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業界初の生産方式 Kracie Production System(KPS)

Kracie Production System(KPS)とは KPS誕生の道のり KPS4つのポイント

Kracie Production System(KPS)とは

KPS(Kracie Production System)とは、いつも店頭で良質な商品をお客様に届けるために生み出した、最高の品質、最短のリードタイム、最小のコストを実現するクラシエ独自の生産体制です。
原材料の価格や、商品の注文は日々大きく変動します。そのままに生産を行うと、コストが圧迫され、お客様に商品の提供を続けることが困難になってしまうことも考えられます。
商品をスーパーやドラッグストアで品切れもなく、安定した品質と価格で提供しつづけるために、メーカーにおける生産時の効率化は経営に直結する重要なことなのです。
そこで、多くのアイテム、また商品のパーツが多い知育菓子®商品から検討を始め、現在では、季節変動の大きい粉末飲料や、トイレタリー商品の一部にも展開しています。

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KPS誕生の道のり

プロセス型生産の課題解決を目指して

お客様に常に良質な商品をお届けするには、解決しなくてはならない大きな課題がありました。それはプロセス型モノづくりが抱える「大量生産によるコスト低減の限界」でした※。大量生産、効率的生産により、サプライチェーンの製造工程の部分だけを切り取れば、生産コストの削減となっていたものも、企業活動全体の中では、原材料の在庫、製品の在庫、季節変動による人員の増減などが発生し、結果、コスト増になってしまっていることもあったのです。
現代において、多様化するお客様のニーズに応えるには、「小ロット多品種と安定生産の両立」を革新的な生産体制を実現する必要がありました。流通への納期を守りながら、販売時期とタイミングを逸することなく、季節によって、また日々変動する販売数量にあわせた生産方式の確立は避けては通れない課題だったのです。
そして私たちは、自社の生産体制を根本から見直し、ついにKPSというイノベーティブな生産体制の実現に向けて歩み始めました。

※プロセス型モノづくりの課題 プロセス型モノづくりの課題図
「モノと情報の流れ」がKPS確立のカギ

機械の組み立てであれば、生産数量に対して必要な数の部品を用意すればよいのですが、お菓子やシャンプーではそのようにはいきません。たとえば、シャンプーのような流体の原材料の場合は、造った製剤が入ったタンクからパイプを通して充填し、製品の仕上げ工程へと連続して流れていきます。その過程でタンクやパイプにどうしても製剤が残ってしまう部分があります。生産ラインでの製品切り替え時には、一度装置を止め、パイプやポンプなどの搬送装置内に残った材料をすべて吐き出し、洗浄を行っています。扱う主要原材料と最終製品が固体か、流体かにより、生産設備も異なります。また、製品ごとに製造方法や扱う材料も異なるのです。原料特性や製造工程にあわせて生産時にでる必要なロス分(歩留まり※)を最初から想定して製品ごとの計画を作る必要があるのです。
そこで我々は、製品の作り方が似ているものをグループ化し、それぞれに、原材料の調達から商品がお客様に届くまでの全工程を「モノと情報の流れ図」として描くことからスタートし、全体を俯瞰し現状を正確に把握したうえで現場課題を抽出することに取り組みました。
少量ずつの対応ができるように作業プロセスや製造部品を改良すること、また誰でも迷いなく作業できるような生産現場での工夫などにより、そのようなすべての工程でロス率を考慮し、最小化することを実行していきます。
このような創意工夫の600日の末、ついにKPSの確立に成功しました。
※歩留まり…生産性や効率性の優劣を量るひとつの目安となるもので、製造など生産全般において、原料(素材)の投入量から期待される生産量に対して、不良品の量を引いた比率です。ここで言う不良品とは、製造装置の設計上発生するものや作業面における機械トラブルや人的ミスによるもの、また、検査や品質の基準を満たさない製品などが含まれます。

図:「モノと情報の流れ図」例

KPS4つのポイント

下記にあげる4つのポイントを柱にして、全工程の現地現物に即したそれぞれ異なる課題をあぶりだし、平準化し、誰でも作業ができ無駄が出にくい生産システムを構築することで、プロセス型メーカーでは不可能と言われていた「売れるモノを、売れるときに、売れるだけつくる」という多品種少量生産方式を確立しています。生産商品の切り替えの短縮、生産に必要な数と材料がわかる仕組みの運用など、何度も改良を加えながら、実現していきました。

