方薬名解説

一般的に「頭痛」に使われる漢方薬

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

目次

頭痛や嘔吐に悩む方に効果的な漢方薬

漢方では、ズキズキする頭痛は「冷え」が体の中のめぐりを邪魔してしまい、上部(頭)への「気」や「血(けつ)」の流れが乱れてしまったため生じるものと考えています。

「呉茱萸湯(ごしゅゆとう)」は、身体の中心であるおなかを温め、「気」や「血(けつ)」の流れを乱していた「冷え」をとり除くことで、頭痛を鎮める処方です。また、胃腸のはたらきを整え、吐き気を鎮めるはたらきもあるため、胃腸が弱い方の頭痛薬としても適していて、そういった方に使用される漢方製剤です。

効能・効果

体力中等度以下で、手足が冷えて肩がこり、ときにみぞおちが膨満するものの次の諸症:頭痛、頭痛に伴うはきけ・嘔吐、しゃっくり

配合生薬(成分・分量)

成人1日の服用量6錠(1錠360mg)中
呉茱萸湯エキス(1/2量)…1,350mg
〔ゴシュユ1.5g、ショウキョウ0.5g、ニンジン1.0g、タイソウ2.0gより抽出。〕
添加物として、タルク、クロスCMC-Na,CMC-Ca.,二酸化ケイ素,ステアリン酸Mg,セルロース,ヒプロメロース,酸化チタン,マクロゴール,三二酸化鉄,酸化鉄,カルナウバロウを含有する


生薬ファイル

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢1回量1日服用回数
成人(15才以上)2錠3回
15才未満服用しないこと

注意点・副作用

使用上の注意
  • 相談すること
    1. 次の人は服用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      (1)医師の治療を受けている人
      (2)妊婦又は妊娠していると思われる人
      (3)今までに薬などにより発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人
    2. 服用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください
      皮膚発疹・発赤、かゆみ
    3. 1カ月位(しゃっくりに服用する場合には5~6回)服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください

保管方法

(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管してください。
(2)小児の手の届かない所に保管してください。
(3)他の容器に入れ替えないでください。(誤用の原因になったり品質が変わります。)
(4)使用期限の過ぎた製品は服用しないでください。
(5)水分が錠剤につきますと、変色または色むらを生じることがありますので、誤って水滴を落としたり、ぬれた手で触れないでください。

製品情報

呉茱萸湯エキス錠クラシエ

呉茱萸湯 第2類医薬品

漢方セラピー「呉茱萸湯」
ズキズキする頭痛、頭痛からくる吐き気でお悩みの方におすすめの漢方薬です。


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よくある質問

Q 頭痛や肩こりなどに悩んでいるのですが、一般的に服用して効果が出るまでにどれくらいの時間がかかりますか?
A 薬の効果が出るまでの期間は、体質や症状によりさまざまです。添付文書の情報を確認し、用法・用量を守ってお飲みいただき、1カ月位(しゃっくりに服用する場合には5~6回)服用しても症状が良くならない場合は、服用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q 妊娠中や授乳中でも服用できますか? 注意する情報がありましたら教えてください。
A 薬の種類、服用期間、お母さん及び赤ちゃんの状態などを総合的に考慮する必要があります。服用前に医師、薬剤師または登録販売者にご相談ください。
Q 「五苓散」との違いや使用するポイントや注意点は何ですか?
A 「呉茱萸湯」は、身体の中心であるおなかを温め、「気」や「血(けつ)」の流れを乱していた「冷え」をとり除くことで、頭痛を鎮める処方です。疲れやすく、手足の冷えがある人で、はき気を伴う頭痛に使用されます。また、胃腸のはたらきを整えるため、胃腸が弱い方の頭痛薬としても適しています。 一方、「五苓散」は、体のはたらきを高めて、余分な「水(すい)」を体の外へ出す処方です。余分な「水(すい)」が「気」や「血(けつ)」の流れを乱し、頭痛が生じると考えています。他に余分な「水(すい)」だけを出すので、むくみや飲み過ぎによる二日酔いなど、一時的に不要な「水(すい)」が体にたまっているときに効果的に使用できます。