Kracie

ニュースリリース

コンクリートの点検システムを応用し
シワの新規評価方法を開発


浅いシワや笑いジワもデジタルカメラで簡単に評価!

クラシエホールディングス株式会社
クラシエホームプロダクツ株式会社
研究開発関連
クラシエホームプロダクツ ビューティケア研究所は、肌のシワに関する研究を行う中で、シワの新規評価方法を開発しました。
この方法は、「VIS」※という画像処理システムをシワの写真に適用することで、シワの凹凸の視認性を上げ、これまで難しかった浅いシワや、表情の動きに伴うシワの変化まで簡単に評価できる、世界で初めての手法です。
※VIS(Visual illusion based-Image feature enhancement System、錯視誘発画像特徴強調システム)東京理科大学 理工学部 土木工学科の小島尚人教授によって開発されたシステムです。このシステムは、エンボス効果と錯視により、画像エッジやキメ・粗さ等のテクスチャ特徴をリアルタイムで強調・鮮鋭化(ボケの成分の改善)させることができます。さらに、この原理を応用することで、対象物表面の粗さに応じ、色分け表示をすることも可能です。

1.背景
見た目年齢に大きく影響を及ぼすシワは、多くの人が気にしている肌悩みの1つです。シワ改善化粧品に高い効果が期待される中で、その効果の検証には、シワを正確に評価する方法が求められます。
これまでのシワの評価方法は、無表情のまま静止した状態でシワを評価していました。しかし、笑いジワなど、私たちが日常の中で実際に目にするシワは、表情の変化や肌の動きと密接に関係していることは言うまでもありません。この「日常の中でのシワ」を評価できる方法はこれまでになく、シワ改善化粧品が普段の生活の中で、どれほど効果があるのかを示すことはできていませんでした。
当社は、日常で実際に目にするシワの評価方法の確立を目指し、新たなシワ評価方法の開発に取り組んでまいりました。シワの動きを普段の環境下で簡便・高精度に評価できる必要があると考え、高層ビルやトンネルなどのコンクリート表面の動画や静止画から、ひび割れを検出する目的で利用されているVIS(錯視誘発画像特徴強調システム)を活用し、新たなシワ評価方法を確立しました。

2.年代ごとのシワの評価
この評価方法により、家庭用デジタルカメラで撮影した目尻の写真から、シワが強調されて見える動画を作成することができました。<図1>
高年齢層の深いシワだけでなく、これまで難しかった、若年層の浅いシワまで明瞭に観察することができています。また、シワを高精度に抽出し、深さごとに色分け表示することも可能です。元の写真からでは判断できない、若年層の浅いシワまで評価できています。どの部分に、どのくらいのシワが存在しているのかを、ひと目で知ることができます。
この方法はパソコンに取り込めるデータさえあれば評価ができるため、特殊な装置や環境を必要としません。デジタルカメラだけでなく、スマートフォンやビデオカメラで撮影した写真や動画でも簡単にシワの評価ができる、画期的な手法です。

20代
   

30代
   

40代
   

50代
    

図1 シワの新規評価方法を用いた年代ごとのシワの評価
左:元画像(静止画像) 右:シワごとの深さ表示 下:シワ強調動画(錯視誘発動画) 

3.シワ改善化粧品による表情ジワ改善効果の検証
家庭用ビデオカメラを用いて、真顔と笑顔を繰り返す様子を撮影し、シワ改善化粧品の連用による効果を検証しました。<図2-a>
この新規評価方法を用いることで、シワ改善化粧品により、真顔のときだけでなく、笑顔のときのシワも改善されていることが確認できました。<図2-b>
これまでの静止画によるシワ評価ではできなかった、表情ジワの評価が可能となりました。

a)


b)

図2 シワ改善化粧品による表情ジワの改善効果
a) 動画撮影イメージ b) 表情ジワの評価

4.まとめ
(1)VIS(錯視誘発画像特徴強調システム)を利用して、これまでは困難であった、浅いシワまで評価できるシワの新規評価方法を開発しました。また、この方法を用いることで、シワの分布や深さ情報が容易に分かるようになりました。
(2)動画でのシワの評価が可能となりました。そのため、これまでできなかった表情ジワなど、日常の中でのシワの評価を簡単に行うことができます。シワ改善化粧品により、表情が変化したときでも、シワが改善していることを示すことができました。
(3)このシワ評価方法に特殊な装置や環境は必要ありません。家庭用のデジタルカメラ、ビデオカメラやスマートフォンでも観察できます。

今回の研究成果は、10月25~27日にカンクン(メキシコ)で行われる第26回国際化粧品技術者会連盟中間大会で発表予定です。 また、既に販売している当社製品をはじめ、2021年秋発売予定のシワ改善化粧品の開発にあたって、この新規評価方法を活用しています。