1全品種毎日「顔出し」生産

これまでは1カ月単位に販売の計画に合わせ生産計画をたてていたものを、全商品、毎日売れた分を毎日生産するという発想に転換しました。日々の販売状況を見直すと、売上の少ない商品でも、毎日買っていただいているお客様がいることがわかりました。日々少しでも売れるのであれば、毎日つくる生産システムを検討する必要があると考えました。売れた分だけ、売れるときに生産することを徹底的に追求しています。

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従来の生産方式時は、品種をできるだけまとめて生産するため生産数量に大きなバラつきが生じていたが、KPS導入後は全品種を毎日生産することで、平準化が計れた。

2定時・定量・定員生産にこだわる

今までのプロセス型生産現場では、常に能力一杯の効率的と呼ばれる生産をするか、ラインを止めるかの選択を行ってきました。定時・定量・定員の生産システムの完成は、今売れている商品を売れに合せて平準化生産をすることが可能になり、無駄な製品を作ることがなくなり、現場での仕掛品在庫、倉庫では不要な製品在庫を減らすことにもつながり、キャッシュフローの改善にも大きく貢献します。

一番安い定時生産

生産現場において、予期しない増産への対応が必要となることは多々あります。そのような時、残業や休日操業での対応や、現状の人員では対応できない場合には、急遽人を集めて対応しなくてはいけません。残業や休日出勤時の人件費は、定時に比べ割高になり、また定時に満たない生産は、固定比率が増加し、やはり原価アップにつながります。生産量確保のために、生産コスト上昇については、目をつぶらなくてはいけない状況が発生してしまっていたのです。残業,休出,定時割れは、共にコストアップにつながります。「ちょうど定時で造ることが一番安い」のです。

定量生産のための「標準作業」への落とし込み

1ヶ月の単位で、売れている製品ごとに、毎日同じ量を平準化して造る方式が、定量生産の考え方です。月当たりの生産量(売れる量)から定時での一個当たりの生産時間(日当たり生産タクトタイム)へと視点を転換し、常に一定の速度で同じ造りかたをすることにより、作業の無駄が見え、全品種毎日(顔出し)生産のための改善の芽を探し出すことができます。「月当たり」から、「個当たり」に考え方を変えると、生産量の単位が、何万ケース/月から何秒/個に、何億円/月から何円・何銭/個へと変化するわけです。ただ、日々変動する営業数字に対応するために週単位で生産タクトタイムの変更に対応できるようにし、できるだけ、プラスマイナス10%までを目途として、営業・物流関係者を含む全社一体での協力と理解によって成り立っています。

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定員生産を可能にするきめ細かな“改善”

生産の現場では、日々変化する生産品目、生産量に合せて、人員を配置することに苦心をしていますが、人員の増減は、そう簡単にはできません。生産品目や、生産量の変化に対応するためには、常に同じ人員で生産できるようにラインの改善を進めること、つまりひとつのラインで色々なものを造ることができるようにラインのグループ化などを検討して、常に同じ人員で生産できるようにラインバランスを見直すことがとても重要です。
そのために、生産現場でのさまざまな改善を実行しています。

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3流れ化生産(KPSカンバン生産)

KPSの構築にとって、ラインの流れ化は重要な課題となります。通常の生産現場での組織管理は、工程にあわせた縦割り管理が一般的です。原料計量、原料の混合、仕込み作業、仕上げなど工程ごとに指示書があり、それに沿った作業に従事するのですが、生産トラブルなどの急な変更に対応することが難しく、工程間に仕掛かり在庫ができてしまうことなどもあります。生産に関わる最新情報を「カンバン」の動きで常に一緒に伝えることにより、工程ごとに発生するわずかな生産変動にもフレキシブルに対応ができる高い生産システムが構築されるわけです。無駄な仕掛かり品を作らなくなった分だけ生産のリードタイムを短縮すること、すなわちコストの削減となります。

カンバン例

カンバン例図

品種や数量をわかりやすいように生産、
運搬など作業ごとにカンバンを改良しながら
運用しています。

4改善意識の確立

目先の目的に達すると、次の目標が見えなくなることが多いです。今売れている商品を全品種毎日(顔出し)生産することへの取り組みは、毎日新しい課題と直面することになります。常に定時・定量・定員生産の仕組みを考え、リードタイムの短縮のための流れ化生産方式を検討しつづけなくてはならないのです。KPS導入により、現場の自立的な改善の継続が可能になります。 最近では若手社員やパートの方までもこのKPS活動に参加し、時間短縮、コストダウン、環境問題等のテーマで日々議論をぶつけています。まだまだ理想にはほど遠いですが、市場の変動にも対応できるようになり、今後業績にも大きく反映されていくはずです。

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