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暮らしのヒント

第2回 漢方の歴史は日本の医療の歴史!

歴史を知り漢方の知識を深めるのじゃ!

2000年以上の歴史がある漢方。人体の性質を知り、健やかに毎日を過ごすための知恵が詰まっています。漢方の歴史は、日本の医療の歴史といってもいいでしょう。

“食育”って実は古くて、新しい!?
“食育”って実は古くて、新しい!?

中国には、中国医学の三大古典として「黄帝内径」(こうていだいけい)、「神農本草経」(しんのうほんぞうきょう)、「傷寒雑病論」(しょうかんざつびょうろん)という書物が伝えられています。

驚くべきことに今からおよそ2000年前にはすでに物理療法・養生法・薬物療法などが一応の完成をみていました。また、最古の医学書とされる「黄帝内径(こうていだいけい)」では、日常の養生に重点をおいていて、自然と人体の調和や、飲植物の調和が必要と書かれています。

その他の書物でも“食養生”という考え方はとても大切にされており、「薬食同源」、「医食同源」という言葉が示すとおり、食が肉体のコンディションを左右するということを、すでに古代の中国医学は見抜いていました。薬の中に日常食物が多く含んでいて、日常の食物こそが、カラダを養う最大の薬であることに着目しています。周の時代(紀元前1046年ごろ〜紀元前256年)では皇帝の体調に合わせて、きめ細かに食事指導をする「食医」が医師の中でも筆頭だったのです。

今でこそ「食育」と言われ、食と健康の関係がクローズアップされはじめましたが、古代中国では、食と健康の密接な関係に、すでに気づいていたのですね。

『万葉集』の時代から薬草は使われていた
『万葉集』の時代から薬草は使われていた

「漢方=中国の医学」と考えてしまいがちですが、5世紀から6世紀以降に日本に伝わった中国医学を基礎として、必要な部分を取捨選択し、日本で独自に発展してきた医学を漢方と呼びます。

その歴史は古く、飛鳥時代には、もう薬草の栽培が行われていたことが記録に残されています。また、奈良時代に編纂された最古の歌集『万葉集』には、額田王などが薬草採集のときに詠った歌が収められています。

ちなみに、「漢方」という呼称は、16世紀後半頃、当時日本に伝わってきた西洋医学(「蘭方」「洋方」などと呼ばれた)と区別するために“漢”から伝わってきた医学ということで使われ始めました。

こうして、日本で発展してきた漢方ですが、1800年代後半(明治時代)に医師免許制度が確立されるとともに衰退してしまいました。医師免許は、西洋医学を学んで国家試験を通過したもののみに与えられたからです。

しかし、現代では西洋医学だけでは解決できない病気が増えてきたことで、カラダにおきている事をトータルでとらえるという、「心、体をひとつに考え、人体が持っている自然治癒力を高める」という漢方の利点が広く知られるようになり、再び多くの人に利用されるようになってきています。

教えて仙人
問)漢方薬名でよく見かける「丸」とは何?
答)
薬物を粉末にし、丸くかためたもの(丸剤)じゃ。「丸は“緩”に通じ緩徐に病気を治す」という意味があり、胃腸でゆっくり吸収されるから、薬効も緩やかで持続性もあるのじゃ。
これでアナタも漢方人
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読めるかな?

今月の心得

漢方とは日本で独自に発展してきた医学。西洋医学の発展とともに、西洋医学だけではどうにも治らない病気もたくさん出てきた。それに対し、漢方や生薬などの研究が進み、現代科学の立場からも漢方は見直されてきてるのじゃ。

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