立体記号をつくり的確に伝わるように話そう
「ねりキャンワールド」を用いた
「話すこと・聞くこと」の
領域に関する学習
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対象年齢

高校1年生
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対象人数

約35名
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実施時間

約50分×2時限
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授業形態

オンライン授業
実施可能
「ねりキャンワールド」を用いて独自の立体記号を作成し、その特徴を別の生徒に
話し言葉のみで伝え、同じ記号を作成することができるかどうか確認します。
この活動を通して創造性を養うとともに、聞き手にとって理解しやすいように
情報を伝える力を培います。
この授業は2時限で、グループ学習により展開されます。1時限目は本授業のねらいや活動の流れについて説明し「話し言葉の特徴」や「情報のまとまりや順序」についての理解を深めるためのワークを行います。
2時限目では、まず生徒を2人1組のペアに分け、衝立を挟んで着席させます。次に、生徒に「ねりキャンワールド」をそれぞれ2個ずつ渡し、先攻・後攻を決めます。制限時間を決めて「ねりキャンワールド」1個を使用し、立体記号の作品を先攻・後攻それぞれ1個作成させます。
制限時間になったら、先攻の生徒は自身が作成した立体記号の特徴について衝立越しに後攻の生徒に説明。後攻の生徒はその説明に従ってもう1個の「ねりキャンワールド」を使用し、先攻の生徒が制作した作品の再現を試みます。作品が完成したら衝立を取り払って答え合わせを行い、一緒に作品を食べてその味を伝え合います。その後、先攻と後攻を入れ替えて、同じ活動を行います。
授業の流れ
ワークと課題に取り組み
情報を伝えるための工夫を考える
授業のねらいや活動の流れについて理解してから、 「話し言葉の特徴」や「情報のまとまりや順序」について理解を深めるためのワークを行います。相手に文字や記号の情報をわかりやすく伝え、再現してもらうには、どのような工夫をすることが必要か考えます。
導入:学びの効果POINT
- 同音異義語や省略表現など、意味を捉えにくい言葉があることを理解する
- 聞き手が理解しやすいよう、重要度の高い情報から順に示したり、一文を短く切ったりする意識を大切にする
「ねりキャンワールド」で
立体記号を創造する
2時限目からは「ねりキャンワールド」を使った課題に取り組みます。2人1組のペアになり、相方との間に衝立を置きます。配布された「ねりキャンワールド」2個のうち1個を使って制限時間内に立体記号を創造します。
展開①:学びの効果POINT
- できるだけ混色を用いた立体記号の創造に挑戦する
説明を聞いて立体記号を再現する
先攻後攻を決め、先攻の生徒は自身が創造した立体記号の作り方を説明。後攻の生徒がその説明に従ってもう1個の「ねりキャンワールド」を使って先攻の生徒が創造した立体記号を制限時間内に再現します。
衝立を取って答え合わせをし、再現できたかを確認したら、おいしくいただき味を表現し合います。
その後、先攻後攻を入れ替えて行います。
展開②:学びの効果POINT
- 話の効果的な組立て方や接続の仕方、比喩、例示、言い換えなどの修辞を使う
- 的確に伝わるよう、自分の立場を明確にして話の構成や展開を工夫する
- 聞き取った情報を整理して自分の考えを広げたり深めたりする
授業で学んだことを振り返る
授業を振り返り評価します。ワークシートに、説明でわかりやすかった点やわかりにくかった点について書き出します。
この授業のねらいは、話し言葉の正確さやわかりやすさ、適切さに配慮しながら、順序立てて説明する力と、相手の意図を的確に聞き取り、理解する力を育むことにあります。形の再現が完全であるかどうかよりも、情報のまとまりや構成を工夫することで、全体像を伝えようとしているかどうかに注目してください。
高校1年生
立体記号をつくり的確に伝わるように話そう
「ねりキャンワールド」を用いた
「話すこと・聞くこと」の領域に関する学習
「ねりキャンワールド」を用いた
「話すこと・聞くこと」の領域に関する学習
ねりキャンワールド(1セット7個入り)
1セット¥2,117~(税込)
- <特典>
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- ・授業スライド(PDF版)
- ・指導シート(PDF版)
- ・指導書(Word版)
- ・ワークシート(PDF版)


野口大輔 先生
東海大学付属高輪台高等学校教諭
修士(文学) 。勤務校では“探そう!あなただけのSomething Blue(青春をかけるべき何か)”をスローガンに掲げ、生徒、教職員および保護者の研究・研修を支援。また、文部科学省「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」業務などを担当し、先進的な理数系教育(特に知財学習)を通じた国際的な科学技術人材の育成に従事。
「話すこと・聞くこと」の領域における言語活動では、スピーチやプレゼンテーションを採用することが多く見られます。しかし、大人数の前で自身の感想や意見を述べる活動に比べると、少人数相手に決まった手順を説明する活動のほうが、生徒にとって抵抗感が小さいように感じられました。
授業後の生徒の声としては、「絵を描くのと違って、立体的なキャラクターを創造するのは難しかった」「相手の情報を聞きながらキャラクターを作るのが楽しかった」といった感想が寄せられ、活動の意欲につながっていました。また、説明における情報のまとまりや順序の重要性は、話し言葉だけでなく書き言葉でも意識すべきものであると伝えると、多くの生徒が納得していた様子が印象的でした。