漢方薬を選ぶ

足のつり

目次

あなたの足のつりのタイプをチェック!

運動しているときや寝ているときに突然起こる「足のつり」。とても痛いですよね。しかも一度つってしまうとなかなか痛みがとれず困ったという経験をした方も多いのではないでしょうか。足がつるのは仕方がないことと思いがちですが、実は漢方薬で対処することができます。急な「足のつり」は、くせになると何度も繰り返す悪循環に陥りやすいものです。漢方では、「足のつり」を一時的な「血(けつ)」の不足と考え、筋肉の痛みやこわばりを改善していきます。

漢方では、さまざまな側面からタイプを判断します。
まずはあなたの状態をチェックしてみましょう。チェックが多いようなら、漢方薬でのケアがおすすめです。


急に動いて痛くなるタイプ

  • 芍薬甘草湯のイメージ
  • こんな症状に心当たりはありませんか?

就寝中などの足のつり、こむらがえりにおすすめする漢方処方

芍薬甘草湯 第2類医薬品

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)


体力に関わらず使用でき、筋肉の急激なけいれんを伴う痛みのあるものの次の諸症:こむらがえり、筋肉のけいれん、腹痛、腰痛



一般的に「足のつり」に使われる漢方薬
「芍薬甘草湯」の解説を見る

足がつる原因は?

足がつるってどういう状態?

「突然走ったら足がつった」
「寝ているときに足がつって痛くて起きた」

こんな経験ありませんか? 足のつりはあるとき突然起こり、ときに急激な痛みを伴うもの。「こむらがえり」とも呼ばれ、これは『こむら(=ふくらはぎ)がひっくり返るように痛い』ことから、名付けられたといわれています。
「足がつる」とは、ふくらはぎの筋肉が収縮してけいれんしている状態。ふだんあまり運動していない人などが、急に激しい運動をすると起こります。また、疲れているときや体力が落ちているときなどは、ストレッチするだけで足がつることがあります


どうして足がつるの?

足がつる原因ははっきりとわかっていませんが、原因のひとつとして考えられているのが「ミネラルバランスの乱れ」です。
ミネラルは、私たちが体をつくりあげたり、体のはたらきを維持したりするために欠かせない栄養素。とくに筋肉がはたらくために、カルシウムやマグネシウムなどが重要な役割を担っています。
急激な運動をしたあとは、たくさん汗をかきますよね。それによって、カルシウムやマグネシウムが排泄されてバランスが乱れてしまいます。すると、筋肉がうまくはたらかなくなって異常な収縮が起こり、足がつるという状態になると考えられています。
また、夏の夜に足がつるのは、夏は寝ているときも大量に汗をかくためだと考えられます。


足のつりQ&A 漢方のギモンを解決!

Q そもそもどうして足がつるんでしょうか? ズバリ原因が知りたいです!
A 実は、これが原因! と明言はできないのですが…足がつる原因として考えられるのは「筋肉疲労」「冷え」「ミネラルバランスの乱れ」といわれています。まず「筋肉疲労」ですが、過度な運動などで筋肉が疲労している場合、脳から筋肉や腱を縮める信号が間違って送られるため、筋肉が急に収縮し、激しい痛みとなります。次に「冷え」。冷えによる血行不良も足がつる原因と考えられています。血行不良になると、筋肉を緩める成分が足りなくなり、収縮しやすくなります。とくに睡眠時は血行不良になりやすいため、足がつることが多くなります。最後に「ミネラルバランスの乱れ」。ミネラルは、筋肉などの動きを調整するはたらきがあるため、このバランスが乱れると、筋肉の収縮&弛緩がうまくできなくなり、けいれんが起こりやすくなるのです。
Q 足がつってしまったそのとき、適切な対処法を教えてください。
A 足のつり(こむらがえり)は、筋肉が縮んだ状態ですから、ゆっくりとしたストレッチが有効な対処法です。つま先をぐっとすねに向けて引き上げて、ふくらはぎをじっくりと伸ばします。伸ばして戻す、を痛みが引くまで続けるとよいとされています。また、足がつる原因は血行不良も関係していますから、ふくらはぎを温めるのもよいでしょう。なお、漢方薬の「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」も常備しておくとさらによいでしょう。
Q 足がつらないための予防方法があれば知りたいです。
A 血行を促進して冷えを予防する足のマッサージが効果的です。夜寝る前にふくらはぎをやさしくほぐしましょう。また、筋肉のはたらきにかかわるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを多く含む食事を心がけるのも大切です。ほかには、足の筋肉を鍛えるのもよいとされています。
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