日々是漢方

冷え症

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寒さが厳しくなると同時に、気になってくるのが「冷え」。
夜、足が冷たくて眠れない、手がかじかんでつらい…といった悩みをおもちの方が増えるのではないでしょうか?
漢方では、「冷えは万病の元」と考えられています。
冷えて血行が悪くなると、体全体に影響を及ぼします。
ちょっとした暮らし方の工夫で冷えない体を目指しましょう。

冷えの原因は、「血(けつ)」のめぐりが悪くなっていることや「血」が減っていること、また、体を温める機能が弱っていることなどが考えられます。食べものは、大きく「体を温める作用をもつもの」と「体を冷やす作用をもつもの」に分けられます。寒さが厳しい冬は、「体を温める作用をもつもの」を積極的にとるようにし、冷やさないようにすることが大切です。

「気」をチャージして、「血」を増やす

  • 羊肉
羊肉 イメージ

肉のなかで最も体を温める作用があるといわれるのが羊肉。良質のたんぱく質を多く含んでいて、「気」を補ったり、「血」を増やす作用があるといわれています。
寒さの厳しい北京では、しゃぶしゃぶや鍋に羊肉を使うのがメジャーだそう。寒い季節に羊肉を積極的に食べることで、寒さに負けない体作りをしているのです。
日本でも寒い北海道ではジンギスカンが有名です。ほかにもスパイスをきかせて野菜と炒めたり、鍋に入れたりして食べるのもおすすめです。

体を温める

  • エビ
  • サフラン
  • ショウガ
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魚介類で体を温める効果が高いとされているのはエビ。とくに足腰の冷えにおすすめの食材です。鍋やグラタンなど温かい料理に入れて食べると一石二鳥です。
サフランやショウガも体を温める食材として有名です。

ツボ

冷え症の場合、「血」のめぐりを良くするツボ押しが効果的です。お風呂に入りながら、またはお風呂を出たあとなど、体がある程度温まっている状態で行うと効果的でしょう。

足三里(あしさんり) イメージ

ひざの外側、ひざ下のくぼみから指4本下。
ひざを軽く曲げて座り、親指をツボに当てて、ほかの指をふくらはぎに添え、やや強めに押しもむ。

大敦(だいとん) イメージ

足の親指の爪の生え際。人さし指側。

湧泉(ゆうせん) イメージ

土踏まずの五指を曲げるとくぼむところ。体のエネルギーが湧き出てくるツボ。
両手で脚を支え、親指を重ねて、湧泉のツボを押しもみましょう。

養生

  • 下半身を温める
  • 防寒着を常に持参する
  • 朝食は体を温めるものをとる
  • 脱衣所やトイレに暖房器具を置く

とにかく冷やさない生活を心がけましょう。漢方では、下半身を温めることが冷えの改善につながると考えます。くつ下やレッグウォーマーをはき、スカートを重ね着するなどして、下半身の保温を心がけましょう。外出時は、薄手のカーディガンやストール、くつ下などを常に持参し、冷えを感じたらそれらを使って温めるようにすると良 いでしょう。

また、漢方では朝最初に食べるものが大切であると考えます。朝はなるべく体を温めるものをとり、基礎代謝をアップさせるようにしましょう。 そのほか、意外と冷えやすい風呂場の脱衣所やトイレなどでは、小さな暖房器具を置くなどして、体を冷やさないように工夫をしましょう。

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