喉の違和感をなんとかしたい!
痰(たん)って何者? 最終更新日 2016年10月01日

喉にへばりつく、嫌な違和感・・・。解消しようと、なん度も咳をして喉をさらに痛めてしまうことも。
そもそも痰(たん)とは一体何者なのでしょう?

痰(たん)は、もともと気道や肺を守る分泌物

実は健康な状態でも体の中で痰(たん)は常に作られていています。通常は分泌量も少ないため、知らない間に胃の方へ流れていきます。しかし、ウイルスや細菌など異物が入り込むと、それらと絡まり、粘り気や色のついた痰(たん)となって吐き出されます。呼吸器粘膜の上皮細胞表面の細かい「繊毛(センモウ)」が、異物を外へ押し出すために、下気道から上気道のほうへ運び上げるのです。痰(たん)に異物を絡ませ、体の外へ吐き出そうとするのは、人間の生態的防御反応なのです

痰の排出

痰の排出

異物をからめとった粘液が痰として排出される

痰(たん)の色で、原因がわかる?

痰(たん)の色はその原因によって変化します。

痰(たん)の色によって考えられる原因

  • 白色もしくは
    無色透明の
    痰(たん)

    細菌ではなくウイルス感染症や喘息などが考えられます。粘り気の強い痰(たん)は喘息の特徴です。

  • 少し黄色い
    痰(たん)

    一般的な風邪では痰(たん)の色は少し黄色く変化します。これは白血球と細菌などの戦った残骸が混ざるからです。

  • 緑色の痰(たん)

    黄色と同様に細菌感染が原因となる場合が多いです。しかしこちらは慢性気管支炎、インフルエンザ桿菌(かんきん)、蓄膿症などの病状が考えられます。

痰(たん)に血が混じっていた!

多くは咳のしすぎで喉の奥が切れてしまい、痰(たん)を出すときに血液が混じってしまうものです。このように、痰(たん)を出そうとするあまり、咳のし過ぎで喉を痛めることもありますので、痰(たん)を無理に出すのは注意しましょう。ただしあまりにも混じる血液が多い場合は、検査を受けてみましょう。稀に気管支や肺の病気のこともあります。

痰(たん)まじりの咳がでるのは?

気道や肺を守る分泌物の量が多すぎると、気道が狭くなり、痰(たん)を排出するために、「ゴホゴホ」といった「湿った咳」が出ます。痰(たん)がなかなか切れず「湿った咳」が出る場合は、消化器の働きが衰え、消化・吸収がうまくいっていない状態と考えられます。

痰(たん)といってもいろいろな形状があります。いつもとなんだか違うなと感じたり、長びくようなら一度医療機関で診てもらうのもよいでしょう。

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