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安定生産を支えるチームワーク

2013年に発売されたコッコアポEX錠。順調に市場のニーズが高まる一方、製造段階で錠剤の表面に傷が付き易く、生産性が低下するという重大な課題に直面。そんな中立ち上がったのが、今回インタビューする3人のスペシャリスト。研究・製造・技術という異なる視点から、一丸となって課題解決に挑みました。今回のインタビューでは2014年度にクラシエグループ表彰で受賞したこのプロジェクトに焦点を当て、クラシエグループを支えるチームワークを紐解きます。

  • 研究担当:赤木 主にOTC新製品の研究開発、工業化検討を担当。コッコアポEX錠の処方設計担当者。
  • 製造担当:藤岡 細粒剤、顆粒剤、錠剤の各々の剤型を製造・生産。医薬品の量産化を主導。
  • 技術担当:杉野 研究所と工場の窓口業務を担う他、GMP(製造管理及び品質管理の基準)を担当。

生産ロスの解消、最初のカギはコーティング作業の見直し。

 クラシエの主力商品であるコッコアポEX錠は、クラシエの特徴技術のひとつである漢方薬の錠剤をフィルムコーティングして苦味などを軽減することで服用のしやすさを向上させた商品です。そのコッコアポEX錠に傷、穴(ピンホール)が生じてしまうという現象が発生。このままでは生産上のロスが続き、不良品を選別する担当者への負担も大きくなる一方であり、工場で錠剤の生産を担当する藤岡(写真左)は直ちにこの問題を社内に発信しました。そして、コッコアポEX錠の処方設計を担った研究担当の赤木(写真中央)、技術担当の杉野(写真右)と連携、部署の垣根を越えて原因解明に取り組むチームが結成されました。

インタビュー写真1 赤木:まず私は、工場製造品について、コーティング部分に不具合がないか、素錠の表面自体に荒れがないかなどを真っ先に確認しました。仮に開発段階であれば添加剤の取捨選択をすることも可能でしたが、コッコアポEX錠は既に承認を取得し発売済みだったため、変更がきく範囲に制限があった上、納期と品質も守らなければならない中での戦いでした。その中で出来ることとして、コーティングを行なう条件に着目しました。コーティング液の濃度、風量や温度といった乾燥の条件などあらゆる要素を検証した結果、問題解決のカギとなる、傷の発生を大幅に抑制する方法を発見しました。コッコアポEX錠は、新しい皮膜処方を採用しているのですが、研究所での小スケール検討では、ある一定の条件下において、少量のフィルムコーティング錠を問題なく作れていました。しかし、工場での生産スケールにおいては、同じ条件でも不具合を生じることがあります。医薬品製造におけるスケールアップはデリケートな側面を併せ持っているのです。

二つ目のカギは打錠工程の究明。導き出された最適化。

インタビュー写真2 藤岡:コーティングの工程を見直すだけでなく、問題の発生箇所から製造工程を遡って、コーティングの前段階である「打錠工程」についても徹底的に検証を繰り返しました。製剤には、剤型の作り方によって打錠機との相性が存在します。今回のような錠剤であれば、打錠機の臼の中に粉が充填され、上下の杵で圧力をかけて押し固め錠剤を成形していきますが、粉の流動性により臼への粉の入り方が打錠機によって微妙に異なります。そんな中、さまざまな検証を繰り返し、特定の打錠機に傷の発生が偏っている傾向を発見しました。そこで打錠機の回転数を変えたり、複数台ある打錠機自体を変えたりしながら、ついに最適な組み合わせを導き出すことに成功したのです。

一年がかりのプロジェクト、達成感の裏にある熟練の職人技。

インタビュー写真3 杉野:気づけばおよそ一年の期間を要したこのプロジェクトですが、無事に課題を解決した時の喜びが特に大きかったのは藤岡の属する製剤課ではないかと思います。その理由は「選別」という作業にあります。製剤課では一回のロットで100万錠にもなる錠剤ひとつひとつの割れや欠け、傷、色ムラを、機械ではなく熟練した二人一組の“プロの目”によって選別しているためです。ピンホールが発生し易いコッコアポEX錠は、通常の選別作業より更に膨大な時間をかけ厳格に選別を行う必要がありました。このような気の遠くなるような作業に取り組んでくれるメンバーのためにも、早く解決したかった。実際、大いに盛り上がる製剤課の姿をみて、技術担当の私も大変喜びを感じました。お客様第一で仕事をするのはもちろんですが、共に働く従業員、仲間たちが一丸となって困難を乗り越えることこそ互いの信頼とモチベーションに繋がると実感しました。

部門の垣根を越えて、医薬品の安定性を支えるチームワーク。

インタビュー写真4 あらためて彼らに今回のプロジェクトを振り返ってもらうと、研究所と工場が隣接している高岡工場ならではの強みが活かされた結果だと言います。日頃から話がしやすい環境の中で、お互いの意見を尊重し合う習慣が課題解決の近道になったようです。自分の視点でしかモノが言えなかったら、なかなか相手には聞き入れてもらえない。その気持ちをそれぞれが理解し、同じ方向を向いていたからこそ固い結束が生まれた。相手の話を「聞く」ではなく「聴く」という考えがコミュニケーションの根幹にあったからこそスムーズな解決へと繋がった。そして、行き詰まった時には「安心・安全な医薬品をお客様に提供する」という原点に立ち返る。そんな好循環が今回のプロジェクトの裏側にはありました。「もしまた大変な事態に直面したら一緒によろしく」と問いかける藤岡に対し、「大変なのはたまにでいいです」と笑う赤木と杉野の表情には、相手への信頼と困難を乗り越えた自信に満ちているようでした。 ※所属は2014年当時

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