漢方薬名解説

一般的に「尿トラブル」に使われる漢方薬

八味地黄丸(はちみじおうがん)

目次

「八味地黄丸」はこんな方に!

夜、トイレに起きるタイプ

「体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿で、ときに口渇があるもの」

例えば・・・

  • トイレががまんできないことが多い方
  • 手足が冷えることが多い方

「八味地黄丸」はどんなふうに効くの?

子どもの体には温かみやうるおいがあり、柔軟性も高いのに、年齢を重ねるとだんだん体温が下がり、うるおいが失われ、体が硬くなっていきます。このような機能低下は、加齢にともなう「気」「血(けつ)」「水(すい)」の不足が原因であると漢方では考えます。そうすると、夜トイレに行きたくなる、頻尿、尿もれといった尿トラブルのほか、疲れやすい、目がかすむ、腰痛など、さまざまな症状が出てきます。

「八味地黄丸(はちみじおうがん)」は、体を温め、体全体の機能低下をもとに戻していく処方です。「気」「血(けつ)」「水(すい)」を増やし、めぐらせる生薬と、体を温める生薬の組み合わせで、頻尿や軽い尿もれ、残尿感、夜間尿などを改善していきます。また、「腎気丸(じんきがん)」の別名があるように、昔から“腎虚”に対して用いられてきました。漢方でいう腎とは、現代医学でいう腎臓だけでなく、副腎、膀胱、そして生殖器を含めた総称です。「八味地黄丸(はちみじおうがん)」は、腎のはたらきを良くする生薬を主薬に8種類の生薬が配合され、新陳代謝機能を高めて中年以降の保健薬・治療薬として効果があります。

配合されている生薬は?

  • 地黄(じおう)
  • 山茱萸(さんしゅゆ)
  • 山薬(さんやく)
  • 沢瀉(たくしゃ)
  • 茯苓(ぶくりょう)
  • 牡丹皮(ぼたんぴ)
  • 桂皮(けいひ)
  • 附子(ぶし)

漢方的考え方で尿トラブルを分析

漢方では、人の体は「気」「血(けつ)」「水(すい)」で構成されていると考えますが、「気」「血(けつ)」「水(すい)」のもととなるものは、加齢や病気、出産などで消耗されていきます。すると、体のうるおいや温かみをつくり出せず、体が乾いて冷え、柔軟性が失われてしまいます。
膀胱でも同じことが起こっていて、うるおいや温かみが失われることで、筋肉の柔軟性が失われます。膀胱や、その周りの筋肉の柔軟性が失われると、膀胱は尿をたくさんためることができずに、尿もれや頻尿を引き起こします。たとえると、ゴムの袋は伸びるので、ある程度無理してもたくさん詰められますが、硬い素材の袋にはあまりものが詰められない、といったような状態です。

また、温かみが失われた体は冷えやすく、汗をかきにくいので、水分が逃げていかずに尿に回ります。そのため、すぐに尿がたまってしまい、トイレに行く回数が増えることがあります。この場合、1回の尿量はふつうで、とくに痛みはないことが多いようです。


漢方用語解説
目に見えないが人の体を支えるすべての原動力のようなもの
全身の組織や器官に栄養を与えるもの
飲食物中の水分を消化吸収によって人の体に必要な形にして体をうるおすもの


症状・悩みから選ぶ‐「尿トラブル」

漢方薬での尿トラブルの治し方

西洋医学では、膀胱炎に対しては抗菌剤や抗炎症剤を使い、菌を殺すとともに炎症を抑える治療をします。また、頻尿には尿を出にくくする薬を、尿量減少には尿を出やすくする薬を使うのが一般的です。

漢方では、頻尿や尿もれといった表面的な症状ではなく、その原因にはたらきかける治療をします。同じ薬で、頻尿にも尿量減少にも対応できるのはそのためです。

排尿の際に痛みのない、体の機能低下による尿トラブルは、「気」「血(けつ)」「水(すい)」のもとになるものが、加齢や病気、出産などで不足したためと考えます。この場合は、「気」「血(けつ)」「水(すい)」を補い、めぐらせるような治療をします。


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