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海うるWebサイト 「もっと知りたい、海のちから」 Vol.03 ゆったり、癒されて 〜海の音に包まれて、心も解放〜

人を癒しで包んでくれる海の音

海をテーマにした楽曲を多く作曲・編曲されている石原さん。制作のきっかけは“プールの水の中で聞こえてくる音楽を作ってほしい”という依頼だったそうです。「深い海の中で、体も心も解放し安らいだ気持ちになれる音楽をイメージして作りました」という曲は、透明感のある女性の声や低く長いベース音の響きに、泡が弾ける音が混ざり合い、深い奥行きと透明感を持って聞く人を包み込みます。

石原さんが実際の音を参考にしようと、海の音を聞いていて気づいたのは「海から聞こえる音は、たくさんの音が入り交じった複合的なもの」ということ。「海に行ったら、よく音を聞いてみてください。波打ち際で聞こえる波の音のほかにも、低くどーっという感じで聞こえる海鳴りの音、海面をさーっと渡ってくる風の音、海鳥が鳴く声、遠くに飛ぶ飛行機の音なども、広い海面から渡ってきます。こうしたいろいろな音が一体となって聞こえてくるのが、海の音なのです」たしかに意識してみると、海の近くでは、何とも表現できない深い響きが聞こえてきます。水平線の果てまで終わりのない奥行きを持っている海。その音は、はるか彼方からの無数の音が混ざり合い、私たちのいる場所に届いているのではないでしょうか。

撮影:石原真治

癒しの音楽に使われる、効果的な「海の音」

さまざまな残響が重なり合う海の音。石原さんによると、その音の中には「人の耳にやっと聞き取れるほどの低い周波数の音も入っている」のだそうです。人は、例えば人の声など、聞き取る必要がある周波数の音はよく聞こえますが、極端に高かったり低かったりする音は聞き取ることができないのだそうです。しかし、人だけでなく多彩な生命が活動している地球。もちろん人が聞き取れる音だけではなく、さまざまな音にあふれているはずです。

それぞれの音の役割も、当然、異なるもの。「高い音は波形が細かく、高いエネルギーを持っているもの。キーンとした高い音は、聞いていて不快に感じたりもするでしょう。海から聞こえてくる海鳴りなどの低い音は、波形がゆるやかでエネルギーも穏やか。だから、聞くとゆったりと解放された気持ちになるのではないでしょうか」と石原さんは分析します。

海をイメージした石原さんの曲の中にも、青く澄んだ海をイメージさせる透明感のある音色とともに、低く深い、残響を持った音が重ねられています。これが、どこまでも心を解放するような穏やかな癒しの効果を持って、私たちを包み込むのかもしれません。

  

落ち着かせながら目覚まさせる「揺れ」

海をイメージした曲を制作するにあたり、漂うような感覚を出すために、シンプルなメロディラインと漂うようなゆったりしたテンポ、そして息の長いフレーズを意識したという石原さんの曲。聞く人からは「心を深く落ち着かせる効果と同時に、意識を覚醒させるという面もある」と言われるそうです。単調にならないように動きのあるメロディラインを合わせたり、4拍子と5拍子など異なるサイクルのリズムを合わせることで、聞く人に“心は穏やか、意識はクリア”と感じさせているようです。これは、波の音にも同じことがいえそう。波がもたらす揺れのあるリズムは、何とも言えず心地良いものです。

「変則的なリズムに、透明感があって長く響く女性の声を合わせることで、爽やかでクリアな印象を持たせています」と石原さん。心を深く落ち着かせるその響きは、アロマセラピーなどの際に癒しの音楽として取り入れられることも多いそうです。海辺で寝そべっているような感覚が、何とも言えずリラックスできます。

作曲家:石原真治さん

リラックス&ストレス解消に、海の力を借りよう

ご自身も茅ヶ崎にお住まいで、毎日のように海に行っているという石原さん。「少しでも時間があれば、海を眺めに行きます。ただ、ぼーっとしているような感じですが。でも見ていると、多くの人が同じように海を眺めていますよ」ご出身地は山口県の祝島で、子どもの頃は夏の海のすぐ近くで過ごしていたという石原さん。「近くの海は深く澄んだ、青い色をしていました。海の香りが漂っていて何とも言えない心地良さでしたね」最近は茅ヶ崎にも、海の近くの生活を求めて都会から移住してくる人が増えているのだそう。「夕暮れ時など、何をするでもなく海を眺めていると、気持ちがゆったりと解放されていくのがわかります」遠い水平線を眺め、海の音と湿った潮風に包まれて心を解放する時間。それが創作のエネルギーの源になっているとも言う石原さん。海をイメージした音楽を作る際も、はじめはインスピレーションで音が浮かんできたそうです。意識の奥深くに、生命の源である海のちからが働いていたからこそ、生まれた音楽なのかもしれませんね。

水や塩、海藻などの栄養のほかにも、たくさんの魅力を持った海。音という形でも、心をたっぷり癒してくれます。波の音だけではなく、水平線の彼方から運ばれてくるさまざまな自然の音が一体となっている所は、まさに海のふところの広さを象徴しているかのようです。皆さんも、次に海に行った時には、聞こえる音に耳を傾けてみませんか。きっと今まで意識していなかった深い癒しに包まれるでことしょう。

<取材協力>

作曲家:石原 真治

